ビジュアル系バンドというのは、私の一方的な解釈では、見た目重視のバンドのことだ。
着飾ったり、メイクを施したり・・・・・。
ただ、ビジュアル系という割には、驚くほどのイケメンはいない。
何年前だったかは忘れたが、いま高校一年の娘とアニメ「ブラックジャック」を見ていたとき、その挿入歌で流れていた曲を聴いて、「この歌、いいね!」と、娘とふたり顔を見合わせたことがある。
番組のクレジットを見ると「ジャンヌ・ダルク」となっていた
曲名は、「月光花」。
翌日、ツタヤに行って、最新アルバムを借りてきた。
聴いてみると、演奏の上手い下手はともかく、バンドとしてのまとまりはあったし、何といってもボーカルの存在感が良かった。
娘も同じ意見だった。
そして、娘は、このバンドがビジュアル系と言われていることに興味を持ち、ビジュアル系バンド全体に興味を持つようになったのである。
アンティーク・カフェというバンドが、まず気に入った。
そして、プラスティック・ツリー。
ナイトメア、Rynch、アリスナインがお気に入りのバンドになった。
当時、ビジュアル系の専門誌が数冊出ていて、そのうちの「SHOXX」「FOOL'S MATE」を発売日ごとに買わされる羽目になった。
書店で、これらの本をレジに持っていくと、必ず「何? このオッサンがビジュアル系の雑誌を読むって!」というような顔をされた。
も、申し訳ございません、というような顔をして、毎回ひったくるようにして、本の入った紙袋を受け取った。
そして、逃げるように、書店を後にした。
なぜ、娘がビジュアル系バンドにはまったのか。
それは、「おまえの影響だろうが!」と娘は言う。
「だって、X-JAPANが、世界で2番目に優れたロック・バンドだって、いつも言ってたろ? あれは、もともとはビジュアル系じゃないのか? だから、俺は(娘は自分のことをオレと言う)ビジュアル系を極めようと思ったんだよ」
あら、まあ!
そんな展開で娘がビジュアル系を好きになるなんて、バカオヤジの頭では、想像もできないことだった。
「それに、あのマイナー感が、さらに興味深いんだよな」
そんな風に、したり顔で言うのである。
そのヒネクレ感は、なんか、俺そっくり!
こいつは、間違いなく、俺の血を引いた娘だ。
それを再認識した。
娘と私のビジュアル系への評価は、ほぼ同じ。
歌も演奏もアマチュアレベルだが、ビジュアル系全体を一つの個性と看做せば、とりあえず許せる、というものだ。
X-JAPANやラルク・アン・シエルは、特別な存在。
あの方たちは、始まりはビジュアル系のくくりだったかもしれないが、今は確実に単体のアーティストとして、それ自体がジャンルといっていい存在である。
あの方たちの立っている場所は、「選ばれし人」だけが達した極みだと言っていい。
しかし、すべてが、あの方たちと同じ領域に達する必要はない。
たとえアマチュアレベルだったとしても、エンターテインメントとして、それなりの域に達していれば、彼らはバンドとして存在価値があるのではないか、と私は思っている。
それは、娘も同意見だ。
「あれは、一つの個性。その個性を認めるか認めないかで、ファンの立ち位置が決まる。俺は、認めてるよ。きっと、これからも認めると思う」
高校一年の娘は、キッパリと言い切ったのだった。
着飾ったり、メイクを施したり・・・・・。
ただ、ビジュアル系という割には、驚くほどのイケメンはいない。
何年前だったかは忘れたが、いま高校一年の娘とアニメ「ブラックジャック」を見ていたとき、その挿入歌で流れていた曲を聴いて、「この歌、いいね!」と、娘とふたり顔を見合わせたことがある。
番組のクレジットを見ると「ジャンヌ・ダルク」となっていた
曲名は、「月光花」。
翌日、ツタヤに行って、最新アルバムを借りてきた。
聴いてみると、演奏の上手い下手はともかく、バンドとしてのまとまりはあったし、何といってもボーカルの存在感が良かった。
娘も同じ意見だった。
そして、娘は、このバンドがビジュアル系と言われていることに興味を持ち、ビジュアル系バンド全体に興味を持つようになったのである。
アンティーク・カフェというバンドが、まず気に入った。
そして、プラスティック・ツリー。
ナイトメア、Rynch、アリスナインがお気に入りのバンドになった。
当時、ビジュアル系の専門誌が数冊出ていて、そのうちの「SHOXX」「FOOL'S MATE」を発売日ごとに買わされる羽目になった。
書店で、これらの本をレジに持っていくと、必ず「何? このオッサンがビジュアル系の雑誌を読むって!」というような顔をされた。
も、申し訳ございません、というような顔をして、毎回ひったくるようにして、本の入った紙袋を受け取った。
そして、逃げるように、書店を後にした。
なぜ、娘がビジュアル系バンドにはまったのか。
それは、「おまえの影響だろうが!」と娘は言う。
「だって、X-JAPANが、世界で2番目に優れたロック・バンドだって、いつも言ってたろ? あれは、もともとはビジュアル系じゃないのか? だから、俺は(娘は自分のことをオレと言う)ビジュアル系を極めようと思ったんだよ」
あら、まあ!
そんな展開で娘がビジュアル系を好きになるなんて、バカオヤジの頭では、想像もできないことだった。
「それに、あのマイナー感が、さらに興味深いんだよな」
そんな風に、したり顔で言うのである。
そのヒネクレ感は、なんか、俺そっくり!
こいつは、間違いなく、俺の血を引いた娘だ。
それを再認識した。
娘と私のビジュアル系への評価は、ほぼ同じ。
歌も演奏もアマチュアレベルだが、ビジュアル系全体を一つの個性と看做せば、とりあえず許せる、というものだ。
X-JAPANやラルク・アン・シエルは、特別な存在。
あの方たちは、始まりはビジュアル系のくくりだったかもしれないが、今は確実に単体のアーティストとして、それ自体がジャンルといっていい存在である。
あの方たちの立っている場所は、「選ばれし人」だけが達した極みだと言っていい。
しかし、すべてが、あの方たちと同じ領域に達する必要はない。
たとえアマチュアレベルだったとしても、エンターテインメントとして、それなりの域に達していれば、彼らはバンドとして存在価値があるのではないか、と私は思っている。
それは、娘も同意見だ。
「あれは、一つの個性。その個性を認めるか認めないかで、ファンの立ち位置が決まる。俺は、認めてるよ。きっと、これからも認めると思う」
高校一年の娘は、キッパリと言い切ったのだった。