中学校の卒業式では、思春期を過ごす生徒たちが3年間を振り返る機会になります。
揺れやすい、多感な3年間を過ごしてきたので、卒業の喜びは、生徒にとっても、教職員にとっても感慨深いものになります。
多くの中学校が、通常は「卒業の歌」として、卒業生の合唱を式次第の中に組み込みます。
そして、それは式の最後の方に入れます。
たとえば、このようにうたいます。
(青色の部分を長押しして、聴いてください。)
感極まって涙する生徒、教職員、保護者もいます。
しかし、去年と今年に関しては、新型コロナウイルス感染防止のため、卒業式で学年全体合唱はできない学校がほとんどです。
そんななか、今年3月18日、兵庫県西宮市の中学校では、「動画での合唱」(リモート合唱)を行いました。
生徒はマスクをとり、顔を見せて一人ずつうたう様子を事前に動画におさめました。
それを約250名分あわせてスクリーンに映し出しました。
歌唱も人数分重ね合わせ、ハーモニーをつけたリモート学年合唱として、式で流したのです。
曲は「旅立ちの日に」で、前奏ではスクリーンに校舎が映し出され、卒業生の顔が歌とともに順番に出てきます。
それを全員で鑑賞すると、感極まって目頭を押さえる生徒もいました。
制限のあるなかでも、合唱をしたいという思いを実現できた卒業式であり、工夫次第ではなんとかなるものです。
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