銅版画制作の日々

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ぐるりのこと リリー・フランキー、映画初出演!

2008-07-23 | 映画:ミニシアター

 ぐるりって?→自分の身の周りのこと。または、自分をとりまく様々な現境のこと。

 

7月17日、祇園祭りの最中・・・・。京都シネマにて鑑賞しました。お客さん、さすが少なかった?みんな祇園祭で巡行見学みたいです。私は母の入院の手続き終了後、いそいそシアターへそういえば邦画は「アフタースクール」も鑑賞したのですが、未だ記事にしていませんまた後日書きたいと思います。

リリー・フランキーが映画に初出演した作品です。いつもは脚本・コラムなどを書いておられる方なのですが。絵本「おでん君」はみんなご存知ですよね。NHKでアニメ化され、大人気

そして女優木村多江さんが彼の相手役です。この方の出演されているドラマなどもほとんど未見です。どんな演技をされるのかも楽しみでした。

 

そんな2人が夫婦役で共演した「ぐるりのこと」。

何があっても別れない夫婦の10年におよぶ希望と再生の物語、

これは、今を生きる私たちの10年の物語。

何事もきちんとしたい妻・翔子(木村多江)とひょうひょうと生きる法廷画家の夫・カナオ(リリー・フランキー)。どこにでもいる夫婦のふたりにおとずれるさまざまな困難・・・・・初めての子どもの死、妻のうつ。それでもふたりは一つずつ一緒に乗り越え生きていくーーー。

1993年7月。ふたりの部屋のカレンダーには「×」の書き込み。妻・翔子(木村多江)が決めた週に3回の夫婦の「する日」の印だ。しかし、その日に限って、靴修理屋で働く夫・カナオ(リリー・フランキー)の帰宅は遅い。女にだらしないカナオが遊び歩いているのでは? 彼の手の甲をぺろりと舐め、浮気かどうかチェックする翔子。カナオは先輩の紹介で、新しく法廷画家の仕事を引き受けてきたところだった。「はあ!? 靴屋は? とにかく……決めたことやってから話そうか」苛立った様子で、翔子は寝室へ消える。「この感じからは……ちょっと無理だと思うな」カナオはぼやきながら、渋々寝室へ入っていく。

ふたりはどこにでもいるような夫婦。翔子は女性編集者として小さな出版社でバリバリ働いている。一方、カナオは法廷画家の仕事に戸惑いつつ、クセのある記者・安田(柄本明)や先輩画家らに囲まれ、次第に要領を掴んでいく。職を転々とするカナオを、翔子の母・波子(倍賞美津子)、兄・勝利(寺島進)とその妻・雅子(安藤玉恵)は好ましく思っていない。

しかし、そんなカナオとの先行きに不安を感じながらも、小さな命を宿した翔子には喜びのほうが大きい。

「動いた」とカナオと並んで歩く夜道、自分の小さくふくらんだお腹に手で触れる。カナオのシャツの背中をギュッ!と掴んで歩くその後ろ姿には幸せいっぱいって感じ・・・・。

1994年2月、ふたりの部屋に掛けられたカレンダーから「×」の印が消えている。寝室の隅には子どもの位牌と飴玉が置かれていた。初めての子どもを亡くした翔子は少しずつ心を病んでいく

気分転換のため、引越しするカナオと翔子。引越し祝いのため、友人たちと鍋を囲む。そのとき、一匹の蜘蛛が・・・・・。悲鳴をあげたとたん、翔子は過剰反応「殺さないで~~!」と絶叫その姿をカナオはじっと見つめるのだった。

カナオは法廷で、さまざまな事件を目撃していた。1995年7月、テレビは地下鉄、毒ガス事件の初公判を報じている。一方翔子は何と!産婦人科で中絶手術を受けていたすべてはひとりで決めたこと。カナオには秘密である。その罪悪感から、益々翔子は自分を追いつめていく無理をおして、書店でのサイン会に立ち会うが、ふとしたことからがあふれだしてしまう。そしてついに実家で

 

1997年10月、カナオは法廷画家として、すっかり堂に入っていた翔子は仕事を辞め、心療内科に通院の日々。ある日、台風でが通じないことに不安を感じたカナオは急いでに戻る。が吹き込む真っ暗な部屋で、翔子はびしょぬれになってたたずんでいた。「わたし、こどもをだめにした・・・・・」泣きじゃくる翔子、「どうして、私と一緒にいるの?」ながら、カナオを殴り続けるのだ。そんな彼女をカナオはやさしく抱きとめる。「好きだから、一緒にいたいと思っている」と告げる。ようやく二人の間に重く固まっていた空気が溶け始めた。

茶会に行くようになった翔子は、寺の庵主から天井画を描かないかと提案される。いつのまにか、ベランダに家庭菜園が・・・・。赤く実をつけたトマトをふたりはもいで食べる。夜中に熱心に画集を見入る翔子の姿を、カナオは発見する

 

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頑張る翔子

1999年2月、カレンダーには再び「×」の印が付けられていた。ふたりの生活は少しずつ平穏を取り戻していたカナオがバイトする絵画教室でスケッチに励む翔子。ふたりの部屋には翔子が描いた美しい絵の数々が立てかけられている。

季節は景色からの春、そしてが咲き誇る夏を過ぎ秋へ・・・・・。時が洗い流していく

カナオは法廷で地下鉄毒ガス事件、小学児童殺傷事件といった陰惨な事件が裁かれるのを目撃していた。

 

2000年5月、翔子の父親がガンになり、翔子とカナオは名古屋へ見舞いに行くことに。宿泊したホテルで出くわした他人の結婚式の風景。式をあげていないふたりはその光景を見つめていた。父親の様子を家族に報告するふたりは母波子(倍賞美津子)より、離婚の真相を聞く。(実は母が父を裏切ったと)そして、波子はカナオに「翔子を宜しくお願いします思わずこみ上げる翔子

 

2001年7月、部屋には名古屋で撮影したふたりの記念写真が飾られている。

ふたりは完成した天井画を穏やかな表情で眺めていた。畳に寝そべって・・・・。

数日後、小学児童殺傷事件の被告人に死刑判決が下る。被害者遺族に罵声を吐き捨てる被告人(新井浩文)、退廷させられる被告人。裁判所の渡り廊下で、「人、人、人・・・・・・」と呟きながら、カナオは今日も白い紙に向かう

 

本当にありがちな夫婦の物語をリリー・フランキーと木村多江は自然体で演じていた。特にリリー・フランキーは初めてとは思えないほど、素晴らしくて驚いた。木村多江も凄い、心を病んだ翔子役を見事に演じていました母親波子役の倍賞美津子はえらい年がいかれ、驚きました。魅力的な方だっただけに・・・・。柄本明、あまり好みの役者さんではないけど、かなり存在感があり・・・・う~んさすがって感じです。年を重ねる度にいい役者さんになられたな!なんて偉そうなことを言っておりますが。いい映画でした。ほろっときました。

 

ぐるりのこと めんどくさいけど、いとおしい。いろいろあるけど、一緒にいたい。

 

 

 

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