たそがれオヤジのクタクタ山ある記

主に北関東の山を方向音痴で歩いています。山行計画の参考にされても責任は負いかねます。深慮せず軽く読み流してください。

鶏頂山に向かってはみたものの…。

2010年03月12日 | 近所じゃない栃木県の山
◎2010年3月11日(木)

 一か月ぶりの山遊び。とはいっても、2月末の日曜日に古峰神社まで行っていた。天気が悪いのは分かっていたが、その前日の土曜日、予報では悪かったものの結果は良かった。久しぶりに自由のきく日だったため、裏切られた感じで、その翌日は予報を逆手にとってみた。ところが、モサモサと降るみぞれに、車から一歩も外に出られず、すごすごと帰ってきた。こういうものなのだ。で、今日は晴れが確実だったから、久しぶりにスキーでもやろうかと、鶏頂山に向かった。平日のため、スキー場に向かう車も少ない。なぜか知らないが、日光宇都宮道路を出て、日塩もみじラインに入る前、やたらと料金所がある。あれはいったい何なの。どこが有料道路なのと思うような道でも通行料をとる。もみじラインの600円は仕方がないとしてもだ。

(大鳥居から)


 鶏頂山への一般的な登山口は2つあり、それぞれに鳥居が置かれている。日光寄り手前の赤鳥居の前には車が置けず、奥の鶏頂山スキー場跡地に向かう大鳥居の前には、除雪車が数台程度のスペースをつくってくれていたので、ここに車を置いて歩くことにした。標高は1,280mくらいか。着替えやらスキーの準備にもたもたして手間取り、30分以上も費やしてしまった。出発は9時55分。トレースもないので、いきなりスキーを履いて歩くことにする。今日は兼用靴。前のブログに、ぶなじろうさんから、スキーに登山靴はよろしくないという、自らの体験に基づいたコメントをいただき、試すには恐いところもあり、冒険はやめておく。シールを貼り付けて出発。

(ゲレンデにつけたトレース)


 ここ数日の降雪で、今のところ、新雪は踝程度だが、上に登るに連れて深くなり、やがて膝上に達することになる。雪質は、この時期に珍しく湿りっ気はなく、スキー滑走には最適だ。先行者のトレースはまったく無し。標示も、雪に埋まっていたりするから心細い。ゲレンデ跡をずっと行けばいいだけのことだが、各コース、上で合流していないと面倒なことになる。やや不安。歩きやすい感じのゲレンデを選んで登る。スキー場の施設やら隣接の保養所はそのまま朽ち晒され、傾いていたりする。レンタルスキーもごっそりとそのまま。ここのゲレンデ、傾斜が緩やか過ぎる。これでは客が来なくても当たり前かも。

(枯木沼)

(お隣の現役スキー場)


 枯木沼10時40分。歩いたコースに間違いはなかった。雪原が広がる。遠くから、隣接するエーデルワイススキー場が放つ騒音が聞こえる。いささか興ざめ。前に鶏頂山。景色を眺めながらのクロカンにはいいスポットだ。ちょっと汗をかいた。さて、ここからどちらに向かって行くのか。コンパスを合わせてしばらく歩いたら、標示とテープを見つけた。これに従う。やがて、騒音が近くなったと思ったら、柵越しにエーデルワイススキー場のゲレンデとリフトが見えた。スノボーをやっているのが見える。林を挟んではいるが、しばらく、これに沿ったように歩くことになる。リフト終点になったところをしばらく行くと、こちらの元スキー場も、ゲレンデ最上部に達した。11時15分。どのゲレンデを歩いてもここで合流するようだ。ここまで歩くのが嫌なら、エーデルワイススキー場のリフト最高点まで行き、林を越えれば合流する。

(旧スキー場最上部からの眺め)

(大沼分岐)

(弁天沼)


 しばらく休む。景色はいいが、ここから鶏頂山は見えない。スキー場を抜けると樹林帯になってくる。新雪が深くなってきた。少し下って大沼分岐。11時30分。コースは、雪の窪みを追って行く。一旦、林を抜けて弁天沼。11時50分。次第に、時間のロスが多くなってきている。この沼に平家落人の伝説があるようだ。興味がないわけではない。むしろ有る。だけど、碑を読む気にはなれない。鐘があったので叩いてみる。いい音色。この音を聞いている人はだ~れもいない。

(スキーをデポ)

(もはやここまでか)


 また樹林に入る。鶏頂山の稜線の直下になる。さっきから、スキー板が深く埋まるようになり、その持ち上げで、腿がかなり痛くなっている。スキーではもう限度。スキーをデポし、スノーシューに履き替える。背中も足も一気に軽くなった。途中まではテープも確認できたが、窪みも多くなり、テープが遠ざかってしまった。大岩を越えると、スノーシューも効き目がなく、雪は膝まで達する。上り斜面のラッセルはつらい。いくら漕いでも、先に進むのは気持ちだけ。時計を見ると、12時45分。せめて尾根まで行きたかったが、時間的にも体力的にも、ここが限界。標高にして1,630~40m付近。山頂から日光の山々を拝みたかったなあ。おそらく、尾根上は雪もここよりも浅いだろう。

(南会津?の山々)


 すごすごとスキーデポ地に下る。スノーシューの具合が悪く、ヒールフリーの状態にならない。無理やり止め具を外したら、親指を痛めてしまった。片足は固定、もう一方はフリーの状態になり、段違いで何とも歩きづらいが、深雪だから、大した問題でもない。どうせ、膝まで埋没する。ようやくたどり着き、スキーシールを外し、下る。この新雪で、スキーがやたらと滑り、樹林の中、危なくて、ボーゲンで下る。木にぶつかっていたら、目も当てられない。途中、北側に会津の山々が見えた。

(そして到着)


 弁天沼歩き、樹林帯の中は、スキーもある程度楽しめた。大沼分岐からスキー場最上部までのやや上りに四苦八苦。またシール貼りをしたくもないし、脱いで担ぐのも嫌。横向きで歩く。最上部に到着。ここからは、スキーでの滑降だけと期待したが、そんなに甘くはない。ゲレンデの傾斜が緩いから、平地に着いた途端に、スキーもピタッと止まってしまう。そして、歩く。この繰り返し。別のゲレンデを選択は出来ないでもなかったが、おかしな所に出てしまっては、道路を歩かないといけなくなってしまう。上りで利用したゲレンデを下るのが無難。かなり暖かくなってきていたが、旧管理施設付近に着いた時にも、雪質の変化はなかった。国道に出る手前にカーブミラーがあった。以前、いくつかのブログで、このカーブミラーに映った我が身を撮った写真を見たことがある。例外にもれず、自分もつい撮ってしまった。

 帰り道、路面の凍結はなくなっていたが、日陰のカーブにさしかかり、ギアをダウンさせるために軽くブレーキを踏んだ瞬間に、スリップ。車は左右に揺れ、道路に直角になって止まった。幸い、対向車がいなかったからよかったものの、休日の車が多い時なら、かなりやばかった。

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2 コメント

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Unknown (ぶなじろう)
2010-03-12 22:48:15
今晩は。

密林・深雪のスキー登山、お疲れ様でした。
スノーシューが壊れたり、車が回転したり、トラブル続きで、大変でしたね。
それに、カーブミラーで写真を撮るとは、これまでのたそがれオヤジさんからは想像できませんでしたよ。
雪が少ないと思いきや、結構な積雪になっているようですね。おいらも、ようやく、今週スキーで登る計画です。
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ぶなじろうさん (たそがれオヤジ)
2010-03-13 16:56:43
さっそくご訪問ありがとうございます。
まっ、トラブル続きでしたけど、初滑りということで、それなりに楽しかったですよ。偏屈ですが、周りにだれもいないということが一番でしたね。
カーブミラーフォトは、たまにはご愛嬌といったところですが、セルフの写真を撮らなかったものですから、その代わりですよ。
ぶなじろうさんのスキーは日光あたりですか?さっき、あっち方面から戻りましたが、男体山は山頂にずっと雲がかかっていましたね。
レポが楽しみです。
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