Hさんがたまに通る渋谷区の明治通り沿いにある「宮下公園」のリニューアル工事が終わったようなのでちょいと見学に立ち寄りました。
リニューアル工事をする前はホームレスのブルーシートハウスが立ち並びとても一般の人が公園として楽しめるような雰囲気ではありませんでした。
1階はこれまで通りの区営駐車場でその上が「宮下公園」です。
新設された広い鉄骨階段にはウッドデッキが敷いてあります。
手摺の銀メッキのメッシュフェンスが何故か公園らしくない・・・。
そして公園内へ。
階段を昇った公園中央部には金網で囲われた建物が・・・。
こちらは公園の管理事務所だそうですが、なにやら映画に出てくる軍の施設のようです・・・。
確かに大都会のど真ん中の公園の建物ですからここまで「防犯」に気を使わないといけないのかも・・・。
その管理事務所の目の前にあるのが新設された「フットサル場」です。
公園内にはフェンスの中ではフェットサルを楽しむ人達の声が響いています。
さらにその奥へ進むと、またしても金網で囲われたエリアが・・・。
こちらでは比較的年齢層が若い人達の声が聞こえます。
こちらのエリアは「スケートボード場」
流石に渋谷の「公園」らしく若者向けだな~!?
これが出来たおかげで路上でスケボーをする迷惑な若者が減るのかも・・・。
また公園の中央部にある管理事務所まで戻ってきて、反対側を見ると・・・
なにやら壁一面にカラフルな模様が・・・。
ネットフェンスの扉には「クライミングウォール」の看板がありました。
場内は垂直なコンクリートの壁面にカラフルな石のような突起物がついています。
その突起物に捕まり壁をよじ登る若者達・・・。 かなりきつそうです!!
こうしてリニューアルされた「宮下公園」は「公園」と云うよりも完全な若者向けの「屋外スポーツ施設」に変貌していました。
何故このような「公園」になったのか?
事の起こりは渋谷区が老朽化した公園の改修を計画するに当り、不況下で財源の余裕もないことから2009年6月に「ナイキ」に対して命名権を売却し、「有料公園」とする事に決定した事から始まりました。
こうして「ナイキ」は10年間の契約で命名権を取得し、公園を「宮下NIKEパーク」と命名し代償として年間1700万円を支払い、、このようなスポーツ施設やエレベーターなどを設置する改修費用も全額負担したそうです。
しかし、その一方で区民への事前説明が不足していて、公共の場である公園を私企業のための閉鎖空間化することや宣伝媒体として使用すること、ホームレスの排除などに反対する運動が起きています。
結局「ナイキ」は命名権料を支払った上で「宮下NIKEパーク」の名称を使用せず、改修後も「宮下公園」の名称を存続させることにしたそうです。
その結果、このような「公園」でもない、完全な「スポーツ施設」とも呼べない、何とも中途半端な場所になっちゃいましたとさ・・・。