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破綻している高校国語教育7 次期学習指導要領への期待と不安

2017-01-18 17:32:24 | 高校国語改革
 国語のあり方を議論する中教審のワーキンググループ会合で次期学習指導要領の科目改訂案が示されている。かなり大きな変更になるのでこの章の最後に提示しておきたい。

①必修科目が「現代の国語」と「言語文化」の2科目に

 現在「国語総合」1科目が必修だが、新たに設ける「現代の国語」「言語文化」(いずれも仮称)の2科目を必修とする。
 「国語総合」は「読む」に重点を置いた内容だが、「現代の国語」では「書く・話す・聞く」ことも含め、実生活での国語の能力を高める。
 「言語文化」は古典や近代以降の文章を読むことを通じて、日本の言語文化への理解や関心を深めるとしている。

②選択科目に「論理国語」

 現在は「現代文A」「古典B」など5科目ある選択科目を、改定案では4科目にした。

 「論理国語」は自分の考えを論理的に形成して表現する能力を育成する。
 「文学国語」は小説や詩歌を味わい、表現の仕方を評価し、創作する能力を育成する。
 「国語表現」は自分の思いや考えをまとめ、他者に伝える能力を育てる。
 「古典探究」は古文・漢文を通じて、伝統的な言語文化への理解や関心を深める。


 「現代の国語」と「論理国語」「国語表現」は私が考えている方向に進んでいるように思えるので期待したい。しかしこれまでも国語の改訂はなされてきたが、結局は何も変わっていない。今回も普通にやっていたら、看板の書き換えに終わってしまだけであろう。そうならないために次の点を要求したい。

①大学入試の改革

 記述式の本格導入のことである。これが成功しなければ結局改革は失敗する。

②研修機会の充実

 国語科教員は、書く技術を教えることに慣れていない。研修の必要がある。公費による研修を実施すること、そしてそれを大学などで簡単に受講できるような体制をつくることが必要になる。



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