老後のためにと、貯金、保険、財形など、お金を中心とした備えを心がけた時期もあったが、後期高齢者には縁のない話、ずいぶん前の話だが、百歳で双子の金さん、銀さんが、テレビ出演料の使い道を記者に問われ、老後のために貯金すると答えた話は今も語り継がれているが。
老後を過ごしている嘗ての爺の先輩や同僚たち、婆たちは趣味や仲間とのお喋りで元気溌剌、佐渡市出身の朱鷺も本州へ渡った3羽はすべて女性、鳥の世界も女性のたくましさは同じ。
爺たちの退職後は、しばし休養すると声高に唱えたまま継続中の者、「後期高齢者医療被保険者証」という覚えにくい名の身分証明書を肌身離さずに通院中の者もいらっしゃる、ひたすら仕事一筋で突っ走ってきた後遺症なのか。
爺は幸い、パソコンを囲んで支えてくれる仲間たちのお蔭で、老後のためにと、もともと少ない中から蓄えておいた脳みそを活用しながら何とかボケずに今がある、そろそろ蓄えも底をつき、新みその製造も見込めない年頃、帽子をかぶるだけの頭にはなりたくないので、つまらん事には頭を使わないことに。