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個性を大切に。
しばしば学校教育の中で言われる言葉です。
30人生徒がいたら、30人の個性があるのです。
たしかに、そうでしょう。
そして、個性を発揮させ、伸ばしていくことが学校教育の役割の一つともいいます。
そして、個性重視は学校だけではなく、いまの社会においても同様です。
個人を尊重する方向に人間関係のベクトルが向かう今という時代にあっては、個性を発揮することに価値が置かれます。
それとともに、「わたしは個性がないから」と気にする人も出てくるのです。
しかし、考えてみたら個性が現れるのは、常に他との比較をしたときです。
だから、他者がいるからこそ自分の個性は個性になるのです。
もし、山奥のポツンと一軒家に暮らしている人がいるなら、多くの人が地域で集住して暮らしているというフィルターを通さないと、その人の暮らしぶりは個性にはならないのです。
多くの人と集住すると、そのうちの一人の暮らしが、他の人たちの暮らしとちがうから、個性的な人とか個性的な暮らしと呼ばれるのです。
つまり周りの人が、ある人の個性を出現させるのです。
ですから、個性は多分に周りの人が生み出すのになるのです。
周りの人が生み出すものである以上、わたしたちは個性がないとかといって嘆いたり、悩んだりする必要もないのです。
個性、個性と「こせこせ」しなくていいということです。
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