![]() | 新編 悪魔の辞典岩波書店このアイテムの詳細を見る |
この本の中で、ジャーナリズムというものへの定義として、
「きわめて強力な拡大器であって、この器械は、編集者たちの発言と印刷用のインクとの助けを借りてハツカネズミの泣き声を論説委員の獅子吼に変え、国中の人々が(察するに)その発する声に生きを凝らして聞き入ることになっている。」(122頁)
というように述べている。
この国に関していえば、広告主のお眼鏡に適うようにしかその拡大器は使われていないようにしか思えない。
いつも、同じ意見、似たような報道がほぼ異口同音に繰り広げられるだけだ。
異なる論理をぶつけ合うということは、めったにない。
というかない。
多少あるにしても、おふざけ程度であったり、横暴な司会者の思うがままに仕切られたりという程度だ。
「きわめて強力な拡大器」を持ち、ハツカネズミの意見をすら国中に届ける力があるということをしっかり自覚し、奮起して欲しい・・・