Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

年末年始企画(7)スクリーム映画10傑

2015-12-28 00:52:42 | コラム
誰も信じてくれないのだが、こんな自分でも痴漢に遭ったことがある。

いやほんとうだって、26歳のときに遭ったんだっての!!

京王線、しかも真昼間。
明大前駅から多摩センター駅まで、各駅で30分くらいを要する距離である。
そう、このあいだずっと触られまくっていたのだ。

相手は「残念ながら」男。
痴女であれば、それはそれで素敵な体験となっていたかもしれない・・・という書きかただと、実際に痴漢に悩まされている女子たちが不快に思うかな。

ともかく被害に遭ったんだ。

最初は「なにかのまちがいだ」と思った。

自分でいいの? みたいな感覚。

つぎに「まちがいが起こってはいけない」と思った。

相手は同性だもの、ジュニアが隆起でもしようものならコトでしょう。
だから悲しいことを考えて、性的欲求がゼロになるよう心がけた。

・・・って、その前に、なぜ声を出したり抵抗しなかったのかって?

そりゃ、出来たらそうしているがな。

じつに不思議なことなのだが、窃盗犯や盗撮犯を取り締まる仕事をしていたにも関わらず、いざ自分が被害者になると、声も手も出なくなってしまうのだ。

ナンパもふつうにするし、煙草のポイ捨てには喧嘩ごしで声をかけるのに・・・・・。

そんなわけで結局、30分以上もまさぐられつづけた。

その夜、自家製の仏壇に手をあわせながら「かーちゃん、貞操は守ったからね」とワケワカランことを呟いた自分なのだった。


ほんとうに恐怖を感じたとき、ひょっとすると自分は「叫び声」をあげない、、、というか、あげられないタイプの人間なのかもしれない。
絶叫マシンに乗るひとって、ひたすら声を出すひとと、そうでないひとに二分されるでしょう。
そんな感じ。

<1>声を出したくて出しているひと
<2>声を出したくても出ないひと
<3>声を出したくなくて出していないひと
<4>声を出したくなくても出ちゃうひと

自分は<2>、こんな図体して意外とビビリ。なのかもしれない。


以下の映画に登場するひとたちは、<1>か<4>ということになる。


(1)『ミッドナイトクロス』(81…トップ画像)

効果音としての絶叫。



主人公の最後の決断は、ひじょうに、ひじょうに切ない。
でも映画としては二重丸。

(2)『悪魔のいけにえ』(74)

こんなヤツに追いかけられて、声も出さずに無抵抗に死んでしまったら「おおいなる」悔いが残りそう。



思いっきり、絶叫したいよね。

(3)『E.T.』(82)

ドリュー・バリモアと、E.T.の初対面。

たぶん一般のランキングでは、かなり上位にくるかと。

(4)『鉄男』(89)

日本代表は、やっぱりこれ。



主人公の叫びもヒロインの叫びも、ひとしく素晴らしい!!

(5)『赤ちゃん泥棒』(87)

解説不要。

この動画で堪能してほしい。




(6)『クリーン、シェイブン』(93)

遠くで聞こえる、幼女の叫び声。

最悪の事態が起こったことを、声だけで知らせるという残酷さ。

(7)『インディジョーンズ/魔宮の伝説』(84)

カーチェイスで叫んで、飛行機が墜落しそうになって叫んで、ボートで脱出するときにも叫んで―自分にとってケート・キャプショーとは、叫びのクィーンなのではないかと。

(8)『メイフィールドの怪人たち』(89)

日本では過小評価されている、ジョー・ダンテの佳作。



陽気「で」不気味といったらいいのか、骨見つけて絶叫するトム・ハンクスが最高におかしくて笑える。

(9)『サイコ』(60)

古典中の古典。



横領しちゃったジャネット・リーの「モーテルへ行き着くまで」をしっかりと描いているから、この展開が唐突に映った。
これが、ヒッチコックならではの映像話術なのだよね。

(10)『レインマン』(88)

飛行機に乗りたくなくて、弟チャーリーの前で絶叫するレイモンド。

このときにレイモンドが話す飛行機事故の数々は、実際に起こったことばかり。

大きな嘘を吐くために、小さな真実を並べていく―これ、映画創りの基本です。

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明日のコラムは・・・

『年末年始企画(8)キス映画10傑』
コメント (2)
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