先日、何十年ぶりかにオーディオを買った。
フロントスピーカー2本とアンプ、それにCD・DVDプレーヤーというシンプルな
組み合わせやねんけど、これがまた無茶苦茶ええ音しよるのよ。
これは、日本橋にある「逸品館」というオーディオ専門ショップで揃えたんやけど、
またこの店がよかった。
ここでは製品の多くは、自社で大手メーカーに許可を得て改造した製品を自社
プランドと製品として販売していて、「大量生産では成し得ない音のいい機械」が
たくさん置いてある。加えて、試聴はさせてもらえるのはもちろん、店員さんの知
識もものすごく、対応もいいので、納得いくまで考えてから購入することができた
わ。
その後、―結果的に何の異常もなかったんやけど―CDの音飛びがあり、点検を
お願いした時もものすごく丁寧に対応してくれた。点検の結果持っていたCDが
悪かっただけということが分かったんやけど、念のために、ということで無償で部
品まで交換してくれたのよ。なかなかここまでしてくれる店はないで。久しぶりに
ものすごく気持ちのええ対応をしてもらったわ。
まぁ、そういう経緯で購入したオーディーオやねんけど、CD・DVDプレーヤーで
は最近世に出たスーパーオーディオCD(SACD)を再生することができる。この
SACD、詳しいことは俺もようわからんけど、通常のCDに比べてはるかに音が
いい。(詳しく知りたい方はこちら→http://www.super-audiocd.com/)
今までのCDプレーヤーでは再生できないし、価格は通常CDより1000円程度
高いんやけど、試しに買ったセリーヌディオンのSACDを聴いてみたらホンマこれ
がものすごい!!なんというか空気感というのか立体感というのか、フロント2本
のスピーカーからしか音が鳴ってないのに包み込まれているような心地よさで音
が聞こえてくる。ボーカルの息づかいやバックで鳴ってる楽器のひとつひとつの
音がきちんと判断できるその音楽の中にいると、自然と泪があふれてくるくらいな
のだ!!
ところがそんなに素晴らしいSACDなのに残念なことにCDショップには全く置い
ていない。それどころか、2件行ったCDショップでは2件ともから「はぁ?何です
か?一体どういうもんなんですか?それは」という全く同じ質問をされる始末で、
結局今手元にあるSACDはネット販売で買った。
まぁかなり特殊なもんには違いないねんやろうけど、シロウトの俺が知ってて手に
入れることができるもんをCDショップの店員が知らんなんてそれはちょっとおか
しいと思いません?
製造工程では、SACDなる素晴らしいもんを作りだす世界があり、方や、流通の
最終工程である店頭ではそれを全く知らない人がいる。
どこにでも同じようなことがあるんやろうけど、いつもどんな時も大きい組織であっ
ても家族単位のような小さな話であっても「意気に感じる」ということはとっても
大切なことなんやろなあ、と改めて教えられた気がしました。
まぁ、ここまで考えさせてくれるところも"スーパーたるゆえんでしょうかねぇ。