秘書検定 44*『謙譲語』 (1)謙譲語ⅠとⅡの違い

2014-09-17 | 秘書検定
 以前は 謙譲語 としてまとめられていたものが、謙譲語Ⅰ謙譲語Ⅱ に分かれました。

分類されたことにより、それぞれの働きや使い方が明確になった半面、「ややこしく」なったのも事実で、

「これだから敬語はわかりづらい 」と、お嘆きの方もいらっしゃることでしょう。

というわけで、今日は、謙譲語Ⅰ謙譲語Ⅱ の違いについて、お話しいたします。


 まず、「私は先生の に行きます」という文を、謙譲語Ⅰ謙譲語Ⅱ に直してみましょう。

  謙譲語Ⅰ 私は先生の 伺います
  謙譲語Ⅱ 私は先生の 参ります

どちらも同じ意味なのに、なぜ「伺います」が 謙譲語Ⅰ で、「参ります」が 謙譲語Ⅱ なのでしょうか。

 それでは、「先生の 」 を 「 」に置き換えてみましょう。

  謙譲語Ⅰ 私は 伺います
  謙譲語Ⅱ 私は 参ります

いかがでしょうか? 

いま、お読みになったときの違和感こそが、謙譲語Ⅰ謙譲語Ⅱ の違いです。

つまり、謙譲語Ⅰ は、 敬意の向かう先(この場合は「先生」)に対する敬語 であり、

謙譲語Ⅱ は、自分側の行為や物事を、相手(聞き手や読み手)に対して丁重に述べる敬語 です。

この「丁重に述べる」という働きから、謙譲語Ⅱ は、丁重語 とも呼ばれています。

 では、「先生の に参ります」を、先生ご本人に言うのは誤りかと言えば、決してそうではありません。

このように、向かう先と相手が一致する場合に限り、謙譲語Ⅰと謙譲語Ⅱはどちらも使うことが可能です。

謙譲語Ⅰ謙譲語Ⅱ とが似たように映るのは、この辺りが原因であると思われますが、

向かう先と相手が一致しない場合には、謙譲語Ⅰ謙譲語Ⅱ の違いに留意して使う必要があります。


 さて、謙譲語Ⅰ謙譲語Ⅱ の違い、、、何となくイメージしていただけましたでしょうか?


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