8月3日 BIZ+SUNDAY
経営不振にあえぐリゾート施設の再建に乗り出した経営者がいる。
HISグループの澤田秀雄代表である。
20代で旅行会社を立ち上げた澤田さん。
格安航空券にいち早く目をつけ会社を急成長させた。
その後 スカイマークエアラインズを設立するなど次々と新しい事業を手掛け“旅行業界の革命児”とも呼ばれている。
澤田さんはいま日本の観光産業に新たな可能性を感じている。
澤田さんが再建に乗り出す愛知県のリゾート施設ラグーナ蒲郡。
愛知県や蒲郡市、トヨタ自動車などが出資した第三セクターが2002年から運営してきた。
しかし施設はプールが中心で集客が夏場に偏るという問題を抱えていた。
経営が上向かないまま78億円の債務超過に陥っていた施設。
どう再建を図るのか
澤田さんには独自のアイデアがあるという。
その一つが日本初、世界初を売りにしたイベントの開催。
お客さんが施設に入ると光や映像を映し出すプロジェクションマッピング。
周囲を360度照らすイベントは日本では例がないという。
さらにプールにもプロジェクションマッピング。
海の生き物たちが踊りだす空間に変わる。
日本初、世界初にこだわる澤田さんはあのハウステンボスも再生させた。
50メートルもの壁面をゲームのモニターに変えるという大胆な発想。
さらに世界最大級のイルミネーション。
18年続いた赤字経営をわずか1年で黒字に変えた。
(エイチ・アイ・エス グループ 澤田秀雄代表)
「僕は全世界のテーマパークを見た。
アトラクション 祭り 全世界のいろいろな場所を見ている。
アイデアはいっぱいある。」
澤田さんにはもう一つアイデアがある。
最先端の科学技術を結集させたスマートホテル計画。
ロボットが出迎え
顔認証を使って顔パスでコテージ出入りできる。
電力は太陽光発電。
技術大国日本のテクノロジーを集めたホテルで集客を目指す。
(エイチ・アイ・エス グループ 澤田秀雄代表)
「アジアの大航海時代が始まりつつある。
アジアのパワー 観光人口を取り込んでいかなければだめだ。」
澤田さんが注目するアジア。
去年ビザが緩和されASEANからの観光客が急増している。。
富士山やディズニーリゾートなどがある首都圏。
京都やユニバーサルスタジオを持つ関西。
その中間にある中部地方に魅力的な施設があれば観光の拠点になりえると澤田さんは考えている。
(エイチ・アイ・エス グループ 澤田秀雄代表)
「観光的には素通りされる地区だった。
やり方次第でここに足を止めてもらう。
景色もいいしやり方次第では非常に面白い。」