とにかく書いておかないと

すぐに忘れてしまうことを、書き残しておきます。

破綻している高校国語教育6 高校国語の現状5 「古典B」

2017-01-14 16:37:20 | 高校国語改革
【古典B】
 多くの進学校では、2、3年生で「古典B」という科目を勉強します。「B」とついていますが、何が「B」なのかは誰も気にしません。気にしてもしょうがないと感じさせるところがさすがに「国語」というところなのでしょう。ここ何十年か科目名は変わっても、同じような授業が行われています。江戸時代前の文章を学ぶので年代によって大きな変化はないのが当然です。しかし指導方法があまりに旧態依然としているため、私はいくつかの点で改善すべきだと思っています。

 1点目、教材はある程度の必修教材を指定すべきだと考えます。現状は教科書会社が教材を選び、その教科書の中にあるものからいくつかを選び指導しています。指導者側の自由度がある程度あったほうがいいとは思います。しかし日本の文化として「これだけは」という教材はしっかりとすべての生徒に教えるべきものではないかと思います。必修教材をしっかりと定める必要があるのではないかと思うのです。

 2点目、文法の扱い方の工夫が必要です。文法は必要です。しかし現代語の文法との比較や、英文法との比較など「ことば」に対する興味として必要なのです。また読解のためのヒントとして必要なのです。あまりに文法に偏った授業はやってはいけません。ではどうすればいいのか。入試との兼ね合いの問題がここでも生じています。まずは入試を度外視すれば、どういう授業が理想なのかを明確にイメージできるようにすることが大切だと思います。

 3点目。漢文の訓読はもうやめるべきです。これを言うと一部の人たちから猛反発が来ると思いますが、あの漢文の訓読を高校の授業でやる意味がどこにあるのでしょうか。センター試験で50点になるからそれなりに授業でやっているだけで、訓読そのものに高校生が四苦八苦する意義は何もありません。こんなことをやっているから「国語」はいらないと言われるのです。漢文を取り上げるのは書き下し文になったもので十分です。内容について学ぶべきです。わざわざセンター試験では出題する必要はありません。国語が200点満点なら、古典は50点で十分です。
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