「横山秀夫」と言う名前を知らない方でも
映画「半落ち」の原作者と聞けばお解りになるのではないでしょうか。
かく言う私も映画「半落ち」を観て、感動し、その後「横山秀夫」の小説を読み始めました。
「横山秀夫」は12年間上毛新聞社で記者生活を送り、その後1991年に「ルパンの消息」でサントリーミステリー大賞佳作を受賞し、新聞社を退職し作家として独立しました。
現在は、主に「警察小説」(警察官が主人公またはそれに近い立場においた小説)の第一人者として活躍しています。
『陰の季節』
1998年第5回松本清張賞を受賞した作品です。
警察一家の要となる人事担当の主人公は、天下り先ポストに固執する大物OBの説得にあたるがにべもなく撥ねつけられる。周囲を探るうち、ある未解決事件が浮かび上がってきた…。
「まったく新しい警察小説の誕生!」と選考委員の激賞を浴びたD県警シリーズ第1弾です。
『動 機』
2000年第53回日本推理作家協会賞短編部門を受賞作品です。
署内で一括保管される三十冊の警察手帳が紛失した。
犯人は内部か、外部か・・・。
男たちの矜持がぶつかりあう表題作ほか、「逆転の夏」、「密室の人」など四篇を収録してます。
『半落ち』
2003年直木賞候補作となり、2004年には映画化されて、日本アカデミー賞最優秀作品賞を受賞、さらに主人公を演じた寺尾聡が最優秀主演男優賞に輝きました。
「半落ち」とは、完全な自供ではないことを言います。
アルツハイマー病に苦しむ妻を殺害した警察官が犯行3日後に自首をしてくる。
彼は全面的に容疑を認めているが、犯行直後から2日間の空白については何も語ろうとはしない。
彼の人柄を信じる刑事は粘り強く尋ねるが、頑なに黙秘を続ける。
空白の2日間に彼は何をしていたのか。
妻が残した新聞記事。
男はなぜあと一年だけ生きようとしているのか。
やがて誰にも裁けない真実が明らかとなる!。
感涙の1冊!映画もお勧めです!
『クライマーズ・ハイ』
著者が若き日、上毛新聞の記者として御巣鷹山の日航機事故の現場を取材した。
その時の壮絶な体験を基に作りあげた、 感動にあふれた作品です。
『出口のない海』
1945年、敵艦の攻撃を避けながら海中を進む1隻の潜水艦内に待機する4人の若者たち。
彼らは人間魚雷“回天”に乗って敵艦に激突するという極秘任務を帯びており、艦長の出撃命令を待っていた。
そんな中、甲子園の優勝投手だった主人公は野球に熱中していたころや、戦争に行くと決めた日々を思い出す。
彼は何故みずから回天への搭乗を決意したのか・・・。
命の重みとは、青春の哀しみとは―。
2006年 市川海老蔵主演で映画化されました。
他の著書に『顔 FACE』・『深追い』・『第三の時効』・『真相』などがあります。