僕たちは一生子供だ

自分の中の子供は元気に遊んでいるのか知りたくなりました。
タイトルは僕が最も尊敬する友達の言葉です。

負けてこそ

2012-04-10 | Weblog
「人生の金メダルへ40キロ地点」

最近、最もいいコピーだなぁ、と思ったのが、高橋直子さんのこの言葉。

彼女のマラソン選手としてのこれまでの歩みと、女性としての未来への歩みが、ものの見事に分かりやすく表現されている。

言葉の造りだけを見れば、別に大したレトリックがあるわけでも、発見があるわけでもないが、なんたってこれは、彼女にしか当てはまらない言葉だからこそ強い。彼女の今の心境を表すのに、どんな一流ライターがさまざまな言葉を並べても、彼女が発したこの言葉を上回るものはきっと書けない。

ラグビーではまず負けることを教える。つまり、習う方は、タックルで倒されることから覚える。それは、ラグビーが、ONE FOR ALL ALL FOR ONEに表されるように、自分自身を犠牲にしてボールを守り、チームとして勝つことが目的のスポーツであるからだ。
言葉もまた同じ。生きざまには勝てないが、言葉の対象が輝くことが言葉の勝利である。

まず負けがあってこそ勝ちがある。「勝ち誇る」などというのは、最も軽蔑されるべき行為だろう。

54歳。負けてばかりの人生だが、その生きざまを活かした言葉を書いてこそ、自分がある。
もっともっと精進しなければ。