はじまりは、愛するものを守るための些細な“嘘”だった――。
好き度:=60点
ベルリン国際映画祭で金熊賞を含む3冠に輝いたのをはじめアカデミー外国語映画賞受賞など世界中の映画賞を席巻したという話題作品を観て参りました。
実は前作「彼女が消えた浜辺」も鑑賞したのですが、どうも相性が悪い(爆)しかし今回は色々な賞を獲得したということもあって前作より期待度をあげて観に行ったのですが、、、、。どうもこの乗りにはついていかれませんでした。
多くのブロガーさんたちが大絶賛する中、合わない、乗れないという記事を書くのも何だか申し訳ないような気もしますが。。。。
ミステリーということですが、そんなに緊迫感を感じなくて。なんて言ったらいいのでしょうね。確かに身の潔白を正すには咄嗟に口から出まかせを言うことってあります。それがドンドン大きくなって収拾がつかなくなるっていうのはよくある。そのあたりを上手く描きだしたりしているのですが、惹きこまれるほどのミステリアスさは感じないです。
もちろん登場する人物は誰一人悪い人はいないんですが。己の潔白や保身を優先とするならば、こういう事になりゆるのは目に見えている。そのあたりの人間描写は凄いなあとは思いました。こんな人身近にもいるわと思わせるところはう~ん納得!
好きなシーン☆
冒頭の夫婦が家庭裁判所に離婚許可を申請する場面の2人のシーンは結構惹きこまれた。後は夫ナデルの父の認知症を演じた俳優さんの演技はとてもリアルで、びっくり!マジじゃあない?と思うくらい凄いなあと思いましたね。
ラジエーの子供役の女の子、良い味出していましたね。
あらすじ(goo映画より)
ナデル(ペイマン・モアディ)とシミン(レイラ・ハタミ)は結婚14年の夫婦。間もなく11歳になる娘テルメー(サリナ・ファルハディ)とナデルの父の4人で、テヘランのアパートで暮らしている。娘の将来を案じたシミンは国外移住を計画し、1年半かけて許可を得たものの、ナデルの父がアルツハイマー病を患ったことが誤算となる。介護の必要な父を残して国を出ることはできないと主張するナデルと、たとえ離婚してでも国外移住を希望するシミンは対立。話し合いは裁判所に持ち込まれるが、離婚は認めても娘の国外移住は認めないと、ナデルが譲らなかったため、協議は物別れに。これを機にシミンは、しばらく実家で過ごすこととなる。そこで、家の掃除と父の介護のために、ラジエー(サレー・バヤト)という女性を雇うナデル。しかし、男性の体に触れることは罪ではないかと心配する敬虔なイスラム教信者のラジエーは、ナデルの父が失禁する場面を目にして激しく動揺。また別の日には、彼女が目を離した隙に、父がふらふら出て行ってしまうことも。そんなある日、ナデルとテルメーが帰宅するとラジエーの姿はなく、ベッドに手を縛りつけられた父が倒れ、気絶しているところを発見。ラジエーはほどなくして戻ってくるが、頭に血が上ったナデルは事情も聞かず、彼女を手荒く追い出す。その晩、ラジエーが病院に入院したことを知ったナデルは、シミンと一緒に様子を見に行き、彼女が流産したことを聞かされる。これにより、ナデルは19週目の胎児を殺した“殺人罪”で告訴されてしまう。ナデルはラジエーの妊娠を知っていて突き飛ばしたのか……?だとしたら、それは流産するほど強かったのか……?一方、ナデルもラジエーが父に行った行為に関して彼女を告訴。裁判は次第に多くの人々を巻き込み、それぞれの思いが交錯、複雑に絡み合ってゆく……。運命に翻弄されてゆく2組の家族。彼らが辿り着いた結末とは……。
介護、格差社会、信仰 夫婦間の倫理的問題等、、、、。現在のイランの現状を浮き彫りにしているところは、勉強になりますが。
解説(allcinemaより)
前作「彼女が消えた浜辺」がベルリン国際映画祭で監督賞に輝くなど世界的に注目されたイランの新鋭アスガー・ファルハディ監督が、一組の夫婦のすれ違いが思わぬ事態へと発展していくさまを、伝統と近代化の狭間で揺れるイランの社会事情を背景にスリリングに描き出したヒューマン・ドラマ。さまざまな社会問題や普遍的な家族の間の心の葛藤を丁寧に織り込みつつ、緊張感みなぎる会話劇に予測不能のストーリー展開を見せる巧みな脚本が賞賛され、色々な映画祭で賞ゲットした。
メディア | 映画 |
上映時間 | 123分 |
製作国 | イラン |
公開情報 | 劇場公開(マジックアワー=ドマ) |
初公開年月 | 2012/04/07 |
ジャンル | ドラマ/ミステリー |
映倫 | G |
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