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ネタバレ必至で読み解く主観的映画批評の日々!

夏目漱石「こころ」

2011-02-06 22:03:50 | 読書のススメ
久々に本の記事を書きます。
取り上げた作品はタイトル通り、夏目漱石の「こころ」です。
決して記事のネタがないから取り上げたわけではありません。

もう何度も読み返している作品で、今更ストーリーを書く必要もない作品でしょう。
おそらく多くの人が高校生のときに読まされた作品だろうと思います。
僕もその一人です。

読んだきっかけは、特に理由もないですが、何度読んでも発見があります。
文体は好きではありません。
新聞小説だったこともあり、読者を意図的に引っ張ろうとしたきらいがあり、くどい言い回しも気になります。
けれども、それでもきちんとおもしろみと深みを兼ね備えている作品だろうと思います。

「こころ」は何度か映画化もされていますが、思い切ってこのあたりで映画化してもいいのではないかな、と今回読んで思いました。
テーマは十分今でも理解できるし、とにかく映画化するための題材を日本映画界は探しているようだからです。
僕の提案は、2011年を舞台設定にしては、というものです。
どうも日本では映画化すると原作に忠実になぞることが重要であるかのような観点で議論されます。
けれども、僕に言わせれば、これほどおもしろい映画を明治時代を舞台にする必要はないような気がします。

義理と人情という二つの葛藤は今でも十分耐えられるテーマだし、脚本次第では珠玉の作品になるのではないでしょうか。
「源氏物語」を改悪するような映画化ではなく、ディカプリオの「ロミオ&ジュリエット」のような脚色を期待します。

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