札幌で育った私にとって、ラーメン屋さんは物心ついた頃から身近なものでしたが、
円卓を囲むような中国料理のお店に入るようになったのは、社会人になってから。
羽田空港 旧ターミナル 3階の奥にあった「彩鳳(さいほう)」というお店でした。
今でも、国内線 第1旅客ターミナル地下1階のフードコートで食べられるようですし、
名物の「ジャンボ焼売」は、第2旅客ターミナル2階の出発ロビーでも購入できますが、
当時は大きな窓から
の離着陸が一望できる、お味も眺めも良い中国料理店。
ランチタイムの喧騒が去った夕暮れ時には、落ち着いた雰囲気に包まれたものです。
「彩鳳」で昼時の割り箸に代わって出されたのが、象牙色で太さがほぼ均一の長いお箸。
その後、北京や上海、香港で本場の中国料理をいただく機会に恵まれましたが、
いずれも長いお箸を用いて大皿から自分の分を取り分ける、いわゆる「直箸(じかばし)」。
中国には「取り箸」に該当するお箸も、その習慣もなかったように記憶しています。
さらに自分のお箸で取ったお料理を、こちらの取り皿にまで入れてくださることがあり、
目上の方、立場が上の方からしていただくと、恐縮するやら、ありがたい・・・やら
これは親愛の情を表すもので、日本でいうところの「返盃」や「お流れ頂戴」でしょうか
お箸が長いのは、他の人のお皿まで手を伸ばす時に便利なためと思われます。
もっとも最近は、ご存知のように感染症が次々と流行しており、減少傾向にあるようです。
中国料理でお箸と一緒に使うのは 「レンゲ」。
散った蓮華の花びらに形が似ているため、「散蓮華」とも呼ばれています。
持ち方は洋食のスプーンとは違い、柄のくぼみに人差し指を沿わせて、親指と中指で支えます。
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奥は中国のレンゲ 日本の物より少し小さめです。
手前は日本のレンゲ
の中に滑り落ちないよう工夫されています。
ご飯、麺類、おかずには お箸を用い、柔らかいお料理や汁物はレンゲでいただきます。
大皿に盛った炒飯を皆で取り分ける際には、お皿ではなくお茶碗に入れますが、
パラパラしたご飯ですので、お茶碗に口をつけてかき込むような食べ方をします。
お茶漬けさらさらのイメージと言えば、日本と似ているように思えますが、
手で持ち上げても構わない器は、お茶碗のみ。
取り皿が手のひらに載るサイズであっても、テーブルに置いたままいただきます。
この点が、日本とは決定的に異なるマナーでしょう。
お国柄によって、似てもいれば違いもある。 そんな器と扱い方に興味を覚えます。
お読みくださいまして、ありがとうございます
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円卓を囲むような中国料理のお店に入るようになったのは、社会人になってから。
羽田空港 旧ターミナル 3階の奥にあった「彩鳳(さいほう)」というお店でした。
今でも、国内線 第1旅客ターミナル地下1階のフードコートで食べられるようですし、
名物の「ジャンボ焼売」は、第2旅客ターミナル2階の出発ロビーでも購入できますが、
当時は大きな窓から
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ランチタイムの喧騒が去った夕暮れ時には、落ち着いた雰囲気に包まれたものです。
「彩鳳」で昼時の割り箸に代わって出されたのが、象牙色で太さがほぼ均一の長いお箸。
その後、北京や上海、香港で本場の中国料理をいただく機会に恵まれましたが、
いずれも長いお箸を用いて大皿から自分の分を取り分ける、いわゆる「直箸(じかばし)」。
中国には「取り箸」に該当するお箸も、その習慣もなかったように記憶しています。
さらに自分のお箸で取ったお料理を、こちらの取り皿にまで入れてくださることがあり、
目上の方、立場が上の方からしていただくと、恐縮するやら、ありがたい・・・やら
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これは親愛の情を表すもので、日本でいうところの「返盃」や「お流れ頂戴」でしょうか
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お箸が長いのは、他の人のお皿まで手を伸ばす時に便利なためと思われます。
もっとも最近は、ご存知のように感染症が次々と流行しており、減少傾向にあるようです。
中国料理でお箸と一緒に使うのは 「レンゲ」。
散った蓮華の花びらに形が似ているため、「散蓮華」とも呼ばれています。
持ち方は洋食のスプーンとは違い、柄のくぼみに人差し指を沿わせて、親指と中指で支えます。
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奥は中国のレンゲ 日本の物より少し小さめです。
手前は日本のレンゲ
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ご飯、麺類、おかずには お箸を用い、柔らかいお料理や汁物はレンゲでいただきます。
大皿に盛った炒飯を皆で取り分ける際には、お皿ではなくお茶碗に入れますが、
パラパラしたご飯ですので、お茶碗に口をつけてかき込むような食べ方をします。
お茶漬けさらさらのイメージと言えば、日本と似ているように思えますが、
手で持ち上げても構わない器は、お茶碗のみ。
取り皿が手のひらに載るサイズであっても、テーブルに置いたままいただきます。
この点が、日本とは決定的に異なるマナーでしょう。
お国柄によって、似てもいれば違いもある。 そんな器と扱い方に興味を覚えます。
お読みくださいまして、ありがとうございます
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私も羽田空港の彩鳳には思い出が。
こんな上品な中華料理があったのか!
と感激しました。
最近第一ターミナルを利用しないのですが、また食べに行きたいです。
香港では割り箸がないことに驚きました(笑)
ようこそお越しくださいました
>道産子のソウルフードです、ラーメンは!
寒い寒い、いえ、しばれる冬の日に、身も心も温まりますよね
>私も羽田空港の彩鳳には思い出が。
まさかこちらで彩鳳をご存知の方にお会いできるなんて、とっても嬉しいです
ただ、あのイメージで行きましたら、メニューは少なくセルフサービスで・・・
思い出は思い出のままの方がよろしいかと
>香港では割り箸がないことに驚きました(笑)
日本のように、割り箸の種類も消費量も多い国は珍しいかも知れませんね。
食べるのと喋るのに夢中で、お茶のおかわりが欲しければ、声を掛けずに急須のフタをずらし、
お茶を淹れてもらったら、声に出さずにテーブルを指でトントン叩く合理的なマナー。
あの熱気あふれる飲茶屋さんの光景が懐かしいです。
なんか蓮華の生地?が分厚い?
薄いのだったらOKですが。
中華料理、大皿のとりわけだから量が多くて。
2人ぐらいで行くとあんまり色々頼めなくて。
点心が好きですが。可愛い細工のようなものが大好きです。
中華では、お皿を持ち上げてはダメなんですね。
日本料理は、お皿持ち上げOKですよね。
スプーンやフォークの並べ方もフレンチとイタリアンでは違うし。
難しいですね。
それより、私年齢のせいでしょうか?
ボロボロ食べ物をこぼすようになってしまって。
うまいことお口まで到着できないことが多々あります。
これが最大の悩みでしょうか。
嫌いにならないでくださいね。
>ちょっと使いにくいような気がするのですが。
日本では、あの大きくて分厚い蓮華を口にいれて炒飯を食べますが、
日本の蓮華はもちろん、中国の小振りな蓮華も、口に入れるのは
>中華料理、大皿のとりわけだから量が多くて。
2人ぐらいで行くとあんまり色々頼めなくて。
そうなんですよね
>点心が好きですが。可愛い細工のようなものが大好きです。
私も飲茶が大好きです
梅蘭をご存知の hirorin さん、横浜中華街でオススメの飲茶屋さんがあったら教えてくださいね。
>日本料理は、お皿持ち上げOKですよね。
昔、日本では一人用の低いお膳で食べていましたから、持ち上げるのは自然なことでした。
そのため、熱い汁物を入れても持てるように、お椀は木製なのですね
>嫌いにならないでくださいね。
何をおっしゃいますか
hirorin さん
私自身、気持ちのスピードは変わっていないのに、動作が追いついていないように感じることがあります。
「衰え」を「優雅」だと勘違いしてもらえるように上手くごまかすのが、これからのテーマです