チャオ・ダル・マーレ  CIAO dal MARE    (旧キッチン・マーレ)

Eat Well・Drink Well・Live Well
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バスク その2

2012-08-03 | グルメ色な日記

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スペインのコーヒーは実に美味しい!これは新発見だった。コクがあって、ミルクを入れても香りが強くてうまい!毎朝バルに行き、「ドス・カフェ・コン・レチェ(ミルクコーヒー二つ)」と唯一胸を張って言えるスペイン語フレーズで1日がはじまる。日本でも流行している「バルBar」というもの、バーだと思ったら大間違い。本場スペインでは、喫茶店、レストラン、酒場、と一日のうちに色々な表情をみせる。ホテルのすぐ隣のバルでは、モーニング・セットのコーヒーとミニ・クロワッサンが99セントというたまげる安さだった。そうそう、ユーロの下の単位はセント、1ユーロ=100セントってこと知らない人多いんじゃない?それから、オランダみたいに四捨五入して1セントや2セント硬貨を使用できない国もあったりして、なんで統一しないの??っていつも思う。

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Dsc_1755_3朝からカウンターの上のこのご馳走!誘惑がすごすぎ。オムレツ、トルティーヤだけは食べたいよな。ポテト入りとマッシュルーム入り、遠慮したけどイカ入り、っていうのもあった。オレンジ・ジュースは注文してから絞ってくれる。これは2ユーロぐらい。安いと思っていたら、夏の間神戸に里帰り中のスペイン南部在住の友人は、「めちゃ高いで、それ。観光客値段やわ。うちのへんはオレンジ10kg、1ユーロで買えるもん」だって。これ、神戸生まれ、育ちのインド人の関西弁。

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赤ちゃんもワンちゃんも、朝のお散歩にバルにやってくるのが日課かな。

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ニューヨークにグッゲンハイムという私の大好きな美術館があるのだが、その分館、ビルバオ・グッゲンハイム美術館が1997年に開館していて、ここに行くのも今回の旅の目的の一つだった。鉄鋼、造船の町ビルバオも20世紀末には深刻な不況に陥り、その打開策としてアートによる都市再生プロジェクトが打ち出されたそうだが、それが大成功をおさめたケースだろう。美術館はアメリカ人建築家フランク・ゲーリーのデザイン、美術館へと続く美しい曲線のスビスリ橋と空港は有名スペイン建築家の作品、地下鉄の駅、地下通路も有名なイギリス人建築家の作品、と、超近未来的なコンテンポラリー建築物が山間にたたずむ古い静かな町並みと面白い調和を遂げている。

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嬉しいことに、美術館ではちょうど見たかったイギリス人アーティスト、デビッド・ホクニーの特別展を開催していた。美術館前には、アメリカ人アーティストの作品「パピー(子犬)」が鎮座している。たいていは緑色らしいが、この時はカラフルな花が植わっていた。とってもきれいだったよ~。どうやって植え込むのかなぁ。遠足に来ていた子供達の服もパピーと同じく実にカラフルで元気の出るビタミン・カラーのスペイン・カラー。ところで、この写真見て「菊人形やん!」って、言ったの誰だっけ?そんな発想って、こてこての関西人ぽいよなぁ。
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館内には、ミシュラン三ツ星シェフ、マルティン・ベラサテギがプロデュースする人気レストランがあり、こちらは夜遅くまで営業している。私達はカフェで食べたが、この鱈科の魚hakeにポテトソースとサルサがのった一品、パン、ワインがついて10ユーロほど。これも抜群に美味しく、ワインをより高いビールに代えてももらえたし。欧米では美術館内のカフェ、レストランは大概はずれがないのだが、ここはその中でも群を抜いていた。

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せっかくなんだから、ピンチョスだけでなく伝統的なバスク料理も食べなきゃ。夕食は旧市街の食堂で、やりイカを墨で煮込んだ料理、干し鱈のトマトソース煮込み、肉だんごの煮込み。これに大きなサラダと地元の白ワイン、チャコリのボトル1本で、20ユーロしたっけ?この食堂の壁のタイル、酔いの回った目を開けてようく見ると、美術館のパピーがいたよ。

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