Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

シネマしりとり「薀蓄篇」(184)

2016-10-07 00:10:00 | コラム
すこー「る」→「る」す。

友達の女子やハニーに聞くと、けっこうな割合で居留守を使うという。

「なんで?」
「怖いときがあるし」
「まぁ分かるけど、オートロックあるところに住んでれば、訪問販売とかも来ないだろうし、装う機会も少ないんじゃない?」
「でも、怖いし」

分かるけど!!

じゃあ自分は居留守を使わないのかというと、「現在は」使わない。

昔はね、NHKの受信料も払っていなかったし。
借金も多かったものでね、必要に迫られて? の居留守だった。

つまり女子の居留守は恐怖から、男子の居留守は後ろ暗さ? から、、、ということか。


さて。
外出というとポジティブなイメージが強いが、留守というと、なぜかネガティブなイメージが顔を出してくる。

犯罪のにおいが濃厚になってくるからだろう。

泥棒はもちろん、
福山雅治&吹石一恵邸に侵入したコンシェルジュに判決が下ったが、これも留守のあいだに起こった事件。

侵入者と対峙することになった吹石ちゃん、怖かったろうな・・・。


泥棒といえば。
ロフトで寝ている間に、泥棒に入られた友人が居た。

「居たのに、入られた…」と自分を恥じていた友人は気の毒だったが、気づかないものなんだね。

泥棒はもちろん、熟睡って怖いな、、、なんて思った。


『アマデウス』(84)のサリエリは、宿敵であるモーツァルト邸に「お手伝いさん」を派遣する。



彼女の役目は、モーツァルト夫婦の経済的状況を探ることと、夫婦の留守をサリエリに知らせること。

彼女から夫婦の留守を聞いたサリエリは、モーツァルト邸へ。

そこで、『フィガロの結婚』の楽譜を見つけるのだった。

あくどいなぁ、サリエリさんは。

留守という設定を、ユーモラスに描いてみせたのは、ウォン・カーワァイによる『恋する惑星』(94)。



警官663号(トニー・レオン)に恋をしたフェイ(フェイ・ウォン)は、彼の留守中に自宅に忍び込み、なんらかを盗む、、、のではなく、掃除や部屋の模様替えを勝手に始める。

それに気づいているのか気づいていないのか、どんどん変わっていく部屋にユーモラスなヒトリゴトを吐いて反応していく663号。

映画だし、フェイ・ウォン可愛いし・・・という視点から笑って観ていられるが、当然のように現実にやられたら怖いし、彼女は罪に問われることになるのだろう。

もし自分であったら、気持ち悪いけれども、フェイ可愛いし被害届は出さないかな。


「旦那の居ぬ間に」というと、AVの物語と、矢口まりっぺをどうしても想起する。

映画でひとつ挙げるとするならば、デ・パルマの『ボディ・ダブル』(84)だろうか。

B級ホラー映画の俳優をやっている主人公は仕事をクビになり、トボトボと家路につく。

すると夫人は、べつの男の上に乗り、激しく腰を動かしていた。

それを目撃した主人公の顔が、なんとも情けなくて同情したものである。


やっぱり留守って、ろくなことがないな!!





次回のしりとりは・・・
る「す」→「す」んどめ。

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明日のコラムは・・・

『かわかないもの』
コメント (2)
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