Webサイトの“音楽配信サービス”から音楽データを買う時代になりました

　年末年始に、大手のCD（コンパクトディスク）販売店はいろいろな販売促進キャンペーンをして、購買意欲をかき立てていました。東京都内の新宿や池袋などの繁華街にある大手のCD販売店での出来事です。

　繁華街では、その大手CD販売店チェーンの目立つプラスチック製買い物袋を持つ方を多数見かけたので、その大手CD販売店でCDやDVD（デジタル・ビデオ・ディスク）などを購入した方が多いと感じました。逆説的ですが、その大手CD販売店チェーンのプラスチック製買い物袋を持つ人をこんなに多く見かけたのは久しぶりでした。

　その理由は、音楽などを購入する手段がWebサイトの“音楽配信サービス”に移っているからです。最近は、スマートフォンや携帯電話機、「iPod」や「ウオークマン」などの携帯音楽プレーヤーで外出先で聞く方が増えているからでしょう。

　調べてみると主な音楽配信サービスは、米アップル社の「iTunes」のiTunes Store、ソニー・ミュージックエンタテイメント系の「mora」（モーラ）、などです。





　それぞれ、iTunes StoreとmoraのWebサイト画面です。

　このほかには、米Amazon社などが音楽配信サービスをしています。

　残念ながら、購入した経験がまだないので、情報が正確かどうか自信がありませんが、iTunesから購入した音楽データは、iPodなどのアップル系の携帯端末でしか利用できない一方、moraから購入した音楽データは、アップルのOS（基本ソフト）のMacOSや携帯端末には転送できないようです（合法的な互換利用技術があるのかもしれませんが）。moraは、アンドロイド系スマートフォンや携帯電話機向けなどが主なターゲットのようです。

　音楽データの購入の仕方・ルールなどは、Webサイトの音楽配信サービス独特のものがあり、慣れるまでは少し苦労するようです。その一方で、1曲ごとに購入できたり、CDアルバムの全曲をCDそのものに比べて廉価で買えます。こうした変化に対応する能力が求められています。

　考えてみると、昔は“レコード販売店”と呼んでいたお店がなくなり、CD販売店に移行したと思っていたら、そのお店自身がどんどん減っています。音楽を記録する手段であるカセットテープもMD（ミニディスク）もほとんど見かけなくなりました。また、DVDも「ブルーレイ」に移行中です。

　テクノロジーの進化は、社会システムを変えています。話は少しそれますが、スマートフォンとノート型パソコンの境目がどうなるのかを心配しています。その一方で、全世界のデータ通信量が2015年には1カ月当たりに6.3エクサバイト（エクサは100京＝1京は10の16乗）と現在の26倍に増えるために、通信会社のシステム投資が急増するという予測が出ています。これは、通信利用料金体系を変える可能性をもたらします。