秘書にゃんこ*映画 『秋日和』

2015-12-12 | 映画が好き
 女優 原 節子さんを偲び、丸の内ピカデリーで懐かしい映画が上映されています。

小津 安二郎(おづ やすじろう)監督にとって晩年の作品となった 『秋日和』 は、

終戦から15年、東京オリンピックまで4年という 1960年(昭和35年) に公開されました。

 
     
     初めての母親役を演じた原 節子さん(右)
     娘役の司 葉子さん(左)と、その友人役の岡田 茉莉子さん(中央)は今もご活躍


     
     ご高齢の方々を多くお見受けする中、私より遥かに若い観客の姿もあり、
     献花台の前で立ち止まっては、手を合わせていらっしゃいました。
     

 
 職場では、お昼休みになるとバレーボールやバドミントンで体を動かし、

休日には仲間とハイキングに出かけ、ともに語り、ともに歌って親睦を深める

そういう健康的な生活の一方で、喫煙率の高さには驚くばかり

そして、原 節子さんを始めとする女優さんたちの、しとやかで品のある言葉遣いや所作。

良くも悪くも、男は男らしく、女は女らしく・・・という時代だったのでしょう。

スクリーンの隅々にまで、作り物ではない 「昭和」 が溢れていて、

あの風景、あの暮らしの中に、若かりし日の両親の姿を重ね合わせました。

丸の内ピカデリー では、12月22日まで 『東京物語』 が上映されています



 映画の帰り道、丸の内を散策しました。

このところ私にとって銀座より心落ち着く街も、今年は少しばかり遅い錦秋の候


     
     三菱一号館 は、かつて銀行として営業
     「半沢直樹」 や 「花咲舞が黙ってない」 にも登場した建物

 
 司 葉子さん演じるアヤ子が勤める 「東興商事」 は 「三菱本館」 でロケを行なったと推測され、

この界隈のビルの屋上から、東京駅を発つ電車を眺めるシーンがあります。

建物は既に解体されていますが、この作品の中では数少ないロケーション撮影でした

 
 東京駅に直結する地下道に入りますと、あら、どこかで見た紳士が。

三菱一号館の設計者であり、三菱本館建築の際には応募作品の審査を担当した ジョサイア・コンドル氏。


       
     寛いでいるのか、建築の構想を練っているのか・・・失礼して ごろにゃん。

ただいま丸の内エリアには、歴史上の人物や話題の著名人が座る、ベンチアートが設置されています。


お読みくださいまして、ありがとうございます。
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