学校で不登校になった児童生徒は、さまざまな支援により、登校できるようになる子がいます。
また、わたしにも経験がありますが、卒業式はみんなといっしょに式場には入れないけれども、体育教官室(体育科の教員が授業準備等で使う部屋)の窓ごしに式に出席する生徒がいました。
その子には、式終了後に卒業証書を授与し、お祝いしました。
また、全体の卒業式終了後に、午後から校長室で保護者同伴のもと、学年教職員が見守るなか、卒業式の第二部をして卒業を祝ったこともあります。
さらには、中学卒業後に単位制高校に進学し、登校できるようになり、卒業を迎え高校の先生に案内され、その卒業式に参列したこともあります。
その高校には同じような経験をした生徒が、ほかにもたくさんいて、小学校・中学校時代を含めその苦しかったときをふりかえり、高校卒業の喜びを涙ながらに、卒業の言葉として語りました。
それを聴いて、こちらも深い感銘を受けました。
そんなケースはけっこうあるのですが、残念ながら中学校は全欠、その後も家にずっといておとなになる生徒もいないわけではありません。
さまざまな事情や要因によって、社会や人と一時的に距離を取った結果、徐々に社会とのつながりがなくなる子がいます。
家族以外の人、または家族とのコミュニケーションの機会が減ってしまい、ずっと家にいるのです。
さらに、この状態が長期化することによって自尊感情が低下し自分に自信をなくし、社会参加が難しくなる。
そのようなケースが全国的に増えていると聞きます。
家族は、本人によかれと思って先回りしたり、過干渉になることもあります。
ひきこもりが長期化するほど家族も疲れてきます。
親は「私のせいだ」と自分を責め、「この子の面倒を見るのは自分しかいない」と覚悟を決めてしまいます。
その結果、共に依存しあう関係になってしまいます。
ですから、親を含めた家族丸ごとのサポートが必要になるのです。
そのサポートは専門家によるものや、地域でひきこもりの人をサポートする民間団体やNPO法人により展開されています。
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