ヒトリシズカのつぶやき特論

起業家などの変革を目指す方々がどう汗をかいているかを時々リポートし、季節の移ろいも時々リポートします

自然に学ぶバイオミメティクスがWebサイトの科学啓蒙番組で拝見できるそうです

2011年08月09日 | イノベーション
 科学技術振興機構のサイエンスチャンネルという科学啓蒙番組で「エコフロンティア 自然に学ぶ科学技術」が始まっているとのご連絡をいただきました。東北大学原子分子材料科学高等研究機構(WPI)の下村政嗣教授が監修役を務められたバイオミメティクスについての科学啓蒙番組です。

  早速、科学技術振興機構のサイエンスチャンネルというWebサイトを見てみました。サイエンス チャンネルは「科学技術振興機構(JST)がお届けする、科学技術専門放送です」なのだそうです。Webサイトで、テレビ放送のような感じの“インターネット放送”として提供されています。もちろん、無料です。パソコンのアプリケーション「Media Player」などで動画を見ることができます。「暮らしの中の身近な題材から、最先端の科学技術の紹介まで、こどもも大人も楽しみながら“科学”に触れることができる」番組づくりを目指しています、とうたっています。

 その「エコフロンティア 自然に学ぶ科学技術」番組一覧を見ると、もうかなりの動画コンテンツがそろっていました。第1回目は「フナムシの脚に学ぶナノ材料」です。第2回は「ヘビの動きに学ぶ実用ロボット」、第3回は「魚の群れに学ぶぶつからない車」と、第10回までラインナップがそろっていました。



 ただし、第9回と第10回はWebサイトでは閲覧できないそうです。

 第1回目は「フナムシの脚に学ぶナノ材料」の動画を拝見すると、磯などで見かける甲殻類等脚目のフナムシが陸上でも、えら呼吸できる秘密が6番目と7番目の脚にあるそうです。この2本の脚を合わせて、水を吸い上げ、えらを濡らして呼吸するのだそいです。その脚の表面にはナノサイズの微細な毛が線状に多数が並んでいて、水を送るナノサイズのパイプになっているのがそうです。5/1000秒で水を吸い上げるそうです。こうしたナノサイズのある構造を持つことをまねて、役立つナノ材料を開発しようとしているそうです。

  第5回目の「オジギソウの動きに学ぶ高分子アクチュエーター」は、イオンの移動を利用して力を発生させる高分子アクチュエーターの紹介です。オジギソウが葉をたたむ時と同じ原理を使って開発された動力源だそうです。静かで小さく、生物の「やわらかい」動きを実現できる高分子アクチュエーターを、点字ディスプレーなどへの用途での応用が考えられているそうです。

 生物などの自然が持つ高度な性質をまねることができれば、高性能な機構がいろいろ実現できそうです。

 科学技術振興機構のWebサイトの「科学技術に関する知識の普及、国民の関心・理解の増進(科学コミュニケーションの推進)」の「社会の中の科学ネットワーク形成」の中に、「サイエンス チャンネル」が載っています。