さてきょうからは、年末年始特別企画ということで、映画にまつわるアレヤコレヤをランキングにしてみた恒例の10傑シリーズを展開しようかと。
先日「SF映画10傑」を取り上げたので、この際ジャンル別の10傑に挑戦してみましょう。
そう、自分にとっては挑戦。
繰り返しになるけれど、映画をジャンルで捉えることをしないから。
スコセッシがラブコメ撮ったらそれを観るし、
リンチがアクション映画を撮ったらそれを観ますよと。
監督、やっぱり監督のものだと思うから映画は。
まぁそれは置いておいて、ジャンルで映画を語るのも「それはそれで面白い」から、本気で10傑を考えてみた。
第1弾は、コメディ映画。
まずは、そのワースト3を挙げてみよう。
(1)『PARTY7』(2000)
クスリとも出来なかった。
俳優たち全員が気の毒に思った。
(2)『トゥルーライズ』(94)
制作費ン億万ドルというが、そのうち半分くらいがシュワ氏のギャラなのではないか。
簡単に核爆発起こす展開に呆れ、また、笑いのセンスもかなりひどいと思う。
(3)『ギャラクシー街道』(2015)
三谷さん、お願いだからもう映画はやらないでください。
ではいくぜ!!
(1)『ワンダとダイヤと優しい奴ら』(88…トップ画像)
モンティ・パイソン組が仕掛ける、大人のコメディ。
イタリア語で性的興奮を得るジャイミー・リー・カーティスもキュートだが、魚を生で食し、イキ顔まで披露したケビン・クラインが最高!
この演技でオスカーまで取ってしまったところが、なんだか痛快である。
(2)『家族ゲーム』(83)
「あの、そこで髪をかいたらフケが落ちますよ」
「ボクは家庭教師ですから」
笑いのポイントを悉く外さなかったという意味で、ほとんど奇跡のような映画だと思う。
(3)『愛しのローズマリー』(2001)
ファレリー兄弟、現時点における最高傑作。
ひとの暗部に潜む差別意識を果敢に取り上げる―この姿勢が一貫しており、単なる下劣な映画監督ではないのだよね。
こんなにキュートだったかな? と思えるほどに、グウィネス・パルトローが素敵なのもいい。
(4)『赤ちゃん泥棒』(87)
なんでもソツなくこなしてしまうコーエン兄弟だが、本質はコメディにあると思っている。
ジェットコースター的展開を支えるカメラワークも二重丸、つまらんジョークをいって(自分だけ)笑う上司も面白く、画面の隅々まで細心の注意を払っているのだろうな、、、と感心する一本。
(5)『裸の銃を持つ男』(88)
なにも考えずに観ることが出来る。
コメディの基本は、笑いを提供する側が笑わないこと。
レスリー・ニールセンが真面目であればあるほど、こっちは爆笑出来るのであった。
いちばん好きなシーンは、全身コンドーム笑
(6)『博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか』(64)
子どもの落書きのようなタイトルバックからして、ひとを喰っている。
最後も強烈な毒がこめられていてインパクト大だが、「コカ・コーラ社に訴えられるぞ」の台詞を聞いて、微笑しつつ「あぁキューブリックでも、こういう笑いを取り入れるんだな」と感心した思い出がある。
(7)『フライングハイ』(80)
88分のなかに、300個以上のネタやパロディが散りばめられている―といわれているけれど、たぶん100個くらいは気づいていない。
そう思うだけで、楽しくなるし、また観ようという気持ちが起きるじゃないか!
(8)『転校生』(82)
男女の入れ替わりコメディ。
尾美としのりと小林聡美というキャスティングの妙、
題材も大林宣彦にピッタリで、誰にでも薦められる一級の青春コメディに仕上がっていると思う。
(9)『少林サッカー』(2001)
やり過ぎることを恐れないチャウ・シンチーという表現者は、それだけで尊敬に値する存在なのではないか。
強引な展開がつづくなかで、ヴィッキー・チャオが「大」健闘。
ここまで出来る女優さん、日本に居るかな。
(10)『デーヴ』(93)
影武者のほうがホンモノより有能だった―という展開は、物語では「よくあること」。
この映画は「その種明かし」の部分がひじょうによく練られていて、そういう意味で感心した。
「これは政府の陰謀だ」とテレビでコメントをするのは、オリバー・ストーン。
セルフパロディをやってしまう度量の広さがあるのかと、そこでまた感心してしまった。
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明日のコラムは・・・
『年末年始企画(2)ヒーロー映画10傑』
先日「SF映画10傑」を取り上げたので、この際ジャンル別の10傑に挑戦してみましょう。
そう、自分にとっては挑戦。
繰り返しになるけれど、映画をジャンルで捉えることをしないから。
スコセッシがラブコメ撮ったらそれを観るし、
リンチがアクション映画を撮ったらそれを観ますよと。
監督、やっぱり監督のものだと思うから映画は。
まぁそれは置いておいて、ジャンルで映画を語るのも「それはそれで面白い」から、本気で10傑を考えてみた。
第1弾は、コメディ映画。
まずは、そのワースト3を挙げてみよう。
(1)『PARTY7』(2000)
クスリとも出来なかった。
俳優たち全員が気の毒に思った。
(2)『トゥルーライズ』(94)
制作費ン億万ドルというが、そのうち半分くらいがシュワ氏のギャラなのではないか。
簡単に核爆発起こす展開に呆れ、また、笑いのセンスもかなりひどいと思う。
(3)『ギャラクシー街道』(2015)
三谷さん、お願いだからもう映画はやらないでください。
ではいくぜ!!
(1)『ワンダとダイヤと優しい奴ら』(88…トップ画像)
モンティ・パイソン組が仕掛ける、大人のコメディ。
イタリア語で性的興奮を得るジャイミー・リー・カーティスもキュートだが、魚を生で食し、イキ顔まで披露したケビン・クラインが最高!
この演技でオスカーまで取ってしまったところが、なんだか痛快である。
(2)『家族ゲーム』(83)
「あの、そこで髪をかいたらフケが落ちますよ」
「ボクは家庭教師ですから」
笑いのポイントを悉く外さなかったという意味で、ほとんど奇跡のような映画だと思う。
(3)『愛しのローズマリー』(2001)
ファレリー兄弟、現時点における最高傑作。
ひとの暗部に潜む差別意識を果敢に取り上げる―この姿勢が一貫しており、単なる下劣な映画監督ではないのだよね。
こんなにキュートだったかな? と思えるほどに、グウィネス・パルトローが素敵なのもいい。
(4)『赤ちゃん泥棒』(87)
なんでもソツなくこなしてしまうコーエン兄弟だが、本質はコメディにあると思っている。
ジェットコースター的展開を支えるカメラワークも二重丸、つまらんジョークをいって(自分だけ)笑う上司も面白く、画面の隅々まで細心の注意を払っているのだろうな、、、と感心する一本。
(5)『裸の銃を持つ男』(88)
なにも考えずに観ることが出来る。
コメディの基本は、笑いを提供する側が笑わないこと。
レスリー・ニールセンが真面目であればあるほど、こっちは爆笑出来るのであった。
いちばん好きなシーンは、全身コンドーム笑
(6)『博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか』(64)
子どもの落書きのようなタイトルバックからして、ひとを喰っている。
最後も強烈な毒がこめられていてインパクト大だが、「コカ・コーラ社に訴えられるぞ」の台詞を聞いて、微笑しつつ「あぁキューブリックでも、こういう笑いを取り入れるんだな」と感心した思い出がある。
(7)『フライングハイ』(80)
88分のなかに、300個以上のネタやパロディが散りばめられている―といわれているけれど、たぶん100個くらいは気づいていない。
そう思うだけで、楽しくなるし、また観ようという気持ちが起きるじゃないか!
(8)『転校生』(82)
男女の入れ替わりコメディ。
尾美としのりと小林聡美というキャスティングの妙、
題材も大林宣彦にピッタリで、誰にでも薦められる一級の青春コメディに仕上がっていると思う。
(9)『少林サッカー』(2001)
やり過ぎることを恐れないチャウ・シンチーという表現者は、それだけで尊敬に値する存在なのではないか。
強引な展開がつづくなかで、ヴィッキー・チャオが「大」健闘。
ここまで出来る女優さん、日本に居るかな。
(10)『デーヴ』(93)
影武者のほうがホンモノより有能だった―という展開は、物語では「よくあること」。
この映画は「その種明かし」の部分がひじょうによく練られていて、そういう意味で感心した。
「これは政府の陰謀だ」とテレビでコメントをするのは、オリバー・ストーン。
セルフパロディをやってしまう度量の広さがあるのかと、そこでまた感心してしまった。
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明日のコラムは・・・
『年末年始企画(2)ヒーロー映画10傑』