~1990年3月*イースター島2日目~
ラノ・カオからのんびり戻ってきて、ハンガロアの小さなマーケットで、
夕飯を調達。日持ちしそうなラスクと果物とヨーグルトなど。
友人のクミちゃんも私も、学生で、バイトして貯めたお金で来ているので、
どうしても食費を節約することになってしまいます。
夕飯を民宿で用意してもらうと1泊25US$。朝食だけなら15US$。
10US$(約1500円)の差は大きいのです。
泊まっている民宿は、おじさん、おばさん、20代前半の息子さん、
そして、10歳くらいの息子さんがいて、
お部屋は新しくはないけど清潔な感じで、
おじさんが優しく接してくれたので、居心地はよかったです。
朝食時に食堂に行くと、我々のほかには欧米人の年配のグループと
個人で何人かが泊まっていたようでした。
おじさんの方から、「明日、車でラノ・ララクへ行きたがっている人がいるけど、
一緒にいかが?半日で3人で50US$だけど」とお誘いがありました。
ラノ・ララクとはモアイが作られた石切り場のような所で、
地図では15km以上ありそうですが、「地球の歩き方」では、
徒歩での行程が書かれています。
当初はクミちゃんと徒歩で行くつもりでいましたが、
ラノ・カオに行く途中で会った日本人学生の情報では、
徒歩ではやめたほうがいいとのことでした。
そんな時、おじさんからの提案は願ってもないことで、ラッキーでした
もう一人の同行者はイギリス人の30代くらいの神経質そうな男性。
「3人で50US$」という割り切れない数字に対して、
何の相談もなく「16US$」出してきました
ちょっと「え~っ?」と思いましたが、言い返す語学力もないしな・・・。
さて、その日の夜、民宿の我々の部屋に意外な訪問者が
イースター島に入国する時荷物検査で念入りに調べられていた、日本人青年です。
我々がここに入って行くのを偶然見かけた様子で、訪ねてきたのです。
彼は個人旅行を何度かしているそうなのですが、それにしては、
バックパッカーには程遠く、出張っぽい雰囲気を醸しだしていました。
この民宿を訪ねる前、一人で島のディスコに行ったらしいのですが、
日本人ということで、ちょっとボラれたらしい・・・
おおよそディスコが似合うとも思えないのに、チャレンジャーなのはあっぱれ
でも、ボラれたことを日本人に慰めてもらいたかったのでしょうか?
年上だけど、「大丈夫ですか~」と心配になりました
我々にとってはイースター島で話した2人目の日本人。
ひとしきり雑談して、「日本の味が恋しくなったらどうぞ」と、
インスタント味噌汁を置いて、帰っていかれました。
青年とこのあと出会うことはありませんでしたが・・・お味噌汁ごちそう様。
旅の途中でとってもおいしくいただきました ~続く~