目に青葉山ほととぎす初鰹 山口素堂
まぶしい朝日と可愛い小鳥の声で目覚めました。なんという鳥でしょう?
そういえば、ほととぎすはよく詩や文学に出てきます。漢字で「不如帰」
と書きますね。中国の故事に由来しているらしいです。「泣いて血を吐く
ほととぎす」なんていうフレーズもどこかで聞いたような、徳富蘆花でし
たっけ。漢字で杜鵑。正岡子規の子規もほととぎすの別名だそうですね。
結核で血を吐く己をそう号したのだとか。悲愴な雅号です。ウグイスの巣
に託卵することでも知られています。時鳥という名前などもあり、郭公に
も近い仲間のようで、万葉の昔から歌にもよく歌われています。なかなか
面白い小鳥。鳴き声は私にはウグイスのように特定できないのですが、山
の中でキョキョキョキョと鳴いているのが聞こえる、あの声のようです。
卯の花の匂う垣根に
ほととぎす早も来鳴きて
忍び音もらす 夏は来ぬ
「夏は来ぬ」 佐々木信綱 作詞 小山作之助 作曲
ほととぎすの声は特定できませんが、目に痛いほどの若緑の青葉と
鰹を満喫しています。