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これは珍らしい!なぜ?木星のストライプが1本消滅

2010年05月19日 | 宇宙
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 巨大な惑星
 太陽系最大の惑星「木星」。地球との比較では質量は318倍、直径は11倍、体積は1,300倍ほどある。多くの人が木星のことを「恒星になり損ねた星」と表現している。

 木星は約10時間と太陽系内で最も自転が速い惑星でもあり、遠心力によって赤道方向に膨らんだ楕円体をしていることが望遠鏡で見ても容易にわかる。木星は厚い大気を持つガス惑星で、その組成は大半が水素である。また、観測しにくいが環を持つことも確認されている。

 木星の大気は水素が81%、ヘリウムが17%、メタンが 0.1%、水蒸気 0.1%、アンモニア 0.02%、エタンが 0.0002%となっている。これらの気体が渦巻いてできる表面の模様は独特である。

 特徴的な模様として大赤斑(だいせきはん)の存在がよく知られている。これは地球の2倍ほどの大きさがある木星大気の渦であり、大気の自転とは逆方向に動いている。ジョヴァンニ・カッシーニによって1665年に発見されて以降、約350年間存在し続けているが、どのようなメカニズムで長期間にわたって存在し続けているのかは解明されていない。

 1998年から2000年にかけて、それまで存在していた3つの「白斑」が合体大型化し、これが2005年末から赤く色づき始めたことが観測された。このいわば「中赤斑」とでも呼ぶべき「オーバルBA」は大赤斑のやや南にあり、2000年代末にも変わらず存在し続けている。「嵐」の勢力が強くなったために赤く色づいたのだろうと考えられているが、今のところ詳細はわかっていない。

 木星のストライプ1本消滅
 さて、木星の表面で印象的なのはこの大赤斑と太いストライプである。ところが、5月に入って、南のしま模様が完全に消滅したことがわかった。20年に1度程度しか起きない珍しい現象とあって、天文ファンらの関心を集めている。

 木星の表面を望遠鏡で眺めると、赤道近くを南北平行に走る2本の濃い色のしま模様と、巨大な赤い斑点が目立つ。5月に入ってから、南半球のしま模様が完全に消え、赤い巨大な斑点だけがぽつんと取り残されて見えるようになった。

 国立天文台によると、しま模様は、木星上空を覆う雲の成分の違いで現れると考えられているが、南のしま模様だけが消えた原因は不明という。

 しま模様が消える現象は、1970年代と1990年代にも観測されたことがあるという。(2010年5月19日12時23分  読売新聞)

 木星の大気
 木星の大気の組成は、太陽の大気と似ていて主に水素とヘリウムである。大気層を降下すると、圧力と温度が上昇し、水素ガスが圧縮されて液化する。表面から約4分の1の深さでは、水素が金属状態になって導電性を持っている。この金属層では、木星の高速回転によって駆動された電流が強力な磁場を生じさせている。中心では、地球と同サイズの氷岩から成る固い核が強い圧力で支えられていると考えられる。

 木星の非常に大きな磁場の強さは、地球の磁場のほぼ2万倍である。木星の磁気圏(磁力線が惑星を極から極へ向かって丸く囲んでいる領域)で捕捉されているのは、無数の荷電粒子である。木星の環と衛星は、磁場に捕捉された電子とイオンから成る強力な放射線帯に囲まれている。このような荷電粒子と磁場で構成されている木星の磁気圏は、太陽に向かって100万キロから300万キロも風船のように膨らんでいて、その反対側では円錐状の尾が土星の軌道にぶつかるまで10億キロ以上も先細りしながら延びている。

 NASAの宇宙探査機ボイジャー1号によって1979年に発見された木星の環は驚きだった。扁平なメインの環と内側の雲のような環(かさ、と呼ぶ)は両方とも、小さくて色の暗い粒子からできている。3番目の環はその透明性からゴッサマーリング(クモの糸の環)と呼ばれ、実際にはアマルティア、テーベ、アドラステアという3つの小さな衛星からの非常に小さな漂流物で構成された3つの薄い環である。木星の環系を形成しているのは、惑星間の流星体が木星に近い4つの小さな衛星に衝突したときに巻き上げられたちりである可能性がある。メインの環の源はおそらく衛星メティスだろう。木星の環は、太陽光が背後から当たっているときだけ見ることができる。

 1995年12月、NASAの宇宙探査機ガリレオは木星の大気にプローブ(大気の探査機)を降下させた。このプローブは、木星の大気を初めて直接測定し、その値を収集している。プローブをリリースした後、ガリレオは木星とその最大の衛星についての多年にわたる調査を開始した。ガリレオがその29周回目に入ったとき、宇宙探査機カッシーニが土星へ向かう途中で重力アシストを目的に木星に近づいていた。この2機の宇宙探査機は、磁気圏、太陽風、環、および木星のオーロラを同時に観察していた。(Wikipedia) 

 

ピアノアンサンブルピース Oピアノピース.02 JUPITER 組曲「惑星」より 木星のテーマ

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