
子育ての目標の一つは、子どもを「自立」できるように育てることです。
それとともに、子どもを「自律」できる人に育てることがとても大切です。
箕面三中の教育目標の中にも、「自立する子ども」と同時に、「自律する子ども」を掲げています。
自分の気持ちを自らのコントロール下に置く感覚や習慣が、おとなの中でも緩くなっているこの時代、子どもに自分を律することを求めるのは、なかなかたいへんです。
そのような社会の影響もあるのかもしれませんが、いまの子どもに足りない力は、自分の欲求を押さえて、ガマンする自律の力です。
自律とは、「~したい」、「~がほしい」という個人の気持ちがあっても、こらえるとかガマンすることです。
「あの服がほしい」「おこづかいをいっぱいもちたい」「あのおかしもほしい」・・・。
人の欲望には終わりがありません。うまく手に入れたとしても、「もっと、もっと」とエスカレートしていきます。
ですから、子ども自身が、どこかで気持ちに区切りをつけることができるようにすることが、自律させることです。
その場合、親は「ガマンしなさい」といいきかせることが多いでしょう。
ただしこのときのポイントは、子どもに「あきらめさせること」ではないということです。あきらめるということは、いつになっても手に入らないと思わせてしまいます。
だったら、極端な場合、盗ればいいと万引きに走る場合もなきにしもあらずです。
じっさい、万引きをした小中学生に聞いてみると、親から「だめよ、あきらめなさい」と小さい頃からいわれて育ってきた場合もあるようです。
そこで、自律のための子育てのポイントは、子どもの欲望を先延ばしすることであるといえます。
「もう少し年齢が上がれば、バイトをして、自分で稼いだお金で買ったらいいよ」とか
「社会人になって、仕事をするようになったら買えるようになるなるじゃない」
これが欲望を先延ばしすることです。いまは無理でも、できる日がやってくるという展望や見通しを子どもが持てるなら、いまはガマンしておこうかと納得できます。
これが自律を支える「ガマンしなさい」ということばの意味です。
自分を律する心、自律心はこのように育ってくるのです。