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直島行きのフェリー乗り場(宇野港)
(つづき)
瀬戸内海にある「直島」へ行きたい!
なにやら現代アートを代表する作品が島中にちりばめられているらしい・・・。
個人で行くのは大変だから先ずはツアーで行った方が良いらしい。
だいぶ前から「直島」の現代アートに多少の関心はあったものの、半ばあきらめていたので「直島」について知っていることは上記が全てでした。
何も予備知識が無かったのがヨカッタのかもしれません。
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「南瓜」 草間弥生
7月4日の早朝にバスで倉敷を出発です。
夜中に物凄い雨が降ったそうですが、疲れていて爆睡。
朝には晴れ上がっていて「4日だけは晴れてほしい」という願いが届いたらしい!
この日は宇野港へ行き、そこからフェリーで観光バスごと直島・宮浦港へ渡り、次の順序で現代アートを観賞しました。
①ベネッセハウス・ミュージアム、②家プロジェクト ③宮浦港付近のアート作品
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「赤かぼちゃ」 草間弥生 宮浦港にて
フェリーが直島の宮浦港に近づくと、真っ先に目に入るアート作品でインパクトが凄いです。
「太陽の『赤い光』を宇宙の果てまで探してきて、それは直島の海の中で赤カボチャに変身してしまった」とご自身で語っています
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「赤かぼちゃ」の中がステキ!でした
観光バスのガイドさん(お名前が・・・思い出せずごめんなさい)が面白い方で
「ベネッセハウス・ミュージアムや家プロジェクトの見所などを簡単にご紹介しますが、私に「これは何?」「どうして?」などと決して聞かないでください。
私には「は~ん? ふ~ん? へぇ~?」の世界なので聞かれても困ります。
なんせアートなのでございますから。
どうぞご自身の「感性!」で作品を体感し楽しんでください」
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ベネッセハウス・ミュージアム
先ずはベネッセハウス・ミュージアムへ。
1992年にオープンし、直島で最初に出来たミュージアムで、建築家・安藤忠雄の作品でもある。
地形を利用し、ギャラリー部分はほとんどが地下に埋まっていますが、所々に瀬戸内海の雄大な景色が広がり、個々のアート作品の展示空間(見せ方)に興味を持ちました。
たしかに「は~ん? ふ~ん? へぇ~?」の世界なのですが、斬新なアイディアに満ちた心惹かれる作品も多く、バスガイドさんの見所の予備知識がしっかり役立ちます。
お気に入りの作品を揚げると・・・
○「天秘」 安田侃
打ちっぱなしのコンクリートに囲まれた四角い空間があり、天に開けている。
その空間に大きな平らな楕円形の大理石の彫刻が2つあり、作品「天秘」。
ガイドさんはまだ濡れているかもしれないけれど、是非その上で寝てみてくださいと・・・。
ちょうど人が居なくなったので、よじ登り凹みの上側に大の字に横たわり、天を見上げてみた。
大理石の丸みとひんやりした感触が心地好く、見上げると青空ならぬ薄鼠色の空。
夜だったら星が無数に瞬き、広大無辺の宇宙と秘かに交信を交わしているような気になるかもしれない。
目を閉じると、ウグイスの鳴き声が聞こえ、安らかな微睡に・・・。
○「バンザイ・コーナー1996」 柳幸典
バンザイをしているウルトラマンの人形がびっしり並び、90度に張り合わせた鏡に映り、円を描いている作品。
鏡を使ったアイデァが素晴らしく、お茶事で応用できないかしら?
ウルトラマン人形の赤と銀の色調が華やかでシックな空間を生み出している。
とてもかわいらしい作品で、一番のお気に入りかも。
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○「雑草」 須田悦弘
「ベネッセハウス・ミュージアムは入口から地下のギャラリースペースへ下りるようになっていて、その途中の左側の壁に小さな草のようなものが生えているのを見逃さないでください。
草ではなく「雑草」という作品なのです」とバスガイドさんに伺っていたのですが、
何処にあるかわからず、案内の方に尋ねてやっとわかりました。
小さな小さな草がコンクリートの壁の上方の窪みにあり、鑑賞できてヨカッタ!
「雑草」は本物の草のように見えるのですが、木彫りの作品だそうです。
○「瀬戸内海の流木の円」 リチャード・ロング
とても素朴で親しみやすさを感じます。
流木は直島で拾ったものだそうですが、いつ何処から流れてきた物でしょうか。
長い時間をかけて波に洗われた流木は一つ一つ個性的ですが、集められ、大きな円に再構築されるとアートになるんですね。
流木の中で船板のような板切れが何度も目に留まり・・・困りました。
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