当該シリーズでは、ブリラム県の以下の訪問先(地図の①~③)を紹介する。先ず初回は、パノムルン遺跡である。場所は地図のようにカンボジア国境まで30-40kmほどで、クメールと一衣帯水であることがわかる。
クメール様式の建造物を紹介するほどの知識をもたないが、ガイドブックや当日入手したパンフレットの援用を受けて、若干の説明を行いたい。
パノムルン遺跡で現在残る建物は、12世紀終わりに建造されたが、プラーン・ノーイ(下:レイアウト番号13.)だけは10世紀に建造されたといわれている。つまり10世紀から祈りの場であったことになる。
標高382mの山の頂に、回廊に囲まれた主祠堂と小祠堂を建てたものと感心する。晴天であれば、イサーンの大地はもとより、カンボジア国境の山並みを見ることができるとのことであったが、あいにく豪雨で残念であった。まずパンフレット記載の遺跡レイアウトに沿って進める。
写真は上のレイアウトで、3.The Processional Walkwayなる場所である。御覧のように、当該地点に到達したときには、雨脚が多少弱まったが、それまでは豪雨であり、視界は効かない。参道左右の立柱は蓮の蕾を表現しており、合わせて70柱あるとのことである。
写真はレイアウト番号4.で、第一ナーガ橋とある。装飾のナーガは5頭をもっている。
この参道の左脇には、御覧のように無数の陶片が散乱している。しかし無釉陶片で陶片と呼べないほどの破片ばかりである。程度のよさそうな破片を2片収集した。
レイアウト番号7.に相当する第二ナーガ橋である。いよいよ日本で云う山門から主祠堂等の堂塔伽藍である。
山門正面の全体像である。破風にはシバ神がリンテル(まぐさ石)にはカーラに乗る神像が描かれている。下の写真がシバ神。
次がリンテルに彫刻されたカーラに乗る神像である。
佳境に近づいているが以降は、次回に紹介したい。
<続く>