Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

わが名は、ピーカー

2017-05-26 00:15:00 | コラム
昨晩の『アメトーーク!!』(テレビ朝日)の特集は、「『24 TWENTY FOUR』芸人」。




そりゃ面白いシリーズだよ、でも米ドラマを取り上げるのであれば、タイミングがばっちりの『ツイン・ピークス』だろうよ。

全米で新シリーズの放送が始まったばかり。
前シリーズの熱狂は、確実に『24 TWENTY FOUR』以上だったわけで、日本は米国以上の盛り上がりをみせ、ツアーは組まれるし、缶コーヒーはコラボ商品を出すし、ファンを総称する「ピーカー」なんていう俗語まで生まれた。

自分も重度のピーカーであり、あのころ患った熱は未だ下がる気配を見せない。

といっても。
前シリーズの終盤、たしかにローラ・パーマーは「25年後に会いましょう」とはいったけれど、



実際に25年が経過したいま、続編が創られるなんて想像もしていなかった。


今年は1月の『沈黙』にはじまり、

夏は『ツイン・ピークス』でしょ、

年末は『スターウォーズ』の「エピソード8」が控えている。

『タクシードライバー』と『キャリー』と『ロッキー』と『愛のコリーダ』が生まれた76年に似ているかもしれない―少なくとも、自分にとっては。


25年も経過しているから、バラエティ番組としては「引き」がない?

それは、取り上げかた次第でしょう。

出演者だって、すぐに数名を挙げられる。

関根勤、カールスモーキー石井、泉谷しげる、前都知事、沢尻エリカの元旦那・・・彼らはみんな、25年前に一般人とともにピーカーを自称していたひとたちである。




自分が芸能人だったらなぁ、
金を積んででも、ユスリタカリ? を働いてでも、番組で取り上げるのだが・・・・・。


日本は7月より、WOWOWで独占放送!!

急死していなかったら、デヴィッド・ボウイも出る予定だったみたい。




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明日のコラムは・・・

『下半期マスト映画10』
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俳優別10傑 海外「さ行」女優篇(7)

2017-05-25 00:10:00 | コラム
~スーザン・サランドンのキャリア10傑~

亡くなったばかりのロジャー・ムーアが89歳だったことにもオドロキだが、サランドンが70歳になっていたことのほうがオドロキ、、、かもしれない。

そのことをふまえて、開催中のカンヌ映画祭の衣装を。




いやぁ、とても70歳とは・・・。


長いことティム・ロビンスと同棲していたから、そのうち結婚するものだと思っていたのだけれども。

ふたりがラブラブだったころに出演した映画が結果的に女優として最も輝いているので、ファンとしては単純に寂しいかな、
でも男と女はいろいろあるから、こればかりは・・・ね。


(1)『テルマ&ルイーズ』(91)

遅れてやってきた、女のニューシネマ。

リドリー・スコットも、90年代で最も活き活きとした演出をしている。




(2)『デッドマン・ウォーキング』(95)

ある識者が「似非ヒューマニズム」を、演技で誤魔化した・・・といっているが、テーマが似非かどうかは置いておいて、そのくらいの演技合戦が繰り広げられていることは、誰もが認めるってこと。



(3)『さよならゲーム』(88)

ケビン・コスナー主演の、味わい深い野球映画。

しかしサランドンは、助演したティムに夢中になったというわけ。

(4)『ロッキー・ホラー・ショー』(75)

伝説的なカルト映画だが、彼女を視点に語られることは少ないかも。

(5)『白く渇いた季節』(89)

アパルトヘイトを主題とした社会派映画。

マーロン・ブランドがマトモな演技をしていることにも注目。

(6)『アトランティック・シティ』(80)

ルイ・マルが演出、バート・ランカスターと共演したアクション。

サランドンは、賭博師を好演。

(7)『イーストウィックの魔女たち』(87)

シェール、ミシェル・ファイファーとともに魔女? に扮し、ジャック・ニコルソンを翻弄する。

劇場公開当時は、ミシェルよりも色っぽく見えたものです。



(8)『ぼくの美しい人だから』(90)

「歳の差」をテーマにした恋愛映画。

ジェームズ・スペイダーが、骨抜きにされている。

(9)『ロレンツォのオイル/命の詩』(92)

ジョージ・ミラー監督に好かれているようなので、生まれ変わった『マッドマックス』(2015)にも出てほしかった。

(10)『依頼人』(94)

ジョン・グリシャムに、トム・クランシー。
この時代は、スティーブン・キング以上に売れっ子の作家だったなぁ。


※『デッドマン・ウォーキング』、ブルース・スプリングスティーン兄ぃの名曲を




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明日のコラムは・・・

『わが名は、ピーカー』
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初体験 リッジモント・ハイ(222)

2017-05-24 00:10:00 | コラム
いつ、なにが起こっても対応が出来るように、頭のなかでシミュレーションをしている・・・という男子は、意外と多いと思う。

それが実際の場面で効力を発揮するかどうかは、またべつの話。
なにも考えていないより、マシでしょうってことで。

ただ残酷? なのは、実際にトラブルが起こったとして、瞬時に動けるのは「意外と、なにも考えていないひと」だったりするという事実。

考えているひとは、考え過ぎちゃっているのかな・・・なんて汗汗


15年くらい前の、平日の夕刻―。

新宿で映画を観て、友人の家に遊びにいくため西荻窪の駅で降りる。

荻窪は町田より美人が多いな、、、などとヘラヘラ顔で歩いていると、後ろから「万引き! 捕まえて!!」というおばさんの叫び声が聞こえた。

振り返ると、ちょうど自分の横を中年の男が通り過ぎるところで、自分は深く考えることなく男の下半身に自分の右足を引っかけるように出し、男はこっちの期待どおりに転倒した。

男が持つビニール袋から、窃盗したと思われる缶ビールが転がり、それの衝撃で破裂し、路上にビールの泡が吹き出ていた。

おばさんは、いわゆる万引きGメンではなく、スーパーの店員さんだった。
だから、その後の処置に慣れていない。
自分だって保安員になる「3ヶ月前」だったので、なにをどうしたらいいか分からない。

とりあえず男をスーパーの事務所に連行するのがベストだろうと考え、男を起こし、彼のベルトをつかんで、おばさんの案内でスーパーの事務所まで歩いていった。

ベルトをつかんだのは、たまたまだった。
ただ3ヶ月後、私服保安員になるための面接時、この経験を話した際にえらく褒められた。

「そうそう、手や袖はNG、ベルトをつかむのが鉄則なんだよ。知っていたの?」
「いえいえ、なんとなくなんです」

不思議なことに、胴の部分を捕えると、こっちの意思で手を離さないかぎり、相手は「ほぼ」逃げられない。

「ほぼ」だからね、例外はあるということ。

そしてこの距離感が大事で、相手が殴ろうとしても、「近過ぎるから」力をこめてうまく殴ることは出来ないのだった。

これも「ほぼ」をつけておこうか。
犯人が元ボクサーで、クリンチアッパーとかが得意であれば、そりゃうまいこと殴ってくるだろうから。


それはともかく。

スーパーの店長さんは、こっちが恐縮するくらい感謝してくれて、出来たてだという総菜を2000円分くらいくれた。

被害額は1500円くらいだったはずだから、マイナスじゃん!!


そしてこの経験から、自分は私服保安員に向いているのかもしれない、、、と思った。

しかし求人広告を開いても、「万引きGメン募集!」なんていうのは探せない・・・はずだったのだけれど、その翌々月「たまたま」募集広告を発見したのである。


いろんな「たまたま」が重なり、その後の数年間、私服保安員として万引き犯や盗撮犯と対峙することになる。


笑ってしまうのは―。
さすがに最近はなくなったけれど、オフの日に街を歩いていると、自分の顔を見て逃げ出す男が数人居たこと。

こっちは日に何人も捕まえるから「よほど特徴的なヤツ以外」は覚えていないが、向こうにとっては「俺を捕まえたヤツだ」となるんだよね、だから逃げ出すと。

いやいや笑

そんなに怖かったのだろうか・・・・・。


おわり。


※この映画の主人公は、自らの罪を作り出すために盗撮に手を染める




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初体験 リッジモント・ハイ(221)

2017-05-23 00:10:00 | コラム
痴漢を疑われ逃走、その後、死亡・・・。

こんな、稀と思われるケースが、この1ヶ月間で2度も起こった。

(1)12日午前0時35分ごろ、東京都台東区のJR上野駅で、痴漢を疑われた40代の男性会社員が駅事務所から逃げ出した。
警視庁上野署員が行方を捜していたところ、近くのビルの脇で倒れている男性を発見。病院に運ばれたが死亡した。
6階建てのビル屋上から転落したとみられ、同署は自殺と事故の両面で調べている。

同署によると、京浜東北線の車両に乗っていた30代の女性が「寝ている時に右手を触られた」として、上野駅で男性を駅員に引き渡した。
男性は「触ってない」と主張し、駅事務所から逃げ出したという。(日本経済新聞ニュース)

(2)15日夜、横浜市の東急田園都市線・青葉台駅で、痴漢行為を疑われた男性がホームから飛び降りて逃走し、電車にはねられて死亡した。
田園都市線は帰宅ラッシュ中で、約2万3000人に影響が出た。

警察によると15日午後8時20分頃、横浜市の東急田園都市線の青葉台駅で、30代の男性が「痴漢行為をした」と30代の女性に訴えられ、電車から降ろされた。
駅員が話を聞いていたところ、男性は駅員の手をふりほどき、ホームから飛び降りて線路上を逃走したが、入ってきた電車にはねられ死亡した。(日テレNEWS24)


ほとんど電車を利用しない身だが、いろんな知り合いから今回の事件・事故についての感想をLINEで求められた。

「やりそうだから」ではなく、
万引きや盗撮、痴漢を取り締まっていた過去があるから、、、だと思われる。

やりそうか、どうかだって?

そりゃ、街を歩いていたり、たまに電車に乗ったりして、生唾ごっくんしてしまうほどの自分好みのボディを持つ女子には出くわしたことがある。
というか、連日のように出くわしている。

日本人女子は、近年でスタイルが抜群によくなったからね。

しかし自分は、眺めているだけで満足するタイプ。
95%の男子はそうだろう、電車に乗っても、車窓に映る脚を眺めているだけで充分であり、
捕まったときのリスクの高さを考えたら、どうかしようなどという発想さえ浮かばないよ。






ただ昔、ビョーキと評されるほどの窃盗癖があった自分が思うに、やっている連中というのは「ムダな自信」というものを持ってしまっているのではないか―とは考えられる。

自分は大丈夫、自分だけは捕まらない。

そんなこと、あるわけないのだけれどもね。


さて。
元保安員として、ひとつ気になったところがある。

私服保安員というのは、「一般人でも現行犯であれば逮捕出来る」という刑事訴訟法213条の「おかげで」成り立つ職業なのだが、
そう、きみもあなたも、万引き犯や痴漢を逮捕出来る・・・となっている割には、そのときの対処法などを、国は教えてくれないのだ。

事務所から逃げ出した(1)のケースはともかく、
(2)のケースは、犯人とされている男が、駅員の手を振りほどいて逃げ出している。

これ、いかんでしょ! と思った。

相手の手や袖をつかむのではなく、「ベルト」をつかむ―これ、私服保安員マニュアルのいちばんのポイントだったりする。


というわけで初体験シリーズ、今回のテーマは「はじめての逮捕協力」でいってみたい。

私服保安員になる前に、いちどだけ経験したことがあるのだった。


つづく。

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質のいいあおり

2017-05-22 00:10:00 | コラム
「批判殺到」、「炎上」、「騒然」・・・。

随分と刺激的なことばが並ぶが、かえって白けるなぁ。

見出しの話ね。


10年ほど前、自分も「ネットニュースの見出し」だけを作るアルバイトをしていたことがある。

向いていると思って面接を受けて(自分だけ)即決採用してもらった・・・のだが、1週間もつづけられなかった。

ユーザーが「勘違いをして」クリックするように、「煽りの見出しを作れ」という指示を守れなかったからである。

その際に「積極的に使え」といわれたことばが、冒頭の3つ。

10年後の現在、その傾向はさらに強くなった感があって、たとえば自分がスマホに入れているニュースアプリを起動させてみると・・・


「小栗旬がまさかの劣化? 騒然」
「神田沙也加を厳しく批判」
「『ノンストップ!』での発言に批判多数」


・・・みたいな見出しがワンサカ出てくる。

クリックしてみたら、なーんだ、そういうことか。みたいな記事内容なのがほとんどだったりするのだよね。


これの元祖は『東京スポーツ』の一面だろう。
しかしこれは20年以上前から展開している、いわば伝統芸であり、読み手も笑いながら「またバカやってらぁ」と本文を楽しみに読むという流れがあった。

これぞ「質のいい煽り」というもので、ネットの煽り見出しとは似て非なるところがあり、『東スポ』の一面を担当する記者さんは、安易に「殺到」やら「騒然」なんて使わないんだよ。


プロ野球における、芸能人の始球式がニュースとして「盛んに」取り上げられるようになったのは、ここ数年のことだろうか。

見出しで「ノーバン」ということばを目にしたひとも多いだろう。



「ノーバウンド」の略だが、野球好きは「ノーバン」ということばを多用することはない。
けれども「ノーパン」と勘違いし、クリックするひとも多いだろうからって、わざと見出しに入れるようになったのだった。

これは笑って済む話だが、強めのことばを当たり前のように使用するようになると、本文のスカスカ具合・どうでもいい感が際立つことになり、かえって信用を失うことになるのではないか・・・と柄にもなく憂いてみたのだが、
ユーザーも馬鹿じゃないからね、もう気づいていることだろう、送り手はこれじゃあダメだとさらに強めのことばを用意するかもしれない、
けれども、そんな手法はもう長つづきしないことを、じつは彼らだって分かっているのではないか、ただ時間の経過があまりにも早過ぎて「待っていてはくれない」ので、とりあえず煽っている、、、そんな感じがしている、きょうこのごろである。


トップ画像?

いや、ダレノガレちゃんは、この手の記事の主役になりがちだからね。




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