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季節が進み、八重桜が満開です
三溪園「春のクロスロード茶会」が終わり、はや1週間。
そろそろ疲れも癒え(歳のせいか、なかなかでした・・・ショボン)、片づけも一段落したので茶会のことを書いておこうと思います。
先ずは茶入の仕覆から始めたいと思います。
茶会4日前の早朝、NYさまから仕覆と古帛紗が届きました。
ちょうどその日は最後の”出稽古”だったので、新調の仕覆を着た茶入で本番を想定した濃茶のお稽古が出来て、グッドタイミングでした。
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去年の暮れにNYさまに薩摩焼(帖佐焼)の茶入の写真を送り、恐る恐る・・・仕覆を作っていただけないかしら? とメールしました。
すると、
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お仕覆の件、画像を拝見いたしました。
袋を掛けてあげたくなる茶入ですね。
1月に手術のため入院し、その後1ヶ月くらいは会社をお休みする予定があります。どうぞ、ご心配は不要です。
お渡しは、ぎりぎりになるかも知れませんが、お預かりしたいと思います。
確かに間道が合いそうですね。
実際に、裂を当ててお茶入に相談してみないとわかりませんが、楽しみにしています。 NYより
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薩摩焼(帖佐焼)の茶入
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昨夜、お茶入確かにお受け取りいたしました。
お茶入には、我が家で年越しをしていただき、春までゆっくりして頂こうとおねがいしてみました。
どうか、よき年をお迎えくださいませ NY。
・・・と言うわけで、手術の無事をお祈りしながら、茶入をお預けし春を迎えました。
ぶらり訪れたNYさまのブログに「初心に帰る」と題して仕覆づくりのことが書かれていました。
すぐに我が薩摩焼(帖佐焼)茶入の仕覆づくり・・・とわかり、毎回楽しみに仕覆づくりの工程(1~6まで)を拝見しました。
暁庵も以前仕覆を作ったことがあるので、NYさまと一緒に(気持ちだけ手伝って・・・)作っているような不思議な体験でした。
そして・・・何にも言わなかったけれど、術後で腕の動きが不自由だったことをこれもブログで知り、茶会に間に合うように作ってくださったNYさまの御気持に感謝でいっぱいになりました(・・・
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「シマモール」の仕覆を着た茶入
古裂コレクターでもあるNYさまが茶入と相談して選んでくださった裂地は、表地が「19世紀頃の東南アジア(明確な産地は不明)のシマモール(木綿)」、裏地は海気です。
「シマモール」がよくわかりませんでお尋ねすると、次のようなメールを頂き、なんとか茶会でもお話しできそうです。
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シマモールについてご説明致します。
実際に仕覆に使ったのは、モール部分ではありませんが、布端などはモールの構成になっています。モール+シマ+無地の構成です。
格子なのにシマ?と思われるかも知れませんが、格子模様も縞模様も総じて縞物と呼びます。格子は縞の一部なのです。
またこの縞物のシマは、島物のシマでもあります。
島とは、東南アジアの島から伝来したという気持ちが込められております。
そのため、シマモールと申し上げました。
これで、大丈夫でしょうか?
ぎりぎりになってしまって、申し訳ありませんでした。
本番がうまく運びますこと、こっそりお祈り致しております。 NY
NYさま
素敵な仕覆を作ってくださって、ありがとうございました!
天気にも恵まれ、皆様のお蔭で無事「クロスロード茶会」を終えることが出来ましたことをご報告し、感謝申し上げます。