させぼ moonlight serenade

自身の取扱説明書です
きっと

オレイマイリ

2016-07-29 08:45:24 | 日々のこと


撮りたくても

あの時

カメラが無くて

撮れなかったのだけれど

いつも

いまでも

ココロに飾ってある

1枚の

青写真が

ある




快復を

切に願ったけれど

その中の

ヒトリは

もう

居ない




あの夏から

もう

倍も

生きてしまった

ワタシ



あの夏の

父の年齢に

また

ヒトツ

近づいてしまった




春先に

余命3ヶ月と

宣告されたコトも

本人は知らぬまま

父は

その夏を迎え

奇跡的に

一時的に

体調を

少しだけ

上向きにして

自宅静養を

望んだ




ほんの数日だけれど

自営の

寿司屋も

再開した



だいすきな

魚釣りにも

行きたいなぁと

笑った




小学生の頃以来だろう

ふたりの兄と

父と

記憶を

手繰り寄せ

絶好スポットへ

向かった



外道ばかりの

釣果だったけれど

みんな

大満足だった



みんなで

来れたコトが

ただただ

大満足だったんだ



鱧を

骨切りしたのは

父だったろうか



初めて食べた

其れは

涙の味が

しそうなくらい

美味しかった



もっと早く

こんな

美味しくて

オトナの味のモノを

食べて

オトナになっていたら

もっと

親孝行出来たかもしれないのに

なんて

鱧に

謎の八つ当たりを

したのを

憶えている




時間が無いのが

心底

悔しかった




今年も

無事に

誕生日を迎え

母に感謝のコトバを

そして

いまは亡き父には

想い出の場所へ

出向くコトで

それを

伝えようと

あの

海辺へと

クルマを走らせた



以前と

比べると

幾分

狭く感じられたけれど

相変わらず

穏やかで

優しい場所

だった






ここ数年は

怯えていた




ワタシも

間も無く

父のように

駆け抜けて

逝ってしまうのかと




でも

いまは

もう

下は向かない




父のように

愛を注いでくれるヒト



父のように

あたたかく見守ってくれるヒト



父のように

すぐ傍で微笑んでくれるヒト




そんなヒトたちを

遺しては

逝けない



そう

この日常が

想わせてくれるから



悪いトコロは

何処も似てやしないから

安心しろよ

って

ココロの中の

47歳のままの

父が笑っている



目を閉じると



潮風に

頬を撫でられると




あぁ

見える気がするよ





そう

伝わってくるんだよ








写真 〜 平井堅 〜



写真立てのあなたに 

どんどん似ていく僕が

少し照れくさいけれど 

少しうれしい



夢中で駆け出した海辺 

背が届かないところで

しがみついたあの背中は 

今はもう ない



あなたの背を追い拉した今も 

届かないところはある

孤独な夜も 

憂鬱な朝も 

しがみつくものはない




キラキラ輝く明日を 

水面が照らしていた

あなたの目にあの海は 

どう映ってたんだろう




時々答えが欲しくなる 

時々逃げたくなる

怒ってるかな 

あきれてるかな



星になったあなたは 

ずるいよ



くわえタバコとビールで 

僕を見ては笑ってた

あなたの子で良かったと

心から思う




海のように広くて 

空のように遠くて

あなたの子で良かったと

心から思う
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