少し前ですが、9月12日に開かれた(社)静岡県ニュービジネス協議会のNBサロン中部9月で、10月5日グランドオープンの「新静岡セノバ」の概要について、運営会社・静鉄プロパティマネジメント㈱代表取締役の今田智久社長にうかがいました。
今田さんからお話をうかがうのは2度目(こちらを参照)。以前と比べると、少しお痩せになったかな。やっぱりご苦労が・・・。
それはさておき、静岡市民にとってなじみの深い新静岡センターが、「セノバ」って名前に変わっちゃうと知った時は、少々違和感もありましたが、お話をうかがって、いろ~んな意味で消費者側の意識もCHANGEしてるんだなって実感しました。
ちなみに「cenova」のネーミングは、NTTDocomo、au、oazo等を手掛けたネーミングクリエイターの横井惠子さん。center(中心)+nova(ラテン語で“新しい”)の組み合わせだそうです。せっかく市民に愛着のある商業施設なのに、静岡市民から公募するという方法をとらず、あえて中央のトップクリエイターに命名してもらったというのは、何かやっぱり、CHANGEの意味を際立たせたかったのかな。
開発コンセプトは“静岡市都市部の新たな魅力創出・まちづくりに貢献するターミナル一体型再開発”。前回のサロンでもおっしゃったように、バスターミナルや鉄道駅と一体化し、機能的なゾーニングによって市街地の人の流れに新たな“回遊”の魅力を付加します。
興味を持ったのは、新静岡センター時代から井水を活用し、トイレ洗浄水、植栽の散水、バスターミナル城工場の空調等に利用するなど、安倍川の伏流水が豊富に流れる静岡市ならではの水の恵みを活かすということ。
静岡市中心部で大規模な地下街が作れないのは、地下水が多すぎるからって聞いたことがありますが、商業施設が地下水を使うのはなかなか規制が厳しいようです。セノバの場合は、センター時代から使っていた実績もあって許可が下りたとか。ほか、LED照明、ミスト散布装置、電気自動車用充電器の設置など各ポイントで環境にも配慮しています。
またバリアフリー・ユニバーサルデザインの採用に関しては設計の段階から福祉団体等にヒヤリングを行い、施設すべての出入り口をフラットにし、入口はすべてオートドアに。誘導ブロックは視覚障害者にとって黄色が見えづらいため周囲をグレーで囲む工夫をしたそうです。
注目のマーチャンダイジングでは、静岡市民の消費行動の特徴ともいえる“ちょっと新しくてトレンディなもの”と“堅実に日常性の高い需要にも応える”カジュアルファッション、食、雑貨のテナントをバランスよくミックスさせたとのこと。
店舗面積はのべ3万2千平方メートル。うち6000平方メートルが複合映画館『シネシティザート』で、残り2万6千平方メートルが153の店舗。うち106店が静岡市に新規初出店で、店舗総面積は旧新静岡センターの約2倍です。『東急ハンズ』『MARUZEN&ジュンク堂書店』『BEAMS』『mont-bell』など静岡県初出店の店も注目です。
大都市ではお馴染みのこれら量販店が、どんな“静岡仕様”で乗り込んでくるのか、興味ありますね。
個人的に注目は、1階にオープンする『ヴィノスやまざきワインバー』、5階レストラン街の『炭焼きレストラン・さわやか』あたりかな。さわやかのハンバーグは、ファミレスでは全国に誇れるレベルだと思います。静岡の街中で気軽に食べられるようになるのはウレシイですね!
ほか、詳しい出店リストはセノバのホームページでご確認ください。