スラム出身のデヴィッド(マット・デイモン)は上院議員候補として選挙に出馬していたが、
過去のスキャンダルにより落選。敗北宣言を控えたデヴィッドだが、
エリース(エミリー・ブラント)という女性と偶然出会った事から予定とは違うスピーチをし、
結果それが功を奏す。
会見を無事に切り抜けたデヴィッドは全米一のベンチャー企業に役員として迎えられ、
次回上院選の有力候補として再浮上する。
だが、そんな彼の行動を逐一モニターする謎の集団があった。
社会の裏で超人的な能力を駆使して、人間の運命を操作する運命調整局のエージェントたちだった。
その1人、ハリー(アンソニー・マッキー)は、出勤するデヴィッドがバスを乗り過ごすように操作を試みるが、
手違いから失敗。バスに乗り込んだデヴィッドは車内でエリースと再会し、
彼女の携帯番号が書かれたメモを手に入れる。
出社したデヴィッドは、調整局から派遣された干渉班が社員の意識改変を実施する現場に遭遇し、
捕えられてしまう。エリースとは2度と会わないようデヴィッドに忠告したエージェントたちは、
携帯番号のメモを燃やす。さらに、調整局の背後にはすべての運命を司る“チェアマン”の存在が……。
それから3年。デヴィッドはエリースと偶然再会。
それを知って2人を引き離そうと様々な策を講じる調整局。
繰り返し再会する彼らに疑問を持ったリチャードソン(ジョン・スラッテリー)は、2人を調査。
過去に2度も結ばれる運命にあった2人が、
その運命に引きずられて互いに呼び合っていたことが明らかになる。
一方、デヴィッドの元には調整局が派遣した
“ハンマー”の異名を持つトンプソン(テレンス・スタンプ)が現れ、
彼が政治家になった理由は真のリーダーとして人類を統率させるためだったと説明。
さらに、これ以上エリースと接触すると、彼女のダンサーとしての夢も消えると告げる。
選択を迫られたデヴィッド。果たして彼はどのような決断を下すのか……?
(goo映画より)
これ“サスペンス・アクション”売りはダメでしょ。
主役がマット・ディモン、監督が『ボーン』シリーズの脚本をやったジョージ・ノルフィとくれば
過大な期待をしちゃってもしょうがない感がありますよ。
原作がフィリップ・K・ディックだしね。
でもこれはSF小作品。
日本では新潮文庫『悪夢機械』に収録されている短編『調整班』の映画化。
(これ、今は絶版なんですか?)
なんか評判が今一つだなぁ。ダメダメ作品になっちゃったのかな?と思いつつ観てきましたが、
なんの、なかなか面白かったです。
調整局員たちのスタイルといい、彼らが完璧な存在ではなく、結構ヘボだったり、
調整するための“運命の書”が大きめの手帳だったり(iPadじゃないね~w)
調整局員たちが働いてる図書館のような部屋とか、
勢いのあった50年代アメリカSFが好きなら、うれしくなる要素がいっぱいありました。
最後は“議長”の一言で決着ついちゃうのは
あらら~今までの逃走劇はどう落とし前つけるんじゃ!って感じでしたが、
本編が始まる前に散々見せられた、これでもかのSFX満載の“宇宙人侵略!!”のような予告篇より
よっぽど好みの映画でした。