漢字の文化を破壊するカタカナ語:
実は何を隠そう、一昨日から暖めていた材料があったのだが、何とした事かPCに向かうと森喜朗氏の舌禍事件の話題が次から次へと困った方向に進展して、そこに触れない訳に行かなくなってしまった。誠に遺憾な状態だったのである。本日は英語には“The situation changed from bad to worse.”という定番があるので、それを引き当てたい方向に進んでいった。それは「川淵三郎氏の後継就任見送り」だった。
閑話休題。本論に入ろう。私はカタカナ語の多くは「その基になっているか、漢字が難しくて現代の学力不足の者どもにはまともに書けないだろうから、お慈悲でカタカナ語にしようという製造業者の要らざるの配慮や、英語が持つ本来の意味を離れた造語であるとか等々の言葉が粗製乱造された」と解釈している。今回は思いつくままにそういう言葉を(50音順でもアルファベット順でもなく)並べてみようと思う。
オープン:
解説)これは「開店」乃至は「開業」の意味に使われて来た事が圧倒的に多い。だが、近頃はテレビのクイズ番組などでは「回答を見せろ」とは絶対に言わずに「オープン」になっている。私はカジノなどのギャンブルには明るくないが、ポーカーでは手札を見せ合う時には「オープン」ではなく“show down”と言っている気がする。これが高じて「グランドオープン」とか「リニューアルオープン」等という文法的にも出鱈目な言葉ができてしまったのだ。
ショック:
解説)この“shock”を漢字の熟語で表すのは難儀だと思うようになった。ジーニアス英和には「精神的打撃」というのが出ている。他に思いつく訳には「衝撃」、「動揺」等があるが、何れも難しそうな漢字が使われている。だからこそ、業者どもがカタカナ語をを創造したのだ。
スタッフ:
解説)この“staff”も最早「スタッフ」が定着してしまった。多くの場合は「従業員」とするのが適切であるようだ。他には「職員」、「社員」等々会社か店側の所属である事を示す為に使われている。漢字としてはそれほど難しくない。だが、軍隊用語だと「参謀」か「幕僚」で俄然難しくなると承知しておくと良い。
スムース:
解説)「事がスムースに進んで」などと使われていると思う。この使われ方は副詞だと思うが、普通にはsmoothは形容詞だと思っている。訳語には「物事が順調にか、障害なく進むか、円滑に動く」という意味が出ている。我々製紙業界では「紙の表面が滑らかな」という意味で「平滑」と言っている。その平滑度を表す言葉が“smoothness”である。
チャレンジ:
解説)「挑戦」するという熟語は最早死語であるか、絶滅危惧種だ。「難関に挑んでいく」などという文章でも書いてしまえば「何のこと?」と言われそうな時代になったのかな。それほど難しい漢字ではないと思うのは、時代遅れか。
シンプル:
解説)ここではジーニアス英和をそのまま引用してみよう。「単純な、簡単な;わかり[扱い]やすい、容易な」とまず出てくる。次は[質素な、簡素な、飾り気のない]が出てくる。ところがである、Oxfordに先ず出てくるのは“not complicated; easy to understand or do”なのだ。私は英語で話している時はこの意味で使っていた。ジーニアス英和の訳はカタカナ語としての使われ方に迎合しているように思えてならない。
ノミネート:
解説)一言にすれば「何故『推薦』と言わないのか」なのだ。「何とか賞にノミネート」としか言えないのはおかしいが、これが「推薦」という漢字が難しいと言う事の影響だったら笑える。漢字が書けなくても、言う時くらいには「推薦」と言えるだろうに。
ポジティブ:
解説)小池都知事は「四者会談ではポジティブな結果が出ないだろうから欠席」と見得を切られた。私は申し訳ないが「ポジテイブ」と仰る意味が良く解らなかった。そこで、Oxfordを見ると“thinking about what is good in a situation; feeling confident and sure that ~ good will happen”とあった。小池さんの意図された事と少し違うような気がする。ジーニアス英和には「自信のある、独断的な、~と確信している」とあって、一寸違う。ポジティブ(=positive)の反対語は”negative“(否定的な)であるから、小池都知事はこの意味で使われたのだろう。
小池さん、矢張り英語擬きをお使いになるのはお辞めになった方が良いでしょう。この私でさえ何度も辞書を引きました。
パニック:
解説)訳語は「恐慌」と「恐怖」が出てくる。経済恐慌というのもある。単純に考えて「推薦」と同様に難しい漢字なのかも知れない。
結び:
ここまでで痛感した事は「要するに、面倒な漢字の熟語を避けてカタカナ語にすれば、ろくに学校で勉強もせずに、のんべんだらりとして育った者たちにも、何とか話せるし、書けるようになるだろう」という「カタカナ語製造業者どもの要らざる親切心が、日本人の漢字能力を衰退させているのだ」という事だった。あーあ、情けない。
実は何を隠そう、一昨日から暖めていた材料があったのだが、何とした事かPCに向かうと森喜朗氏の舌禍事件の話題が次から次へと困った方向に進展して、そこに触れない訳に行かなくなってしまった。誠に遺憾な状態だったのである。本日は英語には“The situation changed from bad to worse.”という定番があるので、それを引き当てたい方向に進んでいった。それは「川淵三郎氏の後継就任見送り」だった。
閑話休題。本論に入ろう。私はカタカナ語の多くは「その基になっているか、漢字が難しくて現代の学力不足の者どもにはまともに書けないだろうから、お慈悲でカタカナ語にしようという製造業者の要らざるの配慮や、英語が持つ本来の意味を離れた造語であるとか等々の言葉が粗製乱造された」と解釈している。今回は思いつくままにそういう言葉を(50音順でもアルファベット順でもなく)並べてみようと思う。
オープン:
解説)これは「開店」乃至は「開業」の意味に使われて来た事が圧倒的に多い。だが、近頃はテレビのクイズ番組などでは「回答を見せろ」とは絶対に言わずに「オープン」になっている。私はカジノなどのギャンブルには明るくないが、ポーカーでは手札を見せ合う時には「オープン」ではなく“show down”と言っている気がする。これが高じて「グランドオープン」とか「リニューアルオープン」等という文法的にも出鱈目な言葉ができてしまったのだ。
ショック:
解説)この“shock”を漢字の熟語で表すのは難儀だと思うようになった。ジーニアス英和には「精神的打撃」というのが出ている。他に思いつく訳には「衝撃」、「動揺」等があるが、何れも難しそうな漢字が使われている。だからこそ、業者どもがカタカナ語をを創造したのだ。
スタッフ:
解説)この“staff”も最早「スタッフ」が定着してしまった。多くの場合は「従業員」とするのが適切であるようだ。他には「職員」、「社員」等々会社か店側の所属である事を示す為に使われている。漢字としてはそれほど難しくない。だが、軍隊用語だと「参謀」か「幕僚」で俄然難しくなると承知しておくと良い。
スムース:
解説)「事がスムースに進んで」などと使われていると思う。この使われ方は副詞だと思うが、普通にはsmoothは形容詞だと思っている。訳語には「物事が順調にか、障害なく進むか、円滑に動く」という意味が出ている。我々製紙業界では「紙の表面が滑らかな」という意味で「平滑」と言っている。その平滑度を表す言葉が“smoothness”である。
チャレンジ:
解説)「挑戦」するという熟語は最早死語であるか、絶滅危惧種だ。「難関に挑んでいく」などという文章でも書いてしまえば「何のこと?」と言われそうな時代になったのかな。それほど難しい漢字ではないと思うのは、時代遅れか。
シンプル:
解説)ここではジーニアス英和をそのまま引用してみよう。「単純な、簡単な;わかり[扱い]やすい、容易な」とまず出てくる。次は[質素な、簡素な、飾り気のない]が出てくる。ところがである、Oxfordに先ず出てくるのは“not complicated; easy to understand or do”なのだ。私は英語で話している時はこの意味で使っていた。ジーニアス英和の訳はカタカナ語としての使われ方に迎合しているように思えてならない。
ノミネート:
解説)一言にすれば「何故『推薦』と言わないのか」なのだ。「何とか賞にノミネート」としか言えないのはおかしいが、これが「推薦」という漢字が難しいと言う事の影響だったら笑える。漢字が書けなくても、言う時くらいには「推薦」と言えるだろうに。
ポジティブ:
解説)小池都知事は「四者会談ではポジティブな結果が出ないだろうから欠席」と見得を切られた。私は申し訳ないが「ポジテイブ」と仰る意味が良く解らなかった。そこで、Oxfordを見ると“thinking about what is good in a situation; feeling confident and sure that ~ good will happen”とあった。小池さんの意図された事と少し違うような気がする。ジーニアス英和には「自信のある、独断的な、~と確信している」とあって、一寸違う。ポジティブ(=positive)の反対語は”negative“(否定的な)であるから、小池都知事はこの意味で使われたのだろう。
小池さん、矢張り英語擬きをお使いになるのはお辞めになった方が良いでしょう。この私でさえ何度も辞書を引きました。
パニック:
解説)訳語は「恐慌」と「恐怖」が出てくる。経済恐慌というのもある。単純に考えて「推薦」と同様に難しい漢字なのかも知れない。
結び:
ここまでで痛感した事は「要するに、面倒な漢字の熟語を避けてカタカナ語にすれば、ろくに学校で勉強もせずに、のんべんだらりとして育った者たちにも、何とか話せるし、書けるようになるだろう」という「カタカナ語製造業者どもの要らざる親切心が、日本人の漢字能力を衰退させているのだ」という事だった。あーあ、情けない。
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