今野敏 著 「半夏生(はんげしょう)」を読みました。
東京お台場のビルの狭間で、アラブ系と思われる外国人男性が倒れているのが発見された。
事件性の疑いはないと考えられたが、男性は原因不明の高熱を発し、間もなく死亡。
それを機に、東京湾臨海署の安積班にただならぬ空気が流れはじめる―
本庁公安部が動きだしたのだ。
海外からウイルスを持ち込んだバイオテロなのか?
地域・道路封鎖に奔走する安積たちの不安をよそに、事態はさらに悪化の気配を見せはじめた・・・。
佐々木蔵之助さん主演でドラマにもなっている”ハンチョウ”シリーズの一作。
病原菌に感染している人間が、大都市でばら撒く事を目論んだら・・・。
危機意識のない日本という国でバイオ・テロが起きたら、この国はちゃんと機能するのだろうか・・・・。
そのまま「福島原発事故」にも当てはまりそうな、日本の危機管理意識を鋭く問う作品。
ちなみに「半夏生」とは夏至を3つに分けた最後の3分の1の期間ことを指し、夏至から数えて11日目の7月2日頃から七夕頃までの5日間を「半夏生」と云うそうです。