はりぶろぐ

鍼灸師のブログです。東京都国分寺市にて孔和堂鍼灸院を開業しています。
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冬至

2015-12-22 23:38:32 | 養生
一年で一番夜が長い「冬至」。

東洋医学では昼は陽、夜は陰、と考えられ、冬至は陰の気が最も盛んな日となります。
日が沈むのが早くなると、なんとなく寂しい感じがするという方もいますが、陰の気の影響もあるのでしょうね。
冬至を機に、日に日に昼間の時間が長くなる=陽の気が少しずつ増えていくことになります。
もうじき新しい年を迎えますし、気持ちが前向きになりやすくなる時期と言えます。

冬至には「ん」のつくものを食べると「運」が呼びこめるということで、にんじん・だいこん・れんこん・うどん・ぎんなん・きんかん…など「ん」のつくものを運盛りといい、縁起をかついでいたそうです。
また運盛りは、栄養をつけることで寒い冬を乗りきるための知恵でもあったようです。

冬至の食べ物の代表といえば、かぼちゃ=南京(なんきん)。こちらも「ん」が付いています。
かぼちゃの黄色は、β-カロテンによるもの。
β-カロテンは、色鮮やかな緑黄色野菜などに多く含まれる、抗酸化力を持つ栄養素。体内で必要な分だけビタミンAに変換されて、粘膜や皮膚を丈夫にする働きもしています。
粘膜が弱まると体内に病原体やウイルスが侵入しやすくなり、風邪、口内炎、歯茎が腫れるなどの諸症状が起きやすくなりますから、風邪が流行するこの季節には、かぼちゃはうってつけの食材ですね。


柚子湯に入る方も多いのではないでしょうか。
柚子湯に入ることで、冬の間風邪を引かなくなるという云われは有名です。「柚子が黄色くなると医者が青くなる」ともいいますね。
柚子にもβ-カロテンが含まれていますし、ビタミンCも豊富に含まれているので、こちらも風邪予防には最適です。

身近な旬のものを活用することで、冬を満喫しつつ、快適に過ごしたいですね。
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