しばらく前から、カエルの声がしていた。
しばらく前から、随分、がんばって鳴いていたが、
なかなか産卵の気配がなかった。
昨年、池の中でがんばっていたイモリに、
子孫達を全滅させられてしまったのか。
鳴いて鳴いて、鳴き続けて、
声が枯れるほど鳴いていたのに、
それでも、雌は来てくれなかった。
・・・
今年はもう、だめかと思った日、
池の上の山茶花の木に、大きな卵の泡が一つ。
よくがんばりました。
・・・
あとは、天候に恵まれ、天敵にも襲われず、
無事に産まれてきますように。
・・・
所詮、種も違うし、他人事なのだが、
願っている。