まいぱん日記

身近なあれこれ、植物のことなど

ミソハギとエゾミソハギ

2014年07月13日 | 植物
今日からお盆です。
昨日アモーレフィオーレへお墓にもってゆく供え花を買いにいって
これも一緒に買ってきました。

      

ミソハギ。お盆のときしか売ってない花です。
お盆のときどんな風に使うか前に東大和市の友人に聞いたことがあります。
盆棚の上にサトイモの葉をしいて水鉢をおき、その横にこのミソハギの枝をおきます。
それを水鉢につけて、お供物に水を撒くのに使うそうです。
この風習は広く行われているらしいのですが、ミソハギとよく似た
エゾミソハギも同じように使われるそうです。

エゾミソハギはロシアではプラクーン・トラヴァー(草)という名で知る人ぞ知る
魔法の草です。

ヨーロッパで魔除け草の一番手が、セント・ジョーンズ・ワート(聖ヨハネの草)こと、
セイヨウオトギリソウだとしたら、ロシアではこのエゾミソハギです。

ふたつの草とも聖ヨハネの日に採らないといけません。
この日の日の出前に採ったプラクーンは偉大な力をもつとされました。
魔法使いや魔女の妖術を防ぎ、悪魔の誘惑から、また病魔から人間を
守るのです。
古い本草書にはこう書いてあります。

プラクーンなる草あり、
湖のほとりに生え、丈高く、その姿は矢をなし、
花の色赤紫にして、いともよき草なり。
清く保つべし。
狂って回りつづける家畜に与えよ。
眠らぬ子には頭におくべし。
これより十字架を彫り身につければ、よきこと大なり。

プラクーンというのは、泣くひと、泣き虫といった意味です。
日本のミソハギ(禊萩、水萩)もロシアのエゾミソハギも
水に関係して、ともに「よき草」とは不思議ですね。

なぜかな?と思っていたら、エゾミソハギがプラクーン草とよばれるわけを
一冊の本の中で見つけたのでした。感激でした。
「この植物は余分な湿気を免れるため、葉の気孔を通じてしずくの状態で湿気を分泌する――それがまるで泣いているようなのである。」
もう20年も前のことです。

エゾミソハギに憧れて、北杜市のダーチャの庭にも植えました。
綿毛になったヤナギランの左側後方でピンク色の花を咲かせているのが
エゾミソハギです。




エゾミソハギのロシアの画像は → こちら
コメント (5)
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