誰も信じてくれないのだが、こんな自分でも痴漢に遭ったことがある。
いやほんとうだって、26歳のときに遭ったんだっての!!
京王線、しかも真昼間。
明大前駅から多摩センター駅まで、各駅で30分くらいを要する距離である。
そう、このあいだずっと触られまくっていたのだ。
相手は「残念ながら」男。
痴女であれば、それはそれで素敵な体験となっていたかもしれない・・・という書きかただと、実際に痴漢に悩まされている女子たちが不快に思うかな。
ともかく被害に遭ったんだ。
最初は「なにかのまちがいだ」と思った。
自分でいいの? みたいな感覚。
つぎに「まちがいが起こってはいけない」と思った。
相手は同性だもの、ジュニアが隆起でもしようものならコトでしょう。
だから悲しいことを考えて、性的欲求がゼロになるよう心がけた。
・・・って、その前に、なぜ声を出したり抵抗しなかったのかって?
そりゃ、出来たらそうしているがな。
じつに不思議なことなのだが、窃盗犯や盗撮犯を取り締まる仕事をしていたにも関わらず、いざ自分が被害者になると、声も手も出なくなってしまうのだ。
ナンパもふつうにするし、煙草のポイ捨てには喧嘩ごしで声をかけるのに・・・・・。
そんなわけで結局、30分以上もまさぐられつづけた。
その夜、自家製の仏壇に手をあわせながら「かーちゃん、貞操は守ったからね」とワケワカランことを呟いた自分なのだった。
ほんとうに恐怖を感じたとき、ひょっとすると自分は「叫び声」をあげない、、、というか、あげられないタイプの人間なのかもしれない。
絶叫マシンに乗るひとって、ひたすら声を出すひとと、そうでないひとに二分されるでしょう。
そんな感じ。
<1>声を出したくて出しているひと
<2>声を出したくても出ないひと
<3>声を出したくなくて出していないひと
<4>声を出したくなくても出ちゃうひと
自分は<2>、こんな図体して意外とビビリ。なのかもしれない。
以下の映画に登場するひとたちは、<1>か<4>ということになる。
(1)『ミッドナイトクロス』(81…トップ画像)
効果音としての絶叫。
主人公の最後の決断は、ひじょうに、ひじょうに切ない。
でも映画としては二重丸。
(2)『悪魔のいけにえ』(74)
こんなヤツに追いかけられて、声も出さずに無抵抗に死んでしまったら「おおいなる」悔いが残りそう。
思いっきり、絶叫したいよね。
(3)『E.T.』(82)
ドリュー・バリモアと、E.T.の初対面。
たぶん一般のランキングでは、かなり上位にくるかと。
(4)『鉄男』(89)
日本代表は、やっぱりこれ。
主人公の叫びもヒロインの叫びも、ひとしく素晴らしい!!
(5)『赤ちゃん泥棒』(87)
解説不要。
この動画で堪能してほしい。
(6)『クリーン、シェイブン』(93)
遠くで聞こえる、幼女の叫び声。
最悪の事態が起こったことを、声だけで知らせるという残酷さ。
(7)『インディジョーンズ/魔宮の伝説』(84)
カーチェイスで叫んで、飛行機が墜落しそうになって叫んで、ボートで脱出するときにも叫んで―自分にとってケート・キャプショーとは、叫びのクィーンなのではないかと。
(8)『メイフィールドの怪人たち』(89)
日本では過小評価されている、ジョー・ダンテの佳作。
陽気「で」不気味といったらいいのか、骨見つけて絶叫するトム・ハンクスが最高におかしくて笑える。
(9)『サイコ』(60)
古典中の古典。
横領しちゃったジャネット・リーの「モーテルへ行き着くまで」をしっかりと描いているから、この展開が唐突に映った。
これが、ヒッチコックならではの映像話術なのだよね。
(10)『レインマン』(88)
飛行機に乗りたくなくて、弟チャーリーの前で絶叫するレイモンド。
このときにレイモンドが話す飛行機事故の数々は、実際に起こったことばかり。
大きな嘘を吐くために、小さな真実を並べていく―これ、映画創りの基本です。
…………………………………………
明日のコラムは・・・
『年末年始企画(8)キス映画10傑』
いやほんとうだって、26歳のときに遭ったんだっての!!
京王線、しかも真昼間。
明大前駅から多摩センター駅まで、各駅で30分くらいを要する距離である。
そう、このあいだずっと触られまくっていたのだ。
相手は「残念ながら」男。
痴女であれば、それはそれで素敵な体験となっていたかもしれない・・・という書きかただと、実際に痴漢に悩まされている女子たちが不快に思うかな。
ともかく被害に遭ったんだ。
最初は「なにかのまちがいだ」と思った。
自分でいいの? みたいな感覚。
つぎに「まちがいが起こってはいけない」と思った。
相手は同性だもの、ジュニアが隆起でもしようものならコトでしょう。
だから悲しいことを考えて、性的欲求がゼロになるよう心がけた。
・・・って、その前に、なぜ声を出したり抵抗しなかったのかって?
そりゃ、出来たらそうしているがな。
じつに不思議なことなのだが、窃盗犯や盗撮犯を取り締まる仕事をしていたにも関わらず、いざ自分が被害者になると、声も手も出なくなってしまうのだ。
ナンパもふつうにするし、煙草のポイ捨てには喧嘩ごしで声をかけるのに・・・・・。
そんなわけで結局、30分以上もまさぐられつづけた。
その夜、自家製の仏壇に手をあわせながら「かーちゃん、貞操は守ったからね」とワケワカランことを呟いた自分なのだった。
ほんとうに恐怖を感じたとき、ひょっとすると自分は「叫び声」をあげない、、、というか、あげられないタイプの人間なのかもしれない。
絶叫マシンに乗るひとって、ひたすら声を出すひとと、そうでないひとに二分されるでしょう。
そんな感じ。
<1>声を出したくて出しているひと
<2>声を出したくても出ないひと
<3>声を出したくなくて出していないひと
<4>声を出したくなくても出ちゃうひと
自分は<2>、こんな図体して意外とビビリ。なのかもしれない。
以下の映画に登場するひとたちは、<1>か<4>ということになる。
(1)『ミッドナイトクロス』(81…トップ画像)
効果音としての絶叫。
主人公の最後の決断は、ひじょうに、ひじょうに切ない。
でも映画としては二重丸。
(2)『悪魔のいけにえ』(74)
こんなヤツに追いかけられて、声も出さずに無抵抗に死んでしまったら「おおいなる」悔いが残りそう。
思いっきり、絶叫したいよね。
(3)『E.T.』(82)
ドリュー・バリモアと、E.T.の初対面。
たぶん一般のランキングでは、かなり上位にくるかと。
(4)『鉄男』(89)
日本代表は、やっぱりこれ。
主人公の叫びもヒロインの叫びも、ひとしく素晴らしい!!
(5)『赤ちゃん泥棒』(87)
解説不要。
この動画で堪能してほしい。
(6)『クリーン、シェイブン』(93)
遠くで聞こえる、幼女の叫び声。
最悪の事態が起こったことを、声だけで知らせるという残酷さ。
(7)『インディジョーンズ/魔宮の伝説』(84)
カーチェイスで叫んで、飛行機が墜落しそうになって叫んで、ボートで脱出するときにも叫んで―自分にとってケート・キャプショーとは、叫びのクィーンなのではないかと。
(8)『メイフィールドの怪人たち』(89)
日本では過小評価されている、ジョー・ダンテの佳作。
陽気「で」不気味といったらいいのか、骨見つけて絶叫するトム・ハンクスが最高におかしくて笑える。
(9)『サイコ』(60)
古典中の古典。
横領しちゃったジャネット・リーの「モーテルへ行き着くまで」をしっかりと描いているから、この展開が唐突に映った。
これが、ヒッチコックならではの映像話術なのだよね。
(10)『レインマン』(88)
飛行機に乗りたくなくて、弟チャーリーの前で絶叫するレイモンド。
このときにレイモンドが話す飛行機事故の数々は、実際に起こったことばかり。
大きな嘘を吐くために、小さな真実を並べていく―これ、映画創りの基本です。
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明日のコラムは・・・
『年末年始企画(8)キス映画10傑』