今回も、まとまらない話を。
新型コロナの影響で、在宅ワークを余儀なくされている方。
運動不足になっていませんか。
2ヶ月も在宅ワークしていると、足腰が弱ります。それは歴然としています。若い人でも在宅が続くと3週間程度で足腰が衰えます。
衰えた足腰を元に戻すのは、結構難儀なものなんです。
私は、フリーランスなので、基本在宅ワークだ。22年間の在宅ワークベテラン。
外に出るのは、得意先への営業と食材の買い出し、ランニングだけ。
ランニングは、週に3から3回はしたいが、残念ながら仕事優先なので、せいぜい週に2回程度しかできない。
コロナ君が我が物顔で居座っている今は、3ヶ月ランニングをしていない。マスクをしてランニングをするという方法もあるが、私は、それを考えていない。
ランニングは、マスクをしてまでするものではない。するのは自由だが、暑くなってきたとき、マスクをして走るのは、合理的ではない。だって、息苦しいじゃん。
ということで、私は室内トレーニングとウォーキングで体力を維持している。
室内トレーニングは、スクワット100回、腿上げ(蹴りも含む)50回、腹筋30回、ストレッチ10分。全体を30分以内でできるように調整している。それ以上だと飽きてしまうからだ。
ウォーキングは、国立駅前の大学通り700メートリを2往復。これプラス、マンションから大学通りまで往復600メートル。合計で⒊4キロを30分くらいで歩く。この程度では、真夏でもあまり汗はかかないのだが、爽快感はある。
本当は坂道があれば効果的なのだが、国立は坂が少ない。駅からかなり離れると忌野清志郎御大ゆかりの「たまらん坂」という急傾斜の坂があるのだが、遠いので避けている。
ウォーキングは、毎日ではない。週に3〜3回だ。私は、毎日走るとか歩くのを自分に義務付けるのは、好まない。自分で自分を縛るって、窮屈すぎますよね。
長く続けるコツは、「テキトー」だと思っている。今日は気分がのらないな、と思ったらやめる。嫌々やっていたり、義務感だけでするスポーツは、ちっとも楽しくない。
仕事は、毎日イヤイヤやってますがね。イヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤーハン!
月曜日、ウォーキングをした。
気温は28度程度。天気よし。
ウォーキングの最後に駅前のローソンに寄って、クリアアサヒの500缶とバターピーナッツを買った。
それをロイヤルホストのそばの木のベンチで飲むのが私のルーティンだ。
午前11時過ぎ。ベンチは木陰になっているので、暑さは感じない。脱力しながら、クリアアサヒのプルトップをプシュー。
フリーランスの特権ですね。飲もうと思えば、いつでも酒が飲める。「お気楽だな、おまえ」という批難は、甘んじて受けますよ。
だけど、俺だって、懸命に働いているんだから。懸命に働いた結果のプシューなんだから。
言っておきますが、俺はそこらへんのサラリーマンより働いているぞ。俺一人の働きに家族の生活がかかっているんだから、ノンストップに近いんだよ(息子や娘の稼ぎは当てにしていない。でもヨボヨボのジイさんになったら、少しよろしくね)。
63分くらいストップするののどこがいけないのさ。
フリーランスを怒らすなよ。全部の木に花を咲かせるぞ。花咲じじいになるぞ。鼻にも花を咲かせちまうぞ。
セキトリ、君はいつ生まれ変わって、お父さんの前に現れてくれるんだい? お父さんは待っているのに(唐突な願望)。
そんなことを涙目で思っていたとき、バターピーナッツを食っていた私の前に、おっさんが来て私のベンチの隣を指差して「ちょっといいですか」と遠慮がちに言って座った。
少し猫背の50から56歳に見える小太りの小柄な人だった。
そして、私のことを「先生」と呼んだ。先生が「先に生まれた」という意味なら、私は、きっとこの人に対しては先生だ。
彼は、パグ犬を連れていた。右から見ても左から見ても上から見ても肛門を見てもパグにしか見えないパグ犬だった。
そのパグ犬を繋ぐリードを私のほうに差し出して、彼は言った。
「ちょっと西友で買い物をしますんで、こいつを預かってもらえませんか。15分もかからないはずです」
「いつもなら、西友前のガードレールに止めておくんですが、先生なら信じられる気がして。この子、人を怖がることは滅多にないですから先生に迷惑はかけないと思います。どうでしょう」
パグちゃん、可愛いね。
で、この子のお名前は?
「さとみ、って言います。私が、石原さとみのファンなんで、そう名付けました」
ああ、その情報いらないですね。
預かった。
しかし、隣のベンチに座っていた、50歳前後に見える男の人が、彼が消えたら私のそばにわざわざやってきて耳打ちをしたのだ。
「あの人ヤクザなんですよ。気をつけてください」
え? 国立にもヤクザがいるの? 嘘でしょ。
男は、神妙な顔をしてうなずき、すぐ離れていった。
ロイヤルホスト前のベンチは花壇を挟んで、2列2列に配置されていた。私はロイヤルホスト側に近い右のベンチにいた。
男は左側。そして、向かいのベンチにも座っている人がいたが、2人とも足早に席を立った。
「ヤクザ」に反応したの?
パグ犬のお父さんは、約束通り、15分以内に帰ってきた。
パグは大人しかった。ほぼ私の足元を動かずに、静かに待っていた。
私が「さとみちゃん」と呼ぶと、面倒くさそうに、目だけ開けて私を見上げた。
おとなしいんだね。
男が帰ってきて「さとみ、いい子してたか」とパグの頭を撫でた。
パグは無表情だったが、嬉しそうだった。丸まった尻尾を思い切り振っていた。
男が私の前に、クリアアサヒの500缶を差し出した。「先生、留守番のお礼なんだけど、受け取ってくれるかな」
まあ、拒む理由はないわな。
「俺、さとみを他の人に預けたのは初めてなんだよね」
あ、そう? 俺もなかなか犬を預かることはないわな、アロワナ。
「先生、アロワナ飼っているのかい」
飼ってないよね。
「俺んち、アロワナが2匹いるんだよね」
どんな自慢や!
男が、肩から息を大きく吐いて、目の前の空気に語りかけるように言った。
「俺、30半ばまで役に立たない稼業をしていたんですよ。でも、結婚を機に抜けたんですよね。先生いま何歳?」
オレは、62だね。
「ああ、じゃあ、本当に先生だね、じゅっこ上だ。俺、52。いまだにガキだよ。先生から見たら、バカにしか見えないよね」
初めて会って、そんなのわからんよ。
「だけど、俺は先生を初めて見たとき安心したんだよ。先生ならさとみを預けられるって」
気のせいだよね。
「30半ばで結婚した俺の奥さん、働き者でさ。いつもおいしい朝ごはんと晩ごはんを作ってくれるんだ。裁縫も得意でね。だけど、少しだけでも休んでほしいと思って、昼ごはんは西友の弁当を犬の散歩のついでに、俺が買って帰るんだ」
「あ、こんな話、ちっとも楽しくないよな」
いや、すんごく、面白かったよ(棒読み)。
あらまあ、バターピーナッツがなくなっちまった。
ローソンで買ってこようかな(逃げる口実)。
「あ、俺が行きます。気が利かなくて、すみません。先生」
舎弟は、ローソンまで走っていった。
元ゴクドーさん(推定)をパシリに使ってしまった。
よく殴られなかったもんだ。
うまいな、バターピーナッツ。
ところで、久しぶりに電車で仕事場に行った娘が驚いた、
中央線が密密密密だったからだ。
密は怖いぞな。
だから、娘は上司に相談した。
「こんな状態で通勤するのは、働く意欲が削がれます。時間差出勤をお願いします」
上司も通勤電車が過酷なことを身をもって知っていた。
なので、娘はまた在宅ワークに戻った。
あの朝の密密密密密密は、なんとかならないんですか、東京都さん、JR東日本さん。
解決方法は、企業に丸投げですかい?
余計な話だが、白人警官による黒人殺人事件に関して思い出したこと。
白人警官にシンパシーを感じている人(俺は白人警官側だよ。あれはもともと黒人が罪を犯していたからじゃん)という人は、これから先はすっ飛ばしてください。
ただ、言っておきますがね、警官に裁く権利は与えられていないいんですよ。警官に与えられているのは、治安維持が主なんですよね。その先に殺人なんて、正当防衛以外あり得ないんですよ。
今回の事件を知ったとき、私はダイアナロスとシュープリームスのヒット曲「ラブチャイルド」を思い出した。
3人の黒人女性が歌うプロテストソングだ。
ほぼ国民的グループになりかけていた黒人女性3人が歌う社会的な内容の歌。
当時は、勇気がいったと思う。まだ歴然と黒人差別が全米を覆っていた50年以上前の曲だ。
ラブチャイルド、私生児。
社会から虐げられて、明日さえも定かではない女性が私生児を生む決心をしたのだ。
社会から嘲られ、白人と比べられ、罪の意識に苛まれ、誤解されてきた。
でも、私はそのすべてをあなたに背負わせはしない。
なぜなら、私はあなたを愛しているから。
ずっと愛しているから。
生まれてきたら、愛し続けるから。
アメリカの白人世界は、50年前とちっとも変わっていないんですね。
これは、トランプだけのせいではないよね。
白人って、どこが偉いんだ?
白人至上主義のクー・クラックス・クランに聞いたら、「白人だからだよ」という白痴的な答えが返ってくるんだろうな。
キミたち、ただ黒人が怖いだけだろ。
実は、黒人が自分たちと同じくらい優秀だったと認めるのが怖いんだろ。
安心してください。
履いてますよ。
白人も黒人もアジア人も、みんな履いてる仲間じゃないですか。
動物みたいに、全裸じゃないんだから。