箕面三中もと校長から〜教育関係者のつぶやき〜

2015年度から2018年度に大阪府の箕面三中の校長を務めました。おもに学校教育と子育てに関する情報をのせています。

自由のはきちがえ

2019年10月19日 14時28分00秒 | 教育・子育てあれこれ








昨日のブログで
「自由を求めてきた思春期の中学生は、大人になってから、自由のたいへんさを知ることが多い」
と書きました。

このことは、じつはたいへん重要なことです。

自由とは何かを理解している人々の中に民主主義が育つからです。

私たちの社会は、人びとが互いの権利を認め合い、成り立っているのです。

相手を理解して、主張するときは主張して、譲るところは譲って生活しています。

その点において、自由なのです。

しかし、自由の意味を理解しない人びとが集まった社会では、人は自分だけの権利を主張しあうようになります。

いまのクレーマーは、こんな事情で生まれているとも言えます。

自分だけの権利を主張する人が多くなると、法律ができたり、裁判にかけてシロクロをつけようとするのです。

そして、法律に触れないとか、裁判にならないことなら何をしても「自由」と考えがちです。

あちらこちらで、争いやいさかいが起き、民主主義が働かなくなります。

いま、時代の流れはそのような潮流にあるように、私は感じています。

自分にとって有利であったり、自分の思い通りにできることが「自由」だと、いまの中学生がはきちがえているふしもあります。

その流れをとめるためにも、まず大人が自由の本来の意味を理解すべきです。

そして、子どもたちも、自由のたいへんさを知ってほしいと思います。







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