世界の街角

旅先の街角や博物館、美術館での印象や感じたことを紹介します。

シリーズ⑪:スコータイ歴史公園

2016-11-21 09:24:50 | タイ王国
<続き>


スコータイ旧市街の寺院や窯址の位置関係をグーグルアースを借用して示す。このうちラームカムヘーン国立博物館は先日紹介した。窯址については、別途紹介するとして今回は、それ以外について紹介する。

●ワット・マハータート
ラームカムへン国立博物館の西側で、旧市街のほぼ中央に建つ王室寺院でワット・マハータートを紹介する。
スコータイで最も重要な王室寺院。増築と修復を繰り返したため、幾つかの様式が混在している。
スコータイ独自の様式である蓮の蕾と云われるチェディーを、スリランカの影響を受けた仏塔4基と、四隅にランナー様式の仏塔が取り囲んでいる。東西南北の交流点ならではか。
アユタヤ時代の仏立像と云われている。柱の上には屋根があったとされるが、現在はみられない。

●ワット・シーサワイ
次はワット・シーサワイでロッブリー様式(クメール支配下のロッブリーで、クメール様式の寺院が多数建立された)というかクメールのプラーン(塔堂)を持つ寺院である。
元々はヒンズー寺院として建立されたが、後に仏教寺院となった。ラテライト(紅土)と煉瓦、漆喰で浸食が激しい。
クメールのヒンズー寺院は、プラーンが三つ並立して建つ。これはヒンズーの3主神つまりブラフマー、ビシュヌ、シバを表し、三位一体を意味している。
上段部分の修復の漆喰が、如何にもそれらしく見える。もう少しそれなりにできないものか?

●ラームカムヘーン大王像
旧市街中央のラームカムヘーン大王像を見た。スコータイ朝第3代王で名君の誉れ高い王は、その碑文が著名である。またランナーのメンライ王、パヤオのガムムアン王と同盟を結んだと云われている。


●ワット・プラ・パーイ・ルアン
ワット・プラ・パーイ・ルアンは城壁の北側で、スコータイではワット・マハータートに次ぐ重要寺院と云われている。

元々3基のプラーンが存在したというが、現在みられるのは北側(上写真)の1基のみである。
後10年もすれば、漆喰の像や装飾は崩落するのではないか?既に仏陀の尊顔は失われている。しっかり保存して欲しいものである。

●ワット・サーシー
ラームカムへ-ン王像の西側、池に浮かぶ小島にある寺院で、チェディーは釣鐘形のスリランカ様式。

歴史公園見学が主目的ではないので、寺院巡りは以上で切り上げ、窯址を見ることにした。次回はワット・トゥリアン窯址を紹介したい。




                                   <続く>