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◎2015年12月18日(金)~19日(土)
18日:大血川渓流観光釣場上の駐車地……モノレール小屋……榊山……長沢山……芋ノ木ドッケ……雲取山荘(泊)
19日:雲取山荘……雲取山……山荘……白岩山……お清平……大陽寺……駐車地
秩父・大血川方面から長沢背稜に詰め上げる尾根がいくつかある。その中でも、よくネット記事で見かける榊山尾根(長沢山北東尾根)と大黒尾根(酉谷山北西尾根)だけは近いうちに歩きたいと思っていたが、その「近いうちに」も2年越しになり、最近では、長沢山北尾根(コブギ尾根と言われているらしい。西谷の右岸側尾根)に目移りするようになる始末で、とにかく榊山尾根だけでも済ませてしまおうという気になった。きっかけはHIDEJIさんの大黒尾根歩きである。HIDEJIさんは2本ともたやすくこなされ、いずれの尾根の様子がよくわかった。そのうちにコブギ尾根も歩いてくださるだろう。コブギ尾根はそれからでもいい。取り付きの周辺の様子がよくわからないでもいるし。
ということで、榊山尾根を歩くことにしたのだが、ぶなじろうさんの記事で、榊山までは限界越えの急斜面であることがわかっているので、それは避けるべく地図を見ていると、末端からではなく、その東寄りの枝尾根(末端部は導水路の出入り口になっているようだ)から入れば標高差も50mほど稼げそうだ。ここを取り付きにしてみようか。ここから榊山に登った例が一件あったが、やはりそれなりのベテランの方のようで、四苦八苦して登った気配はない。これでは参考にもならないが、自分には50m分の値引きが魅力である。
しかしながら、結果として、今回はこの50m引きポイントを取り付きとはしなかった。なぜかというと、その先にあるモノレール軌道が以前からやけに気になっていたのである。軌道に沿って登れば、ある程度まで榊山に近づけるのではないのか。急斜面に敷設されていたとしても、レールと支柱を頼りに登れやしないか。四つん這いでの登りになることもないだろう。
しかし、東大演習林のHPを拝見しても、モノレール路線図は出ていない。ネットで確認できたのは、Yoshiさんが長沢山からの下り、榊山手前の尾根下で偶然にも軌道を見つけてそれに沿って下られたこと。もう一つは<バリエーションウォーキング>の地図に軌道線が記載されていること等だが、後者は実際に歩かれた様子もないので、失礼ながら確証あるものとは思えない。全体像はつかめないながらも榊山尾根に近づけることは確かだ。少しは楽して登りたい。そんなところから、最終的にこのモノレールコースにしたのである。
軌道沿いに歩くというのも気が引けるところがあり、末端から苦闘して登られたぶなじろうさんやHIDEJIさんには反則技の歩きにも思えなくもない。禁じ手、ダーティといったイメージもついてしまうが、筑波山や茶臼岳にロープウェイやケーブルで登って、百名山に〇を付けるのともニュアンスは違うから、その辺は、へぇそんなルートもあるのか程度にしていただきたところだ。
こんな経緯で榊山尾根歩きとなったが、日も短いので、日帰りにすると、酉谷山経由にしても芋ノ木ドッケから大陽寺に向かうにせよ危険が伴うので、せっかくだし雲取山荘に泊まって、雲取山に行って来ようかということになった次第である。
かなり長い前置きで失礼。
■出発~雲取山荘(18日)……奥の手のちゃっかり歩きを加えながらも、足を痛めた身体には、山小屋までの道のりは遠かった。
今日は山小屋泊まりだしと、お気軽に構えていた。それでも余裕をもって7時の歩き出しのつもりでいたが、コンビニやらトイレ立ち寄りで時間をロスし、自宅から大血川渓流観光釣場までは2時間以上かかってしまった。前にも来ているのだし、そんなことは重々に承知しておくべきことだろう。この遅れもこの時点ではさほど深刻には受けとめず、さらにのんびりとカップウドンなんかを食べて出発。8時10分発となった。予定より一時間以上遅れた。今日は体調に不都合はなく、じきに取り戻せるだろうなんて甘い気持ちすらある。
駐車地は前回同様に釣り場先の林道路肩。ネット情報で手前の空地にとめられそうだったが、かなり手前だったし、近い空地にはロープが回されて無理だった。結局はここしかない。
長沢山まで4時間、山小屋までは3時間。都合7時間と見込んでいる。場合によっては、今日のうちに雲取山まで行きたいが、無理をせずとも、山小屋に着いたら、着替えと明日の準備をして、3時には山小屋のコタツに入り、のんびりとビールでも飲みながら本でも読んでいるといった図を描いている。出遅れた分、3時が3時半になるだけで、ビールも1本減るだけだ。
(東谷林道を歩く)
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(迂回で対岸に。橋を渡るまでもない)
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(当初の予定尾根の取り付き)
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林道工事はもう終わったと思っていたが、向こうから工事関係者の車が下って来て、「源兵衛橋は工事中ですから迂回してください」と言われた。工事はまだやっているのか。何のための工事なんだか。林道を通すための工事にしか思えない。できればケンカ平は歩きたくなかった。去年歩いて、そんなに良い印象もない。
迂回して、榊山尾根末端部は素通り。尾根を確認することすらしなかった。再び林道に出て50m稼ぎの尾根末端にさしかかる。見上げる。地図と違って、やけに急で荒れてもいるようだ。ここを登るつもりでいたとしたら、そそくさと退散して、さっきの榊山尾根末端に戻ったろう。歩道があるという話だったが、それらしき道は目に入らなかった。
(早速、モノレール軌道に入る)
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(ヨッコ沢の小滝)
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ほどなくモノレール小屋に着いた。モノレールは沢を渡って、対岸の植林の中に入り込んでいる。沢には軌道用の橋がかかり、横を渡れるようになっている。橋とはいっても木材を渡しただけのもので、上には腐りかけた板をはめ込んでいる。注意して渡れば問題はなさそうだ。
一番の心配は、軌道に沿って歩けるのだろうかという基本的かつ重要な点だったが、いざ歩き出すと、明瞭な踏み跡はなくとも路線の地盤はしっかり固まっていて、積もった杉の葉の下に保守用の踏み跡すらある。決して快適とはいえないが、ヤブこぎよりはましだ。
植林を抜けるとすぐに沢に出た。この沢はヨッコ沢(魚ッコ沢)というらしい。左上流に5mほどの滝が見える。滝の下の沢の水流は細く、軌道は低い鉄橋になっていたが、沢をあっさりと渡り、再び植林に入り込む軌道に復帰する。本番はここからだ。
(結構な急斜面を登っている)
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予想外の急登が続く。モノレールだからと緩い傾斜を想定していたが、結構な急斜面だ。こんなところをモノレールが通れるのかと感心したりもしたが、このモノレール、モノレール小屋の標示板には「最大勾配40°以内としてください」とあった。これはぎりぎり傾斜ではなかろうか。しかし、軌道のレールと支柱につかまりながらも先に進めるのは何ともありがたい。たまにグズグズ斜面になって、軌道から離れて迂回するところもあるが、この時ばかりは四つん這いになってしまう。左下にヨッコ沢が続き、その左岸の小尾根を登って行くといったところだ。植林の切れ間に振り返ると、朝日を浴びた熊倉山が見えている。
モノレールは徐々に沢から離れ、なおも植林の小尾根の中を上がる。降雪が融けたためか、土は緩く、ところどころに霜柱が出ている。周囲にはケモノ道か作業道か判別つかない踏み跡が右往左往にある。モノレールもこの時期はともかく現役のようだが、レールに手を乗せると、うっすらと茶色のサビが手袋につくので、できるだけ支柱を頼りにした(絶えずつかまって登り続けたわけではない)。やがて左手前方に榊山尾根らしき尾根が見え、小高いピークも見える。あれが榊山だろう。
(つぶれた作業小屋)
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(榊山尾根が見えてくると緩やかになり)
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(モノレール乗り場らしきところに着いた。軌道はまだ先に続いている)
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右手に押しつぶされたトタン屋根の廃屋。これは作業小屋だろう。軌道は続く。さらに急になって休む間もない。休んだところで、この植林の日陰の中、すぐに冷え込んでしまうだろうから、歩き続けている方がいい。
ぽっかりと開けたところに出た。軌道に並行して丸太を縦割りにしたベンチのようなものがある。陽があたって気持ちがいい。正面の榊山尾根が近づいている。軌道はまだ左先・南西方向に続いているが、左下のヨッコ沢の方から青いネットが出てきていて、そのネットを突っ切って、榊山尾根の下をゆるやかに巻いて上がっている。ネットはここでカーブして榊山尾根に直進している。このベンチのようなものは、取りあえずのモノレール乗降口ではないだろうか。軌道探索に来たわけでもないので、尾根が見えていることだし、ここから離脱しよう。
モノレール始点からここまで時間にして50分弱、標高は740mから1000m。260mほど軌道に沿って歩いたことになる。榊山尾根下部の急斜面からはうまく逃れられたのではないだろうか。ちなみに、<バリエーションウォーキング>に記されたモノレール軌道の軌跡はここまでは合致していた。この先、どういう軌跡になるかはわからない。
(青のネットに沿って登り上げる。かなり急だ)
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(榊山尾根に出た)
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尾根までしんどい急斜面だった。ストックを出し、ところどころで四つん這いなる。できるだけネットに沿って登る。ゆっくりと登ればいいものを、尾根が見えているものだから、ついピッチを上げてしまった。左右のふくらはぎが攣って軽い痛みが走ったが、よくあることだからと、気にもとめずに登った。何度か休みながらの15分、1090m付近で尾根に出た。榊山尾根もすでに緩斜面になっている。楽して登るつもりでいたが、ラストの急斜面は予想外だった。そうは問屋が卸さない、急がば回れといったところだろう。ここまで来たのだから、今さらぶつくさ言ってもはじまらない。もうちょい軌道を追った方が正解だったろうか。そうなれば、おそらく榊山の先まで行っていたであろう。
(小黒と酉谷山)
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(歩きやすい)
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(榊山)
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右手方面の展望は芋ノ木ドッケらしきピークが見えるが木立ですっきりしない。左手・東側はよく見えている。小黒と酉谷山(大黒)。あれが大黒尾根か。こうやって見ると、左にも小黒にも直登する尾根が並んでいる。一年前、酉谷山に行くのに、あの尾根を巻き巻きで登ったわけだ。こちら対岸側からの眺めも視覚的にいろいろと納得させられる。しっかりと熊倉山までの尾根も確認しておく。シラカケ岩らしきものも見えている。まぁ、来年だな。いつの間にかネットは消えたのか逸れていったのか見えなくなっていた。送り届けられた気がしないでもない。
間もなく榊山の山頂(1181m三角点ピーク)に到着した。出だしから1時間50分。まずまずだろう。目標は2時間だったし。地図を見る限り、この先、長沢背稜まで等高線が密なところはない。予定通りに、あと2時間もあれば稜線に出られると思う。
榊山の山頂は何とも冴えないところだ。落葉に埋もれかかった三角点と最近設置されたらしい山名板があるだけのヤブめいた小ピーク。山名板は「ヤマレコ」さんという方の手によるものらしいが、きっと、この界隈の山歩きがお好きなのだろう。
木洩れ日の中、ひんやりとはしているが風もなく気持ちがいい。ゆっくりとしていたいがまだまだ先がある。うっすらと雪が付いていて腰をかけられるところもないので出発する。
(うっすら雪がついている)
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一旦下って上りになった。そして、足の攣りがまたやってきた。攣りというよりも今度はこむら返りだ。右、左ときたので、上に痛みがこないようにゆっくりと歩を進める。いつもならダマした歩きで治まるが、今日は一向に引かず、じきに左右の太腿の痛みを誘発してしまった。四か所のダブル。こうなるとやばい。立ち止まって痛みを鎮めようとしたが、斜面のことゆえ姿勢も無理になる。とうとう、ふくらはぎの筋肉が攣り、ねじ曲がるような痛みになってしまった。足を引きずってようやく樹の根に腰をおろす。榊山尾根への急斜面でやっちまったかなぁ。冷えてもいたし、ゆっくり小幅で登るべきだった。こういう時にいつも服用する漢方薬を一包含んだ。即効性はないが、いずれ治まるだろう。こういう時に持病が現れるのも困ったものだ。いまだに自分に見合った歩き方を熟知していないという情けなさ。
歩程は一気に遅くなった。以降、時間をやたら気にしながらの歩きになる。
この榊山尾根、尾根型は明瞭で、間違いやすいようなところはない。ヤセたところもほとんどない。それでいて、赤いテープがやたらとあり、当初、作業用のテープかと思ったほどだが、尾根筋にずっと続いているので、ハイカーが付けたものもあるようだ。こんな尾根を歩くような方にも賑やか好きな方がいるものなんだなぁ。取り外したいところだが、この尾根を再び歩くことはないだろうし、それどころか、頭の中は足の痛みで半分以上が占め、余計なことにかまけている余裕はまったくない。
(1358m付近。気持ちの良いところだった)
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(根が張り出している。こんなところがあちこちにある)
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(滝谷の峰かと思う)
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1223m標高点、1358m標高点と、迷うことなく尾根筋を順調に歩いてはいるが、時間は徒に過ぎていき、長沢山到着12時目標が長沢背稜合流12時になり、やがて12時半へと延びていく。その間、さっきの薬はまったく効き目を発揮せず、二包目を追加。これも効果なし。周囲の景色はほとんど目に入らず、目の前の小ピーク登りに恐怖すら覚える。それでいて、このまま下ってしまおうかといった気持ちはまったく起きない。代案として酉谷小屋泊まりが出てくるわけではなく、せいぜい、痛みが続くようなら芋ノ木ドッケから下ってしまおうかといった程度のもので、特別なこだわりがあるわけでもないのに、依然として雲取山荘泊まりのつもりでいるのが不思議ともいえる。
1590m標高点が近づき、長沢山らしきピークが右手に見えてくる。左のピークは水松山、その隣は滝谷の峰だろう。さっきからヘリコプターが何機か飛んでいるようだが、滝谷の峰にはヘリポートがあるらしく、その関係かと思っていたが、それにしても随分と騒々しい。遭難でもあったのだろうか。
あと150mほどの登りで長沢背稜に着く。ここは我慢のしどころ。長沢背稜に乗ってしまえば、その先はいくらか楽だろう。
(長沢背稜が近づき)
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(長沢背陵に乗った。横になって足を伸ばしたい)
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稜線が目の前に現れ、ようやく出た。どこかでこのまま横倒れになりたかったが、雪があって、かろうじて雪の付いていない倒木に腰をおろした。座った瞬間、また激痛が両足に走った。これ、今日はもうダメみたい。
ここまで出発から4時間半かかった。長沢山はまだ先。迂回路があれば助かるのだが…。4時間予定が5時間か。これでいくと、雲取山荘までは3時間どころか4時間はみておくべきだろう。今12時40分。山荘には4時半過ぎてしまうなぁ。冷たい目で見られるのは確実だ。ビールどころではない。さりとて、ここから近い酉谷避難小屋に行ったとて、それなりの寝泊りの準備もしていないのでは、固くなったオニギリをかじって、震えながらの一夜を明かすだけ。芋ノ木ドッケから下るのはさらに無謀。山荘に行くしかあるまい。予約もしちゃっているし。とにかく、明るいうちに三峰ルートに合流しないことにはどうにもならない。
改めてエアサロンパスを吹きかけてみた。持病用にいつも持ち歩いている。あっという間に痛みは消え、これで回復かと思ったのも束の間、3分も持たずに痛みの塊りがまたうごめき出した。両足を伸ばしていたので血の巡りが良くなっただけの話だ。
(蕎麦粒山かと思う)
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(長沢山)
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迂回路はなかった。周囲は開け、展望もなかなかいい。登山道についた薄い雪の上には動物の足跡すらない。長沢背稜の東側を眺めると、その延長線上に一際目立つピークが見える。あれは蕎麦粒山だろうか。これまでとは違ったなだらかな稜線を気持ちよく歩いて長沢山に着いた。もう1時近くになっている。この長沢背稜、このまま芋ノ木ドッケまで歩けば、未踏区間は長沢山から七跳山の間になる。東京側から入ればたやすいルートかもしれないが、埼玉側からとなるとなかなか厳しい歩きになる。一回では無理かもしれないが、いずれは歩いてみたい。
(今の自分には嫌らしい下りだ。芋ノ木ドッケが見えてくる)
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(そして、三峰ルート尾根と両神山)
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芋ノ木ドッケが見える。その左奥は雲取山だろう。芋ノ木ドッケまでの間にこんもりした小ピークが2つほど見えている。今の自分には何ともいやらしく感じる。山小屋までの本日コースの最高峰は芋ノ木ドッケだ。ここからの単純標高差は200m。この数字だけで歩く自信も喪失する。
歩きやすい稜線だが、何だか嫌らしく下って行く。鞍部に着いて登り返しかいな。200mではすまないな。この状態で天候が悪かったり、冴えない景色が続いていたら泣きたくなるだろう。だが、今は晴れて歩いていても気持ちが良いから、少しは気分もなごむ。右手には両神山が見え、その後ろは白い浅間山。手前には三峰ルートの尾根。ここは周囲に何とも倒木が目立つルートだ。
(小ピーク越えが続く。それほどのアップダウンではない)
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(長沢山かと思う)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/47/1b/c319e9b60641aa311ff3006543fd4ff3.jpg)
(こんな明瞭なところもある)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6f/c0/bd83dcc217e82e885a333db054d9b92b.jpg)
(好みの風景だ)
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(左奥に武甲山も見えていた)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/52/1d/395433f83f68814ecc1d501d6c93908c.jpg)
登り返しになった。もうゆっくりと歩いて、足に負担がかからないようにしないといけない。かなりの遅足になっている。武甲山が見え、秩父市内も遠望できる。続いて、いくつかの乗り越えの小ピーク。手前から仏小屋ノ頭、桂谷ノ頭、コヤセドノ頭、ヤケトノ頭という名称らしいが、標識にそう記されていたのかどうか、とんと記憶がない。ところどころでヤセになったり、樹の根が暴れて張り出しているところもあって変化がある。長沢背稜後半部の印象としては、総じて急なところもなく、景色に変化が富み、おもしろいルートとも思える。
(芋ノ木ドッケの合流部)
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ようやく芋ノ木ドッケに着いたようだ。標識もあった。ここは薄暗い。ここから三峰方面コースに下るにはヤブで、方向を見失いやすいようだ。雲取山方面にはしっかりした道がついている。今3時ちょい過ぎ。長沢山からここまでの標準コースタイムは2時間だから10分ほど遅れている。何とか4時半には雲取山荘に着けるだろう。
大休止。一服。今日は随分とタバコを吸ってしまった。出がけに封切らずで持参したタバコがもう半分になっている。体調を崩すと、どうしてもこういった傾向が出てしまう。明日吸う分が気になりだした。押さえよう。
ここで余談だが、榊山尾根を含めてここまでスズタケを見ることがなかった。この山域も壊滅したのだろうか。最近、たまたま九州大学のスズタケ研究の論文を目にした。それによると、スズタケの枯れ死は1980年代から目立つようになり、これは一種のシカの食害に因るものとのこと。スズタケはシカにとっても重要なエサであり、他のエサが不足する冬期に集中的にスズタケに群がって、芽と葉を食い尽くす。やがては枯れ死する。このデータを特別なエリアを設け、シカの出現頻度と合わせて立証していた。ちなみに、スズタケは地下茎が発達し、土壌の保全能力が高いため、スズタケの広域な枯れ死は、やがては土壌流出の被害になるだろうと結んでいた。これはあくまでも鹿児島だったかの山間部での検証であって、それをそのまま秩父にあてはめるのもどうかと思うが、なるほどなとうなずけられる研究論文でもあった。
(一般道に合流)
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重くなった腰を上げて雲取山荘に向かう。踏み跡は途中であやふやになり、早速間違って南東の尾根に引き込まれてしまった。これを間違えるハイカーが多いらしく、本ルート合流までしっかりしたトラバース道がついていた(笑)。その先、すんなり一般道に下りられたかというとそうではなく、カーブを見落とし、危うげなところを下って一般道。まずはほっとした。
(大ダワ)
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(女坂を行く)
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大ダワまでは長かった。振り返ると、芋ノ木ドッケが夕日を浴びている。緩い下りがずっと続く。途中で2度ほど、ここが大ダワではないかと思ったほどだ。大ダワに着くと、もう陽が落ちはじめ、周囲は薄暗い寒々とした気配になっていた。ここに至れば雲取山荘ももう少しだ。この先、女坂と男坂に分かれている。ここは女坂しか選択のしようがない。大巻きのコースだったが、今日最後の歩程にはやさしく感じた。
(雲取山荘に到着)
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右手に雲取ヒュッテの廃屋が見えた。30年前にここに来た時にはまだ現役の小屋だった。白岩小屋はどうだったろうか。小屋の前のひっくりかえった便所だけが記憶にある。雲取山荘が視界に入った。ようやく到着。4時30分。今日は長かった。
何か言われるかなと思ったが、受付は極めて事務的だった。この小屋の前を、その後何度か通ったことはあるが、泊まるのは30年ぶりになる。当時は大広間だけだったような気がする。今は仕切られている。相部屋とのことで、早速、部屋に行くと、同年代っぽいオッサンが一人いらした。鴨沢から登り、三峰に下山するとのこと。あとで宿泊されている方々のお話を聞くと、ほとんどが鴨沢、三峰、いずれかからの入山で、反対側に下る方も多くいた。
コタツに足を突っ込んで大の字になった。ようやく足の痛みも癒えた気分になった。落ち着いたところで着替えをしてビールを買いに行った。そしてそのままストーブにあたって飲む。5時過ぎてからオバサンが2人入って来た。自分よりも上手の方がいるもんだと苦笑してしまった。
(その2に続く)
18日:大血川渓流観光釣場上の駐車地……モノレール小屋……榊山……長沢山……芋ノ木ドッケ……雲取山荘(泊)
19日:雲取山荘……雲取山……山荘……白岩山……お清平……大陽寺……駐車地
秩父・大血川方面から長沢背稜に詰め上げる尾根がいくつかある。その中でも、よくネット記事で見かける榊山尾根(長沢山北東尾根)と大黒尾根(酉谷山北西尾根)だけは近いうちに歩きたいと思っていたが、その「近いうちに」も2年越しになり、最近では、長沢山北尾根(コブギ尾根と言われているらしい。西谷の右岸側尾根)に目移りするようになる始末で、とにかく榊山尾根だけでも済ませてしまおうという気になった。きっかけはHIDEJIさんの大黒尾根歩きである。HIDEJIさんは2本ともたやすくこなされ、いずれの尾根の様子がよくわかった。そのうちにコブギ尾根も歩いてくださるだろう。コブギ尾根はそれからでもいい。取り付きの周辺の様子がよくわからないでもいるし。
ということで、榊山尾根を歩くことにしたのだが、ぶなじろうさんの記事で、榊山までは限界越えの急斜面であることがわかっているので、それは避けるべく地図を見ていると、末端からではなく、その東寄りの枝尾根(末端部は導水路の出入り口になっているようだ)から入れば標高差も50mほど稼げそうだ。ここを取り付きにしてみようか。ここから榊山に登った例が一件あったが、やはりそれなりのベテランの方のようで、四苦八苦して登った気配はない。これでは参考にもならないが、自分には50m分の値引きが魅力である。
しかしながら、結果として、今回はこの50m引きポイントを取り付きとはしなかった。なぜかというと、その先にあるモノレール軌道が以前からやけに気になっていたのである。軌道に沿って登れば、ある程度まで榊山に近づけるのではないのか。急斜面に敷設されていたとしても、レールと支柱を頼りに登れやしないか。四つん這いでの登りになることもないだろう。
しかし、東大演習林のHPを拝見しても、モノレール路線図は出ていない。ネットで確認できたのは、Yoshiさんが長沢山からの下り、榊山手前の尾根下で偶然にも軌道を見つけてそれに沿って下られたこと。もう一つは<バリエーションウォーキング>の地図に軌道線が記載されていること等だが、後者は実際に歩かれた様子もないので、失礼ながら確証あるものとは思えない。全体像はつかめないながらも榊山尾根に近づけることは確かだ。少しは楽して登りたい。そんなところから、最終的にこのモノレールコースにしたのである。
軌道沿いに歩くというのも気が引けるところがあり、末端から苦闘して登られたぶなじろうさんやHIDEJIさんには反則技の歩きにも思えなくもない。禁じ手、ダーティといったイメージもついてしまうが、筑波山や茶臼岳にロープウェイやケーブルで登って、百名山に〇を付けるのともニュアンスは違うから、その辺は、へぇそんなルートもあるのか程度にしていただきたところだ。
こんな経緯で榊山尾根歩きとなったが、日も短いので、日帰りにすると、酉谷山経由にしても芋ノ木ドッケから大陽寺に向かうにせよ危険が伴うので、せっかくだし雲取山荘に泊まって、雲取山に行って来ようかということになった次第である。
かなり長い前置きで失礼。
■出発~雲取山荘(18日)……奥の手のちゃっかり歩きを加えながらも、足を痛めた身体には、山小屋までの道のりは遠かった。
今日は山小屋泊まりだしと、お気軽に構えていた。それでも余裕をもって7時の歩き出しのつもりでいたが、コンビニやらトイレ立ち寄りで時間をロスし、自宅から大血川渓流観光釣場までは2時間以上かかってしまった。前にも来ているのだし、そんなことは重々に承知しておくべきことだろう。この遅れもこの時点ではさほど深刻には受けとめず、さらにのんびりとカップウドンなんかを食べて出発。8時10分発となった。予定より一時間以上遅れた。今日は体調に不都合はなく、じきに取り戻せるだろうなんて甘い気持ちすらある。
駐車地は前回同様に釣り場先の林道路肩。ネット情報で手前の空地にとめられそうだったが、かなり手前だったし、近い空地にはロープが回されて無理だった。結局はここしかない。
長沢山まで4時間、山小屋までは3時間。都合7時間と見込んでいる。場合によっては、今日のうちに雲取山まで行きたいが、無理をせずとも、山小屋に着いたら、着替えと明日の準備をして、3時には山小屋のコタツに入り、のんびりとビールでも飲みながら本でも読んでいるといった図を描いている。出遅れた分、3時が3時半になるだけで、ビールも1本減るだけだ。
(東谷林道を歩く)
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(迂回で対岸に。橋を渡るまでもない)
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(当初の予定尾根の取り付き)
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林道工事はもう終わったと思っていたが、向こうから工事関係者の車が下って来て、「源兵衛橋は工事中ですから迂回してください」と言われた。工事はまだやっているのか。何のための工事なんだか。林道を通すための工事にしか思えない。できればケンカ平は歩きたくなかった。去年歩いて、そんなに良い印象もない。
迂回して、榊山尾根末端部は素通り。尾根を確認することすらしなかった。再び林道に出て50m稼ぎの尾根末端にさしかかる。見上げる。地図と違って、やけに急で荒れてもいるようだ。ここを登るつもりでいたとしたら、そそくさと退散して、さっきの榊山尾根末端に戻ったろう。歩道があるという話だったが、それらしき道は目に入らなかった。
(早速、モノレール軌道に入る)
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(ヨッコ沢の小滝)
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ほどなくモノレール小屋に着いた。モノレールは沢を渡って、対岸の植林の中に入り込んでいる。沢には軌道用の橋がかかり、横を渡れるようになっている。橋とはいっても木材を渡しただけのもので、上には腐りかけた板をはめ込んでいる。注意して渡れば問題はなさそうだ。
一番の心配は、軌道に沿って歩けるのだろうかという基本的かつ重要な点だったが、いざ歩き出すと、明瞭な踏み跡はなくとも路線の地盤はしっかり固まっていて、積もった杉の葉の下に保守用の踏み跡すらある。決して快適とはいえないが、ヤブこぎよりはましだ。
植林を抜けるとすぐに沢に出た。この沢はヨッコ沢(魚ッコ沢)というらしい。左上流に5mほどの滝が見える。滝の下の沢の水流は細く、軌道は低い鉄橋になっていたが、沢をあっさりと渡り、再び植林に入り込む軌道に復帰する。本番はここからだ。
(結構な急斜面を登っている)
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予想外の急登が続く。モノレールだからと緩い傾斜を想定していたが、結構な急斜面だ。こんなところをモノレールが通れるのかと感心したりもしたが、このモノレール、モノレール小屋の標示板には「最大勾配40°以内としてください」とあった。これはぎりぎり傾斜ではなかろうか。しかし、軌道のレールと支柱につかまりながらも先に進めるのは何ともありがたい。たまにグズグズ斜面になって、軌道から離れて迂回するところもあるが、この時ばかりは四つん這いになってしまう。左下にヨッコ沢が続き、その左岸の小尾根を登って行くといったところだ。植林の切れ間に振り返ると、朝日を浴びた熊倉山が見えている。
モノレールは徐々に沢から離れ、なおも植林の小尾根の中を上がる。降雪が融けたためか、土は緩く、ところどころに霜柱が出ている。周囲にはケモノ道か作業道か判別つかない踏み跡が右往左往にある。モノレールもこの時期はともかく現役のようだが、レールに手を乗せると、うっすらと茶色のサビが手袋につくので、できるだけ支柱を頼りにした(絶えずつかまって登り続けたわけではない)。やがて左手前方に榊山尾根らしき尾根が見え、小高いピークも見える。あれが榊山だろう。
(つぶれた作業小屋)
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(榊山尾根が見えてくると緩やかになり)
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(モノレール乗り場らしきところに着いた。軌道はまだ先に続いている)
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右手に押しつぶされたトタン屋根の廃屋。これは作業小屋だろう。軌道は続く。さらに急になって休む間もない。休んだところで、この植林の日陰の中、すぐに冷え込んでしまうだろうから、歩き続けている方がいい。
ぽっかりと開けたところに出た。軌道に並行して丸太を縦割りにしたベンチのようなものがある。陽があたって気持ちがいい。正面の榊山尾根が近づいている。軌道はまだ左先・南西方向に続いているが、左下のヨッコ沢の方から青いネットが出てきていて、そのネットを突っ切って、榊山尾根の下をゆるやかに巻いて上がっている。ネットはここでカーブして榊山尾根に直進している。このベンチのようなものは、取りあえずのモノレール乗降口ではないだろうか。軌道探索に来たわけでもないので、尾根が見えていることだし、ここから離脱しよう。
モノレール始点からここまで時間にして50分弱、標高は740mから1000m。260mほど軌道に沿って歩いたことになる。榊山尾根下部の急斜面からはうまく逃れられたのではないだろうか。ちなみに、<バリエーションウォーキング>に記されたモノレール軌道の軌跡はここまでは合致していた。この先、どういう軌跡になるかはわからない。
(青のネットに沿って登り上げる。かなり急だ)
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(榊山尾根に出た)
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尾根までしんどい急斜面だった。ストックを出し、ところどころで四つん這いなる。できるだけネットに沿って登る。ゆっくりと登ればいいものを、尾根が見えているものだから、ついピッチを上げてしまった。左右のふくらはぎが攣って軽い痛みが走ったが、よくあることだからと、気にもとめずに登った。何度か休みながらの15分、1090m付近で尾根に出た。榊山尾根もすでに緩斜面になっている。楽して登るつもりでいたが、ラストの急斜面は予想外だった。そうは問屋が卸さない、急がば回れといったところだろう。ここまで来たのだから、今さらぶつくさ言ってもはじまらない。もうちょい軌道を追った方が正解だったろうか。そうなれば、おそらく榊山の先まで行っていたであろう。
(小黒と酉谷山)
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(歩きやすい)
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(榊山)
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右手方面の展望は芋ノ木ドッケらしきピークが見えるが木立ですっきりしない。左手・東側はよく見えている。小黒と酉谷山(大黒)。あれが大黒尾根か。こうやって見ると、左にも小黒にも直登する尾根が並んでいる。一年前、酉谷山に行くのに、あの尾根を巻き巻きで登ったわけだ。こちら対岸側からの眺めも視覚的にいろいろと納得させられる。しっかりと熊倉山までの尾根も確認しておく。シラカケ岩らしきものも見えている。まぁ、来年だな。いつの間にかネットは消えたのか逸れていったのか見えなくなっていた。送り届けられた気がしないでもない。
間もなく榊山の山頂(1181m三角点ピーク)に到着した。出だしから1時間50分。まずまずだろう。目標は2時間だったし。地図を見る限り、この先、長沢背稜まで等高線が密なところはない。予定通りに、あと2時間もあれば稜線に出られると思う。
榊山の山頂は何とも冴えないところだ。落葉に埋もれかかった三角点と最近設置されたらしい山名板があるだけのヤブめいた小ピーク。山名板は「ヤマレコ」さんという方の手によるものらしいが、きっと、この界隈の山歩きがお好きなのだろう。
木洩れ日の中、ひんやりとはしているが風もなく気持ちがいい。ゆっくりとしていたいがまだまだ先がある。うっすらと雪が付いていて腰をかけられるところもないので出発する。
(うっすら雪がついている)
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一旦下って上りになった。そして、足の攣りがまたやってきた。攣りというよりも今度はこむら返りだ。右、左ときたので、上に痛みがこないようにゆっくりと歩を進める。いつもならダマした歩きで治まるが、今日は一向に引かず、じきに左右の太腿の痛みを誘発してしまった。四か所のダブル。こうなるとやばい。立ち止まって痛みを鎮めようとしたが、斜面のことゆえ姿勢も無理になる。とうとう、ふくらはぎの筋肉が攣り、ねじ曲がるような痛みになってしまった。足を引きずってようやく樹の根に腰をおろす。榊山尾根への急斜面でやっちまったかなぁ。冷えてもいたし、ゆっくり小幅で登るべきだった。こういう時にいつも服用する漢方薬を一包含んだ。即効性はないが、いずれ治まるだろう。こういう時に持病が現れるのも困ったものだ。いまだに自分に見合った歩き方を熟知していないという情けなさ。
歩程は一気に遅くなった。以降、時間をやたら気にしながらの歩きになる。
この榊山尾根、尾根型は明瞭で、間違いやすいようなところはない。ヤセたところもほとんどない。それでいて、赤いテープがやたらとあり、当初、作業用のテープかと思ったほどだが、尾根筋にずっと続いているので、ハイカーが付けたものもあるようだ。こんな尾根を歩くような方にも賑やか好きな方がいるものなんだなぁ。取り外したいところだが、この尾根を再び歩くことはないだろうし、それどころか、頭の中は足の痛みで半分以上が占め、余計なことにかまけている余裕はまったくない。
(1358m付近。気持ちの良いところだった)
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(根が張り出している。こんなところがあちこちにある)
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(滝谷の峰かと思う)
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1223m標高点、1358m標高点と、迷うことなく尾根筋を順調に歩いてはいるが、時間は徒に過ぎていき、長沢山到着12時目標が長沢背稜合流12時になり、やがて12時半へと延びていく。その間、さっきの薬はまったく効き目を発揮せず、二包目を追加。これも効果なし。周囲の景色はほとんど目に入らず、目の前の小ピーク登りに恐怖すら覚える。それでいて、このまま下ってしまおうかといった気持ちはまったく起きない。代案として酉谷小屋泊まりが出てくるわけではなく、せいぜい、痛みが続くようなら芋ノ木ドッケから下ってしまおうかといった程度のもので、特別なこだわりがあるわけでもないのに、依然として雲取山荘泊まりのつもりでいるのが不思議ともいえる。
1590m標高点が近づき、長沢山らしきピークが右手に見えてくる。左のピークは水松山、その隣は滝谷の峰だろう。さっきからヘリコプターが何機か飛んでいるようだが、滝谷の峰にはヘリポートがあるらしく、その関係かと思っていたが、それにしても随分と騒々しい。遭難でもあったのだろうか。
あと150mほどの登りで長沢背稜に着く。ここは我慢のしどころ。長沢背稜に乗ってしまえば、その先はいくらか楽だろう。
(長沢背稜が近づき)
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(長沢背陵に乗った。横になって足を伸ばしたい)
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稜線が目の前に現れ、ようやく出た。どこかでこのまま横倒れになりたかったが、雪があって、かろうじて雪の付いていない倒木に腰をおろした。座った瞬間、また激痛が両足に走った。これ、今日はもうダメみたい。
ここまで出発から4時間半かかった。長沢山はまだ先。迂回路があれば助かるのだが…。4時間予定が5時間か。これでいくと、雲取山荘までは3時間どころか4時間はみておくべきだろう。今12時40分。山荘には4時半過ぎてしまうなぁ。冷たい目で見られるのは確実だ。ビールどころではない。さりとて、ここから近い酉谷避難小屋に行ったとて、それなりの寝泊りの準備もしていないのでは、固くなったオニギリをかじって、震えながらの一夜を明かすだけ。芋ノ木ドッケから下るのはさらに無謀。山荘に行くしかあるまい。予約もしちゃっているし。とにかく、明るいうちに三峰ルートに合流しないことにはどうにもならない。
改めてエアサロンパスを吹きかけてみた。持病用にいつも持ち歩いている。あっという間に痛みは消え、これで回復かと思ったのも束の間、3分も持たずに痛みの塊りがまたうごめき出した。両足を伸ばしていたので血の巡りが良くなっただけの話だ。
(蕎麦粒山かと思う)
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(長沢山)
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迂回路はなかった。周囲は開け、展望もなかなかいい。登山道についた薄い雪の上には動物の足跡すらない。長沢背稜の東側を眺めると、その延長線上に一際目立つピークが見える。あれは蕎麦粒山だろうか。これまでとは違ったなだらかな稜線を気持ちよく歩いて長沢山に着いた。もう1時近くになっている。この長沢背稜、このまま芋ノ木ドッケまで歩けば、未踏区間は長沢山から七跳山の間になる。東京側から入ればたやすいルートかもしれないが、埼玉側からとなるとなかなか厳しい歩きになる。一回では無理かもしれないが、いずれは歩いてみたい。
(今の自分には嫌らしい下りだ。芋ノ木ドッケが見えてくる)
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(そして、三峰ルート尾根と両神山)
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芋ノ木ドッケが見える。その左奥は雲取山だろう。芋ノ木ドッケまでの間にこんもりした小ピークが2つほど見えている。今の自分には何ともいやらしく感じる。山小屋までの本日コースの最高峰は芋ノ木ドッケだ。ここからの単純標高差は200m。この数字だけで歩く自信も喪失する。
歩きやすい稜線だが、何だか嫌らしく下って行く。鞍部に着いて登り返しかいな。200mではすまないな。この状態で天候が悪かったり、冴えない景色が続いていたら泣きたくなるだろう。だが、今は晴れて歩いていても気持ちが良いから、少しは気分もなごむ。右手には両神山が見え、その後ろは白い浅間山。手前には三峰ルートの尾根。ここは周囲に何とも倒木が目立つルートだ。
(小ピーク越えが続く。それほどのアップダウンではない)
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(長沢山かと思う)
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(こんな明瞭なところもある)
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(好みの風景だ)
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(左奥に武甲山も見えていた)
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登り返しになった。もうゆっくりと歩いて、足に負担がかからないようにしないといけない。かなりの遅足になっている。武甲山が見え、秩父市内も遠望できる。続いて、いくつかの乗り越えの小ピーク。手前から仏小屋ノ頭、桂谷ノ頭、コヤセドノ頭、ヤケトノ頭という名称らしいが、標識にそう記されていたのかどうか、とんと記憶がない。ところどころでヤセになったり、樹の根が暴れて張り出しているところもあって変化がある。長沢背稜後半部の印象としては、総じて急なところもなく、景色に変化が富み、おもしろいルートとも思える。
(芋ノ木ドッケの合流部)
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ようやく芋ノ木ドッケに着いたようだ。標識もあった。ここは薄暗い。ここから三峰方面コースに下るにはヤブで、方向を見失いやすいようだ。雲取山方面にはしっかりした道がついている。今3時ちょい過ぎ。長沢山からここまでの標準コースタイムは2時間だから10分ほど遅れている。何とか4時半には雲取山荘に着けるだろう。
大休止。一服。今日は随分とタバコを吸ってしまった。出がけに封切らずで持参したタバコがもう半分になっている。体調を崩すと、どうしてもこういった傾向が出てしまう。明日吸う分が気になりだした。押さえよう。
ここで余談だが、榊山尾根を含めてここまでスズタケを見ることがなかった。この山域も壊滅したのだろうか。最近、たまたま九州大学のスズタケ研究の論文を目にした。それによると、スズタケの枯れ死は1980年代から目立つようになり、これは一種のシカの食害に因るものとのこと。スズタケはシカにとっても重要なエサであり、他のエサが不足する冬期に集中的にスズタケに群がって、芽と葉を食い尽くす。やがては枯れ死する。このデータを特別なエリアを設け、シカの出現頻度と合わせて立証していた。ちなみに、スズタケは地下茎が発達し、土壌の保全能力が高いため、スズタケの広域な枯れ死は、やがては土壌流出の被害になるだろうと結んでいた。これはあくまでも鹿児島だったかの山間部での検証であって、それをそのまま秩父にあてはめるのもどうかと思うが、なるほどなとうなずけられる研究論文でもあった。
(一般道に合流)
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重くなった腰を上げて雲取山荘に向かう。踏み跡は途中であやふやになり、早速間違って南東の尾根に引き込まれてしまった。これを間違えるハイカーが多いらしく、本ルート合流までしっかりしたトラバース道がついていた(笑)。その先、すんなり一般道に下りられたかというとそうではなく、カーブを見落とし、危うげなところを下って一般道。まずはほっとした。
(大ダワ)
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(女坂を行く)
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大ダワまでは長かった。振り返ると、芋ノ木ドッケが夕日を浴びている。緩い下りがずっと続く。途中で2度ほど、ここが大ダワではないかと思ったほどだ。大ダワに着くと、もう陽が落ちはじめ、周囲は薄暗い寒々とした気配になっていた。ここに至れば雲取山荘ももう少しだ。この先、女坂と男坂に分かれている。ここは女坂しか選択のしようがない。大巻きのコースだったが、今日最後の歩程にはやさしく感じた。
(雲取山荘に到着)
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右手に雲取ヒュッテの廃屋が見えた。30年前にここに来た時にはまだ現役の小屋だった。白岩小屋はどうだったろうか。小屋の前のひっくりかえった便所だけが記憶にある。雲取山荘が視界に入った。ようやく到着。4時30分。今日は長かった。
何か言われるかなと思ったが、受付は極めて事務的だった。この小屋の前を、その後何度か通ったことはあるが、泊まるのは30年ぶりになる。当時は大広間だけだったような気がする。今は仕切られている。相部屋とのことで、早速、部屋に行くと、同年代っぽいオッサンが一人いらした。鴨沢から登り、三峰に下山するとのこと。あとで宿泊されている方々のお話を聞くと、ほとんどが鴨沢、三峰、いずれかからの入山で、反対側に下る方も多くいた。
コタツに足を突っ込んで大の字になった。ようやく足の痛みも癒えた気分になった。落ち着いたところで着替えをしてビールを買いに行った。そしてそのままストーブにあたって飲む。5時過ぎてからオバサンが2人入って来た。自分よりも上手の方がいるもんだと苦笑してしまった。
(その2に続く)
足攣りの件。
確か、女峰山でも足を攣られながらも、前女峰経由で登頂されていたので、、多分最後まで行っちゃうんだろうなと思いながら記事を読み進みました。しかし、女峰山以上に撤退はキビシイ所ですね。なので、ヒヤヒヤ感は今回の方が優りました。
足が攣るのは、どうも自分の持病のようなものです。
基本的に、足の構造が、急斜面や長い歩きには不向きなのかもしれません。
こういうのは、ちょっとしたタイミングやきっかけで雷雨のように突然やってきますので、どうにもなりません。事前予防でもできればいいのですが。
確かにあの尾根での撤退はきびしいでしょうね。無理に酉谷山まで行って、小黒を経由でもしたら、あらたな魔物が待ち受けているでしょうしね。
記事を拝見しているだけで両足がムズムズしましたよ。^^
ネタに困ったらここと大黒尾根は歩くつもりでいました
が日が長い時季と考えています。
出来れば酉谷山の避難小屋泊ですかね。
ただ、団体とかで押しかける非常識な輩が時々居るようで
平日でも安心して泊まれるか?です。
後からネットで知った事ですが今年の4月に矢岳付近で私が
会ったジジババ7、8人の団体は酉谷山の避難小屋泊でしたよ。('A`)
お読みいただくだけで苦行でしたか。大変、失礼いたしました。この時期ですので、足の攣りにはご注意ください。
未踏尾根を歩くだけでしたら、榊山尾根を登って大黒尾根を下るのがベストでしようが、それだけではおもしろくないでしょう。となると、酉谷避難小屋利用ですよね。
ライダーさんの矢岳記事は拝見しておりますが、あの70代の方々は避難小屋泊まりでしたか。
その方々だけで、小屋は満員御礼だったでしょうね。
最近、酉谷避難小屋に泊まるのが一つのステータスになっているような風潮がありますね。
私のイメージでは、グループは雲取山荘のような山小屋、一人二人は避難小屋泊まりといった感じなのですがね。
避難小屋で多勢に無勢のような感じで泊まっていたら、疲れもまったくとれませんよね。
記事に取り上げて戴きました、「バリエーションウォーキング」管理人です。かつて小サイトの記述間違いにより、ある方にご迷惑をおかけしてしまい、以後ときどき、小サイトに対するご指摘を検索しては、内容を確認し修正するよう心がけています。
貴サイトで、「実際に歩かれた様子もないので、失礼ながら確証あるものとは思えない。」との記述が見当たり、軌道の位置に間違いがあるとの趣旨に受け取られました。ご迷惑をおかけしたなら、申し訳ありませんでした。もし可能であれば、修正いたしたく情報をいただければありがたいです。
私が記入した軌道の位置は、演習林事務所で入手した詳細な位置図に基づいており、さらに起点付近の経路は目視で確認しています。途中及び終点は図面でしか確認していません。
よろしくお願いいたします。
コメントありがとうございます。
さて、中山沢線の軌道に関してですが、私の舌足らずの表現で気になされたようで、大変、失礼いたしました。
後で、本文に追記しておきますが、軌道から離脱したところまでは、バリエーションウォーキング様の地図に記された軌道線とまったく同じでした。
ただ、離脱箇所から先がどういうルートになっているかはわかりかねます。少なくとも、ここで記した榊尾根には乗り上げておりませんので、想像もできかねるところです。
秩父の山も、さほど突っ込んだ歩きをしているわけでもありませんが、バリエーションウォーキングさんの記事や地図軌跡等は参考にさせていただいております。
今後ともよろしくお願いいたします。
実は、数日前にも知人から、滝川左岸1217独標からの下降路が、槇ノ沢出合ではなく国有林界尾根沿いに北へ下るのが正しいと指摘があり、慌てて修正したばかり、また「やらかした」かと心配していましたが、ご確認の範囲では概ね正しかったようで安心しました。東大の位置図から転記したとは言え、その位置図も滝川右岸の巡視道の位置に間違いがあったりして万全とは言えませんので。
この演習林の詳細位置図は非公表ですが、ややラフながら、軌道と歩道の位置図がサイト内に公開されています。
http://www.uf.a.u-tokyo.ac.jp/publish/science/nenpo/nenpo_all.html
(例えば「2011年度活動報告等 6,025kB」のp148)
当年度に作業を行った部分のみ表示ですので、何年分かを見合わせる必要はありますが。
諸資料からの転記情報は、元資料の間違いもそのまま転記されてしまいますので、今後とも、遠慮なく厳しい目で見ていただければ幸いです。
ところで榊山のコースは、お写真を拝見すると気持ち良さそうな尾根道ですね。同じような冬の寒い時期、ぜひ登ってみたいと思います。今後ともよろしくお願いいたします。