キッチン・トランスレーターつれづれ日記

つれづれなるままに日々のよしなしごとを綴ります。本、風景や花や料理、愛犬の写真などをご紹介。

ころ柿の里

2011-12-08 16:33:16 | 季節
             

        まさに柿色、入り日色の柿が数えきれないくらいに並んでぶらさがっていま

        した。ここは山梨県の塩山、武田信玄の菩提寺、恵林寺に近い静かな

        村です。有名なころ柿作りの今が最盛期。所狭しと吊るされ、干されてい

        る柿の光景は壮観でした。青い空に夕日のような柿の色が映えて、なん

        と美しかったこと。 

             

        大きな渋柿を剥いて干し、コロコロころがしながら乾燥させるのだそう

        で、枯露柿とも書くそうです。柿って日本の果物という感じがします。

        persimonという英名は一応ありますが、世界中でkakiと言ったほうが

        通じるんですって。サルカニ合戦、「柿食えば鐘が鳴るなり法隆寺」の

        句や、「隣の客はよく柿食う客だ」なんて、早口言葉にまでなっていま

        す。「柿の種」というおかきもありますね。

             

        万葉集にも柿は出てくるそうです。なんといっても万葉一の歌人が柿本

        人麻呂ですからね。でもあの時代の柿は全部渋柿だったとか。やっぱり

        干し柿にして食べたのでしょうか。買って帰った甘い半なまのあんぽ柿

        を食べながら「そう言えば、今は亡き叔母は柿が大好きだったなあ」なん

        て思い出しています。
コメント
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