この、あたり一面に生えている、というかはびこっている紫の小さな花をつけ
る"雑草"は何だろうと思ったら、「垣通」という名だと分かりました。カキドオシ。
茎が蔓状になり、垣根を通り抜けるのでついた名のようです。畑にもはびこる
ので、嫌われるようですが、糖尿病や胆石にも効く漢方薬にもなるシソ科の
植物だそうで、お見それしました。抜群の生命力の持ち主。しかもよく見ると、
なかなか可憐な花です。摘んできて食卓に飾りました。
この季節、垣通のはびこる畑の本当の主は豌豆。紫色のチョウチョの
ような可憐な花がいっぱい咲きます。こんな句を見つけました。
花えんどう蝶になるには風足らず 大串 章
去年4月、箱根で見つけたこの二輪草も俳句の春の季語。可憐ですね。
川中美幸の歌の題名にもなっています。一輪がもう一輪に寄り添って
咲くのが、歌になるのでしょう。
一輪はひかえめに咲く二輪草 川野 秋恵