「偲ぶ会」は9月15日とりおこなわれます。
毛沢東論などで知られる中国文学者で京都大名誉教授の竹内実(たけうち・みのる)氏が7月30日、亡くなった。
90歳だった。告別式は近親者で行い、後日、竹内氏が顧問を務めた「現代中国研究会」(代表、吉田富夫・佛教大名誉教授)がしのぶ会を開く。
1923年、中国・山東省で生まれ、幼少期を過ごした。49年に京都大文学部を卒業後、東京都立大助教授を経て、京都大人文科学研究所長や立命館大教授を歴任した。
60年、作家の野間宏らと訪中した際、毛沢東に会い、共著「毛沢東―その詩と人生」などでその実像を日本に紹介したが、文化大革命時は批判する論文を執筆した。
著書は「中国 歴史の旅」「中国の思想 伝統と現代」など多数。読売新聞社の「検証戦争責任」中国語版の日本側監訳者。
(2013年8月1日23時09分 読売新聞)
中国研究者の竹内実さん死去 毛沢東論など記す
朝日新聞デジタル 8月1日(木)23時14分配信
竹内実さん
毛沢東論などで知られる現代中国研究者で京都大学名誉教授の竹内実(たけうち・みのる)さんが死去した。90歳だった。葬儀は近親者で行う。後日、竹内さんが顧問を務めた「現代中国研究会」(代表=吉田富夫・佛教大名誉教授)がしのぶ会を開く。
1923年、中国山東省生まれ。京都大学文学部卒、東京大大学院修了。東京都立大助教授だった70年、大学紛争に嫌気がさして辞職。73年から87年まで京大人文科学研究所で教授や研究所長などを務めた。同年から94年まで立命館大教授、その後も北京日本学研究センター教授、松阪大学教授などを歴任した。
19歳までの中国生活で培った滑らかな北京語の能力が研究のベースとなり、現代中国文学の紹介に努めた。60年の安保闘争下に作家の野間宏氏らと訪中。日本の反安保闘争を評価する毛沢東との会見記「毛沢東主席との一時間半」を、感動的な筆遣いで発表した。65年には「毛沢東―その詩と人生」(武田泰淳との共著)を発表。いずれも話題になった。
文化大革命には懐疑的で、68年の論文「毛沢東に訴う」では、近代中国の屈辱の歴史を終わらせた毛を評価しつつ荒廃を生んだ文革を批判した。毛の人間的魅力への共感は失わず、その後も「毛沢東の生涯」「毛沢東」などを著し、06年には編著「漢詩紀行辞典」を出し、注目された。
晩年には中国が「中華世界」であることを強調して、安易な中国理解を戒めた。天安門事件でも学生擁護のムードが強かった日本の論調に対して、学生の自重を求めるなど距離を置く姿勢をとった。
著書はほかに「魯迅(ろじん)遠景」「現代中国の思想」など。
◇
《親交のあった吉田富夫・佛教大名誉教授(中国文学)の話》 中国の文学や歴史など個々の分野の専門家は多いが、竹内さんは現代中国を総体で捉えることができた万能選手のような研究者だった。研究の基礎には中国で生まれ育った体験や高い語学力があった。座談の名手で、私たちの思い込みを意表をつく発想でひっくり返した。亡くなられたことは寂しく、残念でならない。
朝日新聞社
最終更新:8月2日(金)1時8分
竹内実氏が死去 現代中国研究の第一人者、京大名誉教授
現代中国研究の第一人者で京大名誉教授の竹内実(たけうち・みのる)氏が7月30日、京都市内の病院で死去した。90歳だった。告別式は近親者のみで行う。
中国山東省生まれ。戦後、京大で中国文学を専攻した。1986年、京大人文科学研究所所長。北京日本学研究センターの教授も務めた。現代中国の文学や情勢を幅広く論じ、安保闘争さなかの60年、中国指導者の毛沢東と会見。共著の「毛沢東 その詩と人生」が注目された。著書に「中国の思想」「魯迅遠景」など。(「日経」)
訃報:竹内実さん90歳=現代中国研究
毎日新聞 2013年08月01日 13時23分(最終更新 08月01日 13時39分)
死去した竹内実10+件
氏=1982年9月撮影
拡大写真
現代中国研究で知られた京都大名誉教授の竹内実10+件
(たけうち・みのる)さんが7月30日、京都市の病院で死去した。90歳。葬儀は近親者のみで営む。
中国山東省生まれ。戦後に京大で中国文学を専攻。京大人文科学研究所教授、同所長、立命館大教授などを務めた。
1960年、作家、野間宏さんらと中国の毛沢東に会見。共著「毛沢東 その詩と人生」など、毛沢東研究で注目された。文化大革命を批判的に考察した論文「毛沢東に訴う」も話題となった。
幅広い学識をもとに現代中国の政治、社会、古今の中国文学などを論じ、第一人者として活躍した。著書に「中国の思想」「魯迅遠景」「中国 歴史の旅」など。(共同)
毛沢東論などで知られる中国文学者で京都大名誉教授の竹内実(たけうち・みのる)氏が7月30日、亡くなった。
90歳だった。告別式は近親者で行い、後日、竹内氏が顧問を務めた「現代中国研究会」(代表、吉田富夫・佛教大名誉教授)がしのぶ会を開く。
1923年、中国・山東省で生まれ、幼少期を過ごした。49年に京都大文学部を卒業後、東京都立大助教授を経て、京都大人文科学研究所長や立命館大教授を歴任した。
60年、作家の野間宏らと訪中した際、毛沢東に会い、共著「毛沢東―その詩と人生」などでその実像を日本に紹介したが、文化大革命時は批判する論文を執筆した。
著書は「中国 歴史の旅」「中国の思想 伝統と現代」など多数。読売新聞社の「検証戦争責任」中国語版の日本側監訳者。
(2013年8月1日23時09分 読売新聞)
中国研究者の竹内実さん死去 毛沢東論など記す
朝日新聞デジタル 8月1日(木)23時14分配信
竹内実さん
毛沢東論などで知られる現代中国研究者で京都大学名誉教授の竹内実(たけうち・みのる)さんが死去した。90歳だった。葬儀は近親者で行う。後日、竹内さんが顧問を務めた「現代中国研究会」(代表=吉田富夫・佛教大名誉教授)がしのぶ会を開く。
1923年、中国山東省生まれ。京都大学文学部卒、東京大大学院修了。東京都立大助教授だった70年、大学紛争に嫌気がさして辞職。73年から87年まで京大人文科学研究所で教授や研究所長などを務めた。同年から94年まで立命館大教授、その後も北京日本学研究センター教授、松阪大学教授などを歴任した。
19歳までの中国生活で培った滑らかな北京語の能力が研究のベースとなり、現代中国文学の紹介に努めた。60年の安保闘争下に作家の野間宏氏らと訪中。日本の反安保闘争を評価する毛沢東との会見記「毛沢東主席との一時間半」を、感動的な筆遣いで発表した。65年には「毛沢東―その詩と人生」(武田泰淳との共著)を発表。いずれも話題になった。
文化大革命には懐疑的で、68年の論文「毛沢東に訴う」では、近代中国の屈辱の歴史を終わらせた毛を評価しつつ荒廃を生んだ文革を批判した。毛の人間的魅力への共感は失わず、その後も「毛沢東の生涯」「毛沢東」などを著し、06年には編著「漢詩紀行辞典」を出し、注目された。
晩年には中国が「中華世界」であることを強調して、安易な中国理解を戒めた。天安門事件でも学生擁護のムードが強かった日本の論調に対して、学生の自重を求めるなど距離を置く姿勢をとった。
著書はほかに「魯迅(ろじん)遠景」「現代中国の思想」など。
◇
《親交のあった吉田富夫・佛教大名誉教授(中国文学)の話》 中国の文学や歴史など個々の分野の専門家は多いが、竹内さんは現代中国を総体で捉えることができた万能選手のような研究者だった。研究の基礎には中国で生まれ育った体験や高い語学力があった。座談の名手で、私たちの思い込みを意表をつく発想でひっくり返した。亡くなられたことは寂しく、残念でならない。
朝日新聞社
最終更新:8月2日(金)1時8分
竹内実氏が死去 現代中国研究の第一人者、京大名誉教授
現代中国研究の第一人者で京大名誉教授の竹内実(たけうち・みのる)氏が7月30日、京都市内の病院で死去した。90歳だった。告別式は近親者のみで行う。
中国山東省生まれ。戦後、京大で中国文学を専攻した。1986年、京大人文科学研究所所長。北京日本学研究センターの教授も務めた。現代中国の文学や情勢を幅広く論じ、安保闘争さなかの60年、中国指導者の毛沢東と会見。共著の「毛沢東 その詩と人生」が注目された。著書に「中国の思想」「魯迅遠景」など。(「日経」)
訃報:竹内実さん90歳=現代中国研究
毎日新聞 2013年08月01日 13時23分(最終更新 08月01日 13時39分)
死去した竹内実10+件
氏=1982年9月撮影
拡大写真
現代中国研究で知られた京都大名誉教授の竹内実10+件
(たけうち・みのる)さんが7月30日、京都市の病院で死去した。90歳。葬儀は近親者のみで営む。
中国山東省生まれ。戦後に京大で中国文学を専攻。京大人文科学研究所教授、同所長、立命館大教授などを務めた。
1960年、作家、野間宏さんらと中国の毛沢東に会見。共著「毛沢東 その詩と人生」など、毛沢東研究で注目された。文化大革命を批判的に考察した論文「毛沢東に訴う」も話題となった。
幅広い学識をもとに現代中国の政治、社会、古今の中国文学などを論じ、第一人者として活躍した。著書に「中国の思想」「魯迅遠景」「中国 歴史の旅」など。(共同)