還暦 赤 60歳
古希 橙 70歳
喜寿 黄 77歳
傘寿 緑 80歳
米寿 金 88歳
卒寿 紫 90歳
百寿 白 100歳
こういう色を決めてお祝いをしていた時代があった。まとめて「長寿の祝い」
長く生きることがめでたいという考え方があった
それは老人は体験と経験を積んで「智慧」を身に着けていたからだ
分からないことがあると年配者に相談すると大体解決したし、励まされて元気になった。どの家にも老人がいることが家の重しになり重宝していた
それが日本の家族の姿でもあった
年を重ねることで尊敬を受けていたのだ。また尊敬や憧れを受けるだけの精進もしていたと思う
中野裕弓さんと中谷比佐子の共著を編纂していた時、私はたびたび彼女の住むワシントンDCに行っていた。その時ニューヨークとワシントンDCの間にあるランカスターの「アーミッシュ」という16世紀其のままの生活をしている村に行って宿泊もした
そこでは長老の智慧が人々の教育の基準になっていて、その長老たちの生活の知恵に全く間違いがないことを信じて生活が成り立っていた
人としての美しさに私たちは心の底から感動したものだ
戦後生まれの裕弓さんと戦前生まれのチャ子ちゃん先生は、日本の長老たちの暮らしぶりや若い世代との接触の仕方などについて、異なる感慨を持ちながら
もアーミッシュで暮らす人たちに惹かれていった
私はそこに父母たちが育った村の長老たちの姿を重ねていた
彼らは「いま」の自分の位置をしっかり把握してすべてを俯瞰して観ている人としての大きさがあった
年を重ねるということは「そういうこと」なのだと
そしてチャ子ちゃん先生は今日「米寿」を迎えた